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シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」 : ブロムシュテット/ゲヴァントハウス管

ブロムシュテットDG

今日は文化の日。「文化の日」で記事を書くのは3年ぶりだ。前回の記事を読んでみると、2019年は実家のある街の秋祭りに出かけていた。それ以来、コロナで祭りは中止されていたが、今年は決行されるらしい。時間が合えば見に行きたかった。小さな町の小さな秋祭りだが、なかなか趣深い。昔の文化の香りを感じるには良い機会だ。

先日のノリントンといい、ちょっと前のハイティンクといい、80歳代後半から90歳代の指揮者が次々に現役を離れる中で95歳にしていまだ指揮台に君臨するブロムシュテットはほんとの化け物としか言いようがない。同じく生涯現役を通した指揮者にストコフスキーがいるが、ふと調べてみれば、ストコフスキーが急死したのはまさに95歳だった。

今日聴いたシューベルトの「ザ・グレイト」はDGレーベル。ブロムシュテットの実質的なDGデビュー盤ということである。95歳にしてクラシック界最大手のメジャーレーベルと契約するというのは凄いことだが、件のストコフスキーも亡くなる前年に米国最大手のコロンビアと100歳までの契約を結んだばかりだった。ブロムシュテットにはまだまだどこまでも元気に現役を続けてほしい。予定では先月から来日してN響演奏会に登場しているはず。実演、聴きたかったなあ。

録音は21年11月のライブ。覆面で聴いたら94歳の指揮者が指揮しているとは絶対思わないだろう。9番は前にサンフランシスコ響との感想でも書いたが、勝手なイメージと比較するとなかなか個性的な演奏である。指揮者が年を取ったとか、オケが違うという点は聴いていてさほど気にならなかった。この歳にして矍鑠としたブロムシュテットの演奏に最敬礼である。
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ニールセン交響曲第4番「不滅」 : ノリントン

ノリントンニールセン

今週末は天気が良くて気温も高くなるという予報だった割に昨日はそれほど良い天気でも暖かくもなかったが、逆にゴルフするには良い塩梅だった。先月以降、海外からのビジターの数が一気に増え、今月はほぼ毎週、本社のお偉いさん達が来日していたこともあってゴルフに行くのはちょっと久しぶりだった。

御殿場で8時スタートだったのだが、土曜日の朝となるとどのくらい混むかわからないので家を5時に出た。このところ人出が回復してただでさえ混みがちな上、東名高速が長い間工事中なのでなおさらである。案の定、その時間でも横浜町田近辺とか工事中の大井松田近辺は渋滞の一歩手前だった。一緒に回った友達は直後に起きた事故渋滞に巻き込まれてギリギリの到着だった。

今日は昨日よりも一層晴れて暖かいので出かけている人も多そう。これから帰りの時間は相当渋滞しそうである。今朝はちょっと早起きして朝食に出かけたのだが、7時からオープンのレストランは7時半の段階でほぼ満席だった。景気が回復するのは良いことだが、どこもかしこも混むようになるとふらっとレストランに立ち寄って食事なんてことも難しくなるな。

閑話休題。先日聴いたルイージに次いでノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏で「不滅」を聴く。知らなかったのだがノリントンは昨年末に引退したそうだ。この演奏も録音は2001年ということで新譜としてはだいぶ古い。ノリントン67歳、新進気鋭というには年を取り過ぎだが、感覚的にはまだ古楽器的奏法が新鮮だった頃の演奏である。これまた70~80年代のニールセンからあらゆる雑味と脂肪を取り除いたようなシャープな演奏だが、それでも、最近のルイージ盤よりはどことなく優しい感じがする。これも結構好きだ。

ニールセン交響曲第4番「不滅」 : ルイージ

ルイージニールセンDG

なんとなく天気が悪い日が続いているなあ。そして肌寒い。明日は晴れるようだが、もっと寒そう。このところ体調不良の人が周りに増えてきたような気がする。季節の変わり目だし、最近では外出する人も増えているからある程度は仕方ないのかな。

今シーズンからN響の首席指揮者に就任したファビオ・ルイージは、メトロポリタン・オペラ、ウィーン響、ドレスデン国立歌劇場、ライプツィヒ放送交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団といった重要ポストを歴任しているが、いずれも比較的短期間なのが気になるところ。気難しい人なのかな。

テレビで見かけると常にバリっとしていて、とてもお洒落である。香水に凝っていてプライベートブランドまで持っているという。きっと美意識が高いんだろうなあ。還暦過ぎてこういうかっこいいお爺さんになりたいものだ(笑)。

ポストも共通しているスウィトナーやサヴァリッシュを尊敬しているそうだが、この「不滅」はなるほどこの二人の指揮者が現代に存在していたらそういう風に演奏しそうな、そんな印象を受けた。基本のテンポは(個人的には)だいぶ速めに感じる。現代のベートーヴェンのようなテキパキとしていてメリハリの強い演奏。僕が最初に聴いたバーンスタインの演奏は今となってはなんとロマンティックでクラシックなんだろう。録音も清潔な感じで演奏に合っている。

マーラー交響曲第5番 : ビシュコフ

ビシュコフマーラー5

再開後はぼちぼちと言いつつ連投するのは気恥ずかしいのだが、ちょっと時間があったので。

ビシュコフ/チェコ・フィルはノイマン以来となるマーラー全集を録音するそうだ。今朝、聴いた5番は4番に続く第二弾(だと思う。)。ビシュコフの録音は個人的に聴いて外したことがないので、期待して聴いたが、期待に違わず丁寧でしなやかな好演奏だった。ペンタトーンの録音も良好。この後の録音も楽しみである。

昨日、4回目のワクチンを打ってきた。ファイザーのBA.1対応二価ワクチン。最新のBA.4-5ワクチンが出たのでBA.1ワクチンは有効期限の問題があるのだろうか。僕が住んでいる区では年齢制限がなくなった。オミクロン株対応であれば自分的には何でも良し。クリニックに行ったらインフルエンザ予防接種も同時接種できるということだったので、そうしてもらった。インフルエンザが利き腕、コロナが逆の腕、という指定である。確かに今日、右腕はまったく痛みがなく、左腕は痛い。海外からのビジターも急増しているし、今後は自分が海外出張に行く機会も戻ってきそうなので、早めに打てて何よりだった。

この8か月半、いろいろあったが、連休中、機会があれば寄り道したかったレストランに立ち寄ることができた。
Beef Stew
窓から富士山が見えるレストラン。ロケーション最高なのに、その時、お客は自分たちだけだった。いつも楽しみにしているブログの情報通りである(笑)。

ショスタコーヴィチ交響曲第4番 : ロジェストヴェンスキー/BBC響

ロジェヴェンショスタコ4・11BBC

いやはや、前回の更新から8か月半も空いてしまった。。最後の数か月間、月10本だけを目指して無理やり更新していた反動もある。これからは気が向いて時間のある時にぼちぼち更新していこうと思う。

昨年秋以降、生活にいろいろ変化があって、結果的に家で音楽を聴く時間は激減した。音楽そのものを聴いていないわけではなくて、最近は、オーケストラを定期的に聴いたり、自分自身も楽器を習い始めたり、生の音に接する機会はむしろ増えている。コンサートホールでオケを聴いてしまうと自宅のオーディオはどうしても聴き劣りするという事実も家で音楽を聴かなくなった一因ではあるが、自宅で音楽を聴くためにまとまった時間を取るのが以前にも増して難しくなっているのが一番の理由。

そんな状況なので、ROONで新しい録音を見つけて聴く機会も減っているのだが、久しぶりに「おっ」と思ったのがロジェストヴェンスキー指揮BBC響の演奏するショスタコーヴィチの4番と11番のライブアルバム。ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチはソ連時代の全集があるが、極端に音が悪くて聴く気を削ぐ。

4番の演奏は78年のライブということだが、音のクオリティは87年録音の全集とは雲泥の差である。それなりに古い録音だし、その当時、BBC響がたくさんこの曲を演奏したとも思えないのだが、とても上手な演奏だ。当時、まだ40代中盤だったロジェストヴェンスキーが見事な統率を見せてくれる。良い演奏。拍手入りで観衆の熱狂も良く伝わってくる。

R=シュトラウス「ドン・キホーテ」 : 小澤/マ

ドン・キホーテ小澤マ

23日、30日と二週続けて日曜日にゴルフに行ったので、今月のゴルフは7ラウンドになった。過去、長めの夏休みを取った8月にそのくらいラウンドしたことはあると思うが、冬の間にこれだけゴルフに行ったのは記憶にない。この冬はそれなりに寒いのでなおさらである。

両日とも日頃良く行くゴルフ場ではなかったのだが、体験レッスンでとにかく最後まで振り切れと指導されて以来、なるべくそうしようと努めている成果が出ているのか、内容的には満足のいくゴルフができた。「内容的には」と言っている段階でばれているかもしれないが、スコア的にはそれほど良いわけではない(笑)。今のところ自己満足度の高いゴルフに留まっているが、もうすぐやってくる新しいクラブとともにスコアも改善することを夢見ている今日この頃である。

一月最終日の今日は久しぶりに深夜のビデオ会議が予定されている。自分でプレゼンしたりする必要はないので気楽だが、それでも出席しなければならないのが面倒くさいとも思う。そうは言っても仕事だからきちんとこなすしかないが。というわけで、ミーティングが始まる前にと思って聴いたのが小澤征爾さんの指揮、ボストン響の演奏にヨーヨー・マの独奏で「ドン・キホーテ」。欧米で大活躍する東洋人同士の初共演アルバム(らしい。)。

84年だから小澤さんもマもまだずいぶん若いのにオーケストラもチェロ独奏も実に繊細で抑制の効いた演奏だなあ、というのが最初の感想。とても上品でスマートな演奏である。とても良い演奏。

ブルックナー交響曲第2番 : パーヴォ・ヤルヴィ/BPO

BPOブルックナー全集

22日の土曜日はゴルフクラブのフィッティングのために千葉のゴルフ場に出かけた。ゴルフ以外の目的でゴルフ場に行くのは日本では初めて、クラブのフィッティングも初体験である。今のクラブに特段不満があるわけではなく、クラブを替えたところでスコアが良くなるとも思っていないのだが、使える場所の限られた商品券の有効期限が迫っていて、せっかくだからそれを使ってクラブを入れ替えることにした。

当日は天気が良く、まさにゴルフ日和だったのでゴルフ場もかなり混んでいた。先方からはできれば午後にという要望を受けていたので1時過ぎくらいに到着。ほどなくしてアイアンを試打し始めてから、ウエッジ、フェアウェイウッド、ドライバーと一通り打ち終わるまでに一時間くらいかかっただろうか。それなりに一生懸命振り続けたので少々ふらふらしながら分析してもらったところ、どうやら今使っているクラブは軽すぎたらしく、そこそこ重めのシャフトを刺すことになった。今、使っているフェアウェイウッドは担当の方が思わず声を上げるほど古いモデルだし、フルセットまとめて新しくするのは20年振りである。少なくとも結果を見るまでは楽しみだ(笑)。

パーヴォ・ヤルヴィのブルックナーというと11年がかりで完成させたフランクフルト放送響との全集がSACDでリリースされているが、こちらは今のところ聴いたことがない。BPOの全集に組み込まれたヤルヴィとの2番は2019年だからかなり最近の録音である。いかにもパーヴォ・ヤルヴィらしく、軽快なテンポでさらさらと始まるが、だんだん音楽は熱を帯びてくる。往年のブルックナーのイメージとは遠いが、これはこれでなかなか面白い演奏だと思った。

SOMEDAY MY PRINCE WILL COME : マイルス・デイヴィス

somedaymyprincewillcome.jpg

20日の夜、赤坂の小さなライブハウスにジャズを聴きに行った。21日から東京都でも施行された新型コロナウィルス感染症まん延防止等重点措置の直前、そのライブハウスでも翌日からは9時までの営業になったが、その日は8時から休憩を挟んで10時半くらいまで熱のこもった演奏を聴くことができた。トランペット奏者がリーダーで達者な演奏だったが、それ以上にピアノとドラムスの妙技に感銘を受けた。

生演奏を聴いていると自分も楽器を演奏したいという気持ちがふつふつと湧いてきて、最近、ついにその一歩を踏み出すことにした。50の手習いである。はたしてうまくいくだろうか、というか、まずは続くだろうか。不安だが、まあ、できなかったところで路頭に迷うわけではないし、気楽にやってみようと思う。

マイルス・デイヴィスの「Someday My Prince Will Come」は以前、たしかレコードの紹介をしたと思う。これまた最近、マイルスを題材とした映像を見る機会があって、そこでこのジャケット写真に写る女性がマイルス・デイヴィスの元妻であることを初めて知った。ダンサーの女性だそうで、本人の回想録を聞いているとそれはもう実に自信に溢れた人である。とても面白かった。アルバムの方は何度聴いても素晴らしい不朽の名作。

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 : ヴォロドス/小澤

小澤レヴァインヴォロドス

16日の日曜日は初めてのメンバーとゴルフに行った。千葉のだいぶ端の方でスタート時間もそこそこ早かったので家を出たのが5時過ぎ。外はまだ真っ暗である。そして寒い。

僕は人見知りなので初対面の人と接するのは得意でないのだが、ゴルフだけは特別。そもそもプレー中にそれほどの会話は必要ないし、今回は一人を除いて初対面とはいえ、知り合いの知り合いである。なんとか普通に溶け込むことができたのではないか、と思う(笑)。スコアは今回も後半崩れて決して良くなかったが。

小澤さんの伴奏続きで聴いたのはアルカディ・ヴォロドスの独奏、小澤さんの指揮BPOの演奏でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。2002年の録音なのでもう20年前になるが、初めて聴いた。このアルバムだけでなく、ヴォロドスを聴くのが初めてかもしれない。序奏からピアノが華麗に鳴り始めるところでがっちり引き込まれたまま、最後まであっという間である。ピアニストも良いが、小澤さんとBPOの伴奏が実に立派。名盤。

ラロ スペイン交響曲 : ムター/小澤

小澤ムタースペイン交響曲

15日の土曜日は東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートを聴いてきた。実演に触れるのはいつぶりだろうか?コロナ流行後はもちろんのこと、それ以前に遡っても前回が思い出せないくらい久しぶりである。

曲目は「ピーター・グライムスから4つの海の間奏曲」「スペイン交響曲」「スコットランド」というラインアップ。有名曲だが実演を聴く機会はあまりなさそうな感じ。個人的にはどの曲も実演は初めてだった。

特に「スペイン交響曲」は昔から好きで一度聴いてみたかった曲である。ソリストはコンサートマスターのお嬢さんということで親子共演だった。現代的演奏を予想したが、レコードで聞きなれたテンポよりかなりスローで味付け濃いめの演奏がサプライズである。「スコットランド」も力演でとても感銘を受けた。なんにしても久しぶりにオケの音を直接聴いてしまうとオーディオをああだこうだ言っているのが無意味に思えてくる。もちろん機材の違いは大いにあるにせよ、コンサートホールで聴いた音とは(我が家の音は)まったく比較にならない(笑)。

コンサートを思い出しながらムターの独奏、小澤征爾さんとフランス国立管弦楽団が伴奏を務める演奏を聴いた。記憶に間違いがなければ小澤さんはどこかでこの曲に関して「スペイン交響曲とかいう曲」という感じでコメントしていた。要するに「ほぼ知らない」としか受け取れないのだが、それでいてこの完璧な演奏の録音を聴くといかにプロの仕事が凄いかがわかる。とても良い演奏である。
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