ニールセン交響曲第4番 : ギルバート

ニールセンギルバート

今週は火・水、木・金と二回、いずれも関西方面に出張だった。となると、普段は火曜から金曜日まで通しで滞在するところだが、あいにく木曜日の午前中に北関東の顧客訪問が入ってしまっていたので、二往復することになった。東京から大阪に出張する場合、(会社がどちらの手段も許すのであれば、)新幹線を使うか飛行機を使うかは人によって好みが分かれると思うが、僕は基本的に飛行機派である。どちらも総所要時間はほとんど変わらないが、東京から新大阪まで新幹線は2時間半に対して羽田から伊丹までの搭乗時間は約1時間。じーっと座っていないといけないこの時間の差は大きい。

今年の出張はいろいろあって新幹線が多かったのだが、今週は月曜日の往路を除いて飛行機だった。久しぶりに空路を使うと自分にはやっぱりこっちの方がずっと楽である。しかも木曜日の夜は東海道新幹線で信号トラブルが発生して、同じ目的の出張に新幹線を使った同僚は車内で夜を明かしたらしい。なんとも気の毒な話である。とにもかくにも今回の出張で飛行機を選んだのは幸運であった。

出張疲れもあって今日はのんびり起床したのだが、空を見上げればどんより曇り空である。今日の午後は半ばライフワーク化している歯医者の後、美容室に行く予定になっているので、打ちっ放しに行くのは止めて午前中から音楽を聴くことにした。出張中に中古SACDセットが何組か届いていて、その中からアラン・ギルバート/NYPが録音したニールセンの交響曲全集を聴くことにした。

最初に交響曲第3番を聴いたのだが、ほぼ初めて聞くこの曲、特に第1楽章からは「不滅」を思い起こさせる旋律が何度も出てきて驚いた。作順から言えば、3番の旋律が4番でも聞こえるというのが正しいのだが、個人的にニールセンと言えば圧倒的に「不滅」がインプットされているので、どうしてもそういうリアクションになってしまう。NYPの常任指揮者としてバーンスタイン以来のアメリカ生まれであり、アメリカ人と日本人のハーフであるアラン・ギルバートはNYPから透明で落ち着いた音色を引き出していると思う。コロンビア時代に比べてずいぶんしっとりした録音に聞こえるが、この間の録音技術の進歩だけでなく、HMVのレビューによれば、エイブリー・フィッシャー・ホールの音響も改善されているらしい。とにかく好印象。

で、本丸の「不滅」を聴いてみたのだが、これまた個人的にはバーンスタインが同じNYPを振った70年盤に次いで好みの演奏であった。ただし、この感想はいつも以上に個人的趣味に属する話である。僕が初めて聴いた「不滅」がこのバーンスタイン盤で、その後、カラヤン、ブロムシュテット、マルティノン、コリン・デイヴィスといった人たちのアルバムを聴いたが、いずれも特に第4楽章のテンポが速すぎてフィナーレも淡々とすっきり進んでしまうのがイマイチであった。ただ、どっちかと言えば、それが多数派であり、正統派なのかもしれない。バーンスタインの演奏が極端に濃く、我流なのである。僕にはそれが刷り込まれてしまっている。で、ギルバートの演奏だが、同じNYPだからということはなかろうが、実にバーンスタインの間合いに近い。しかも、より上手になったオーケストラが演奏していて録音もはるかに上質なのである。細かいことを言えばまだ呼吸が浅いと感じるところもあるが、フィナーレもじっくり大きく盛り上げてくれるし、これはなかなか良い演奏だと思った。
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ショスタコーヴィチ交響曲第4番 : キタエンコ

キタエンコショスタコ全集

予想通り、今週は忙しかった。月曜日に海外ビジターが来日して一日中その対応に忙殺されたのはまだ想定内だったが、週の真ん中で緊急案件が発生して木、金は急な出張になったし、夜も何度か会食が入っていたのでそれも疲れた。ブログにアクセスするのも日曜日以来である。

平日が忙しかったので週末はのんびりしたいところだが、明日は会社が推奨するチャリティイベントに参加することになっている。みんなで走るイベントなので、僕も走ることになっているのだが、子供のころから走るのは嫌いなのである(笑)。体育の授業で走らされることがなくなったのが社会人になって嬉しかったことの一つなのに。。誘われた時に勇気をもって断れば良かったのだが、時すでに遅し。覚悟を決めて安全第一で行ってこよう。

ものすごく暑かった昨日一昨日に比べると今日はそれほど暑くないが、家の周りは風がすごい。木々が倒れんばかりに揺れている。天気予報によれば明日は今日以上に気温は低めのようだが、風はどうなのだろうか。できれば穏やかな天気でありますように。

キタエンコ/ケルン・ギュルツェニヒ管のショスタコーヴィチ交響曲第4番は以前、CDレイヤーの感想を記事にしたことがある。(ショスタコーヴィチ交響曲第4番 : キタエンコ)その時も書いたが、これは全編不思議な音色で満たされた曲を丁寧に描写した魅力的な演奏である。ぜひマルチチャンネルで聴きたいと思っていた演奏の一つ。

CDレイヤーで聴いても鮮明な録音だが、マルチチャンネルで聴くとステージが前後左右に拡大する感じで一層良かった。それにしても、後ろにサラウンドスピーカーを追加してそこから音が出ているのに音像が手前に引っ張られるのではなく、奥行き方向が深くなるのはどういう理屈なのだろうか?要は前後左右から聞こえてくる音を脳内構築する時になんらかの錯覚を起こしているのだろうが、不思議である。

チャイコフスキー交響曲第1番「冬の日の幻想」 : ゲルギエフ

ゲルギエフチャイコフスキー

いやあ、寒い。東京で最高気温14度というと3月並みである。ほんの少し前に30度を超えたのが嘘みたいだ。今日も終日、たくさんミーティングがあったのだが、そのうちの一つで打ち合わせの相手が出先から時間通りに戻れなくなったので、急遽、iPadを使ってFacetimeで繋ぐことになった。会社の設備を使ったビデオ会議やウェブ会議はよくあるが、Facetimeを使うのは久しぶり。前回使ったのは海外との間だったためか回線が不安定で良い印象がなかったのだが、今日は音も映像も安定していて実に快適だった。こういう経験をすると顧客訪問以外は全部これで良いような気がする。オフィスに毎日行く必要ないんじゃないかな。

さて、今日、聴いたのはゲルギエフ/LSOの「冬の日の幻想」と「小ロシア」。ゲルギエフはVPOとの後期交響曲等チャイコフスキーを断続的に録音しているようだが、今のところ一つのオケと通しで録音した全集はないようだ。LSOとは1~3番のライブ録音が2枚組のSACDでリリースされている。1、2番は本拠地バービカン・ホール、3番はチューリッヒ・トーンハレで録音されていて、その違いも興味深い。(なんとなくトーンハレの方が良さそう。)

マルチチャンネルトラック付きのSACDハイブリッドディスクがLSO Liveシリーズとして比較的安い価格で発売されているので、このところなんだかんだ言いながらゲルギエフをよく聴いている。その昔聴いた「くるみ割り人形」が悪くなかったのでチャイコフスキーには結構期待をして聴き始めた。

「冬の日の幻想」はとりたてて非の打ち所のない手堅い演奏だが、スヴェトラーノフ、オーマンディ、MTT等々この曲の録音には他に良い演奏がたくさんあるので、個人的にはその中で際立って良い演奏とは感じなかった。ドライな録音もこの曲の雰囲気に合わず、そこも減点。それに比べると「小ロシア」はなかなかキリっとして良い演奏だった。もっともこっちの曲は他の録音をそれほど聴いているわけではないのだが。面白いのは同じ会場、同じオケ、同じエンジニアにもかかわらず、こちらの録音は「冬の日の幻想」ほど悪く感じないところ。曲とのマッチングで違いが出るのかな。

ブルックナー交響曲第9番 : ヤノフスキ

ヤノフスキブル9

昨日は思ったほどは気温が下がらず、まあ涼しいかなといった感じだったが、今日はかなり寒くなった。夕方以降、この辺りでは冷たい雨が降り出した。スーツのジャケットだけでは肌寒く、気温が上がった日に会社のロッカーに置いたままになっていたコートを久しぶりに着込んで帰ってきた。

実は一昨日の夜くらいから、音楽を聴くと、ちょうどトンネルの中に入った時や飛行機で離着陸するときみたいな感じで鼓膜に圧迫感を感じていた。狭い部屋にたくさんスピーカーを置きすぎて音圧過多なのかなと思って、センタースピーカーとサブウーファーを外したりしてみたのだが、あまり改善せず。困ったなあと思っていたのだが、不思議なことに今日はその不快な感覚がすっかり消えた。センターとサブウーファーを戻してもぜんぜん気にならない。そういえば、今も多少鼻が詰まっているのだが、気圧の変化にうまく耳が対応できなかったのだろうか?

連休中、自分も一時喉が痛くて往生したのだが、連休明けの会社には扁桃腺が腫れたり、咳込んだりしている同僚がけっこう多い。典型的な花粉症の季節はもう終わっていると思うのだが、いまだに花粉症類似の症状を訴える人も相当数いる。自分も含め、これって本当に花粉が原因なのかなぁとここ数年、なにげに不安である。実は空気中に未知の有害物質が蔓延してたりしたら嫌だなあと思う。まあ、思ってもどうにもならないけど。

閑話休題。ヤノフスキという指揮者は長い間歌劇場中心に活躍してきた実力派のようだが、その録音が広く知れ渡るようになったのは最近のことだと思う。特に最近ではベルリン放送響とワーグナーのオペラを集中的に録音したのち、バイロイトでも指揮を行っているくらいだから、ドイツ音楽の権威として確立した地位を築いているのだろう。今日、聴いたのは彼が2005年に首席指揮者に就任したスイス・ロマンド管弦楽団と録音したブルックナーの交響曲第9番。ヤノフスキはこれを皮切りとしてブルックナーの交響曲全集を完成させている。

このSACDを買ったのはもう5年前のことになる。当時、ちょうどSACDプレーヤーを手に入れたばかりでブルックナーのSACDを探している時に見つけて買ったのだが、マルチチャンネルで聴くのは今日が初めてである。冒頭の導入部はかなりゆったりとしたテンポで重厚に始まる。スイス・ロマンド管というとアンセルメ時代の印象が強くてブルックナーは意外な組合わせに感じるが、こっちの勝手な思い込みで、聴こえてくるのはまごうことなきブルックナーの響きである。

ヤノフスキの指揮は特に楽器間のバランスにきめ細かな配慮がなされているのか、弦楽器が鳴り響いている時の木管とか、主旋律と副旋律の対比とか、そういったところが非常にクリアに聴きとれる。結果として、ほかの演奏を聴いている時には気づかなかった楽器の音が意外なところで聴こえて来たりする。いろいろな指揮者で何度も聞いた曲だが、時々、新鮮な驚きがある。作為的な演出はない一方で、テンポは音楽に合わせて伸び縮みする。ぎりぎりの緊張感や切迫感や圧倒的な迫力といった要素は正直乏しいが、録音も相まってのびのびとしたところは良い。

マーラー交響曲第7番 : ゲルギエフ

マーラーゲルギエフ

連休明けの今日は一転して涼しい一日だった。連休中に怠け切った身体にはむしろ涼しくて良かったと思う。ただ、帰りがけにかなり激しい雨になったのはちょっと堪えた。実質的に月初だったので午前午後と立て続けにミーティングがあって、初日からけっこうヘビー。最後の会議終了と同時に脱兎のごとく会社を出て帰宅した。

このところレコードを聴くとき以外はサラウンドばかり聴いてる。バンダがあるとかオルガン付きとかの例外を除いて管弦楽曲をサラウンドで聴いてもセンタースピーカーやサラウンドスピーカーから出る音はフロントスピーカーのそれに比べて極めて些細なものなのだが、SACDステレオレイヤーとマルチレイヤーを聴き比べると個人的には絶対マルチレイヤーの方が良い。最近のSACDプレイヤーからはマルチレイヤー出力が省かれてしまっているが、不当だと思う。

今日はゲルギエフ/LSOの演奏で「夜の歌」を聴いた。で、さっきから感想を書こうと思っているのだが、実はちょっと困っている。このところ「千人の交響曲」と「レニングラード」が続けて良かったゲルギエフなのだが、この「夜の歌」でまた良くわからなくなってしまった。ゲルギエフのマーラーで言えば初めて「巨人」を聴いた時にもクエスチョンマークが残ったが、ちょっとそれに似ている。冒頭はすごくゆっくりじっくり進むような感じで始まるが、「巨人」と同じように盛り上がる時は加速し、静かなところは徐行するといったテンポの揺らぎがこの演奏にもある。なんとなく落ち着かない。ホールトーンが乏しい乾いた録音であるのも気になった。

ショスタコーヴィチ交響曲第7番 : ゲルギエフ/マリインスキー歌劇場管弦楽団

ゲルギエフレニングラード2012

連休の谷間の今日明日、無事に有休を取れたので今年のGWは9連休である。それだけの休みがあるのだからどこか旅行でも行けば良いのかもしれないが、国内はどこに行っても混んでいるし、だからと言って海外に足を延ばすのも億劫。。ひたすら忙しくて休みが取れなかった頃には長期休暇を夢見ていたが、いざ、時間ができてみるとあんまり有効活用できていない。

と言いつつも、昨日、今日、明日は三日続けてゴルフである。今日は昨日以上に暑かった。昨日のグリーンはひどかったが、今日は一転してしっかり整備されていてパットが楽しかった。何回か自分も驚くようなロングパットが入ったおかげで今日は87点。比較的距離のあるコースだったので満足である。

帰宅してオーディオ部屋に入ると机の横に見慣れないごみ箱が置いてある。よく見れば小さな椅子も置いてある。この部屋に自分以外が入ることはめったにないが、留守中に誰かが部屋に入ったようだ。聞いてみればやはり家人の客が来たという。突然の訪問でリビングが散らかっていてここに通したというのだが、右も左もオーディオの部屋で面食らったことだろう。驚いていなかったか聞いたら「すごいスピーカーですね。」というコメントがあったとのこと。残念、はずれである。実際はスピーカーよりレコードプレーヤーの方がすごいのだ。まあ、このところのサラウンド熱で部屋中あちこちにスピーカーが置いてあるのでそういうコメントが出てもおかしくはない。

閑話休題。今日、聴いたのはゲルギエフ/マリインスキー歌劇場管弦楽団による「レニングラード」。ゲルギエフの「レニングラード」はマリインスキーとロッテルダム・フィルの合同オケを振ったフィリップス盤もあるが、こちらは11年振りに再録されたマリインスキー自主制作版によるSACDである。

旧録と比較して三楽章まではテンポが遅くなり、逆に終楽章はだいぶ速くなっている。旧録を聴いた時は特に三楽章があっさりし過ぎで終楽章はいくらなんでも遅すぎると感じたので、テンポの面では新録の方が良い。録音はどちらも鮮明、かつ、ダイナミックレンジが非常に広いのは共通している。ゲルギエフのフレージングは常に落ち着いていて前のめりなところがない。結果として戦車が物をなぎ倒しながら突進していくような前進感は薄いのだが、他方、じっくりと弦楽器を丁寧に歌わせるようなところは素晴らしい。旧録よりテンポが上がったとはいえ、終楽章の歩みはこの録音でもゆっくりである。じっくり静かに歩を進めながら、フィナーレに向かって音楽は熱を帯びていく。その過程はなかなか感動的。良い演奏だと思う。

R・シュトラウス「アルプス交響曲」 : ヤンソンス

アルプスヤンソンス

今日も暑い一日だった。今日はいつもより少し遠い山間のゴルフ場に行ったのだが、平地よりも少しは涼しいかと思ったらさにあらず。むしむしと暑かった。半袖ポロシャツの下に長袖のインナーを着ていたのだが、暑すぎて数ホールでギブアップ。すぐ脱いであとは終日半袖一枚でプレーした。今日のゴルフ場はグリーンがひどくぼこぼこしていてパットがまるで入らず、スコアはダメだった。。

sankichi1689さんが最近、札響のアルプス交響曲を聴きに行かれたということで実に羨ましい。いつか実演を聴いてみたいのだが、すぐには叶わない。せめてということで今日聴いたのはヤンソンス/RCOのSACD。RCOのアルプス交響曲の録音はハイティンクとヤンソンスだけらしい。この演奏、かなり前にやはりsanikichi1689さんが紹介されていて、いつか聴いてみたいとコメントしたのだが、最近、中古で見つけてようやく手に入れることができた。

一聴して非常にスムーズで流れの良い演奏である。それに録音がすごく良い。録音が悪いとなんだかもごもご言っているだけの「夜」もそれぞれの楽器がよく聞き取れる。そこから朝が来て山道を登っていくところなんてとても鮮やかだ。ハイティンク盤では左後ろから聴こえてきたバンダはヤンソンス盤では奥行きを持ってセンターから聴こえる。その後の展開もとても流麗でしなやかである。特に弦楽器がきれい。金管楽器はどちらかというと奥ゆかしい。品があるいう方が良いだろうか。決して耳触りな音を出さないが、要所では底力を感じさせる。これは良い演奏、好録音である。

マーラー交響曲第8番 : ゲルギエフ

ゲルギエフ千人

いやあ、暑かった。まだ4月だというのになんという暑さなんでしょう。今日、ゴルフに行った方はさぞかし堪えたであろう。僕は今日は結局、終日引きこもりだった。それはそれでまずいとも思うが、ま、たまには良いでしょう。

時間があるとついついまたオーディオを弄りたくなってしまう。ようやくセッティングした4.2chだったが、ふだんは寝室に置いてあるブックシェルフスピーカーを一つ持ってきて即席の5.1chを試してみた。積み重ねたSubmini2の1つをサブウーファーに、ブックシェルフをセンターに設定して聞いてみるとこれはこれで悪くなさそうである。特にセンターにソロ楽器やボーカルがある曲には良さそうだ。

「Kind of Blue」を聴くと、マイルスのトランペットが(当たり前だが)しっかりと揺るぎなくセンターに定位する。プレーヤーの設定でセンターありなしは簡単に切り替えられるのでしばらく下に置いておくことにした。どうせ寝室で音楽を聴くことは滅多にない。

今日、何曲か聴いたマルチチャンネル録音の中でもっとも印象的だったのがゲルギエフ/LSOのマーラー「千人の交響曲」。この演奏、ロンドンの教会で収録されているということで残響がすごい。自分が今まで聴いた録音では残響No.1である。第一部終了時の「ジャン!」というところが「ジャンアーンアーンアーン」くらいに聴こえる(笑)。大袈裟でなく風呂場で録音したようなエコーなのだ。ネットでレビューを拾っても録音に対する不満が多い。

ところが、これをマルチチャンネルで聴くともう最高である。エコーが前から聞こえるだけでなく四方から聞こえるので気分はコンサート会場みたいだし、オルガンも加わった大オーケストラと独唱、合唱が入り混じってえらい迫力。時折後ろからバンダの音が聴こえたりサラウンドならではの効果も含めて満足度が高い。ゲルギエフの指揮も劇的で盛り上げ方も上手いと思った。ステレオ録音は聴いていないが、サラウンドを聴くならお薦めである。

ショスタコーヴィチ交響曲第7番 : キタエンコ

キタエンコショスタコ全集

天気予報によれば、この辺りの今日の最高気温は30度。もはや夏の天気である。この暑さがこのままずっと続くなんてことはないだろうが。幸か不幸か今週末はゴルフの予定もなく、昨日今日と家でのんびりくつろいでいる。オーディオ部屋は窓を開けると近所迷惑なので今日は朝からエアコン全開。去年の夏に交換したばかりなので今年はエアコン故障におびえる必要もない(笑)。

涼しくて快適な環境の中、コーヒー飲みながら聴いたのはキタエンコ/ケルン・ギュルツェニヒ管によるショスタコーヴィチの交響曲第7番。この全集、SACDハイブリッド12枚組で5,000円弱というお買い得盤である。何枚かすでに紹介したと思うが、高水準の演奏で録音も良い。非常にお薦めである。

うちのマルチチャンネルはセンターとサブウーファーをファントムにして4chで構成しているが、実際はサブウーファーも使っていて、2.2ch+2chの4.2chで聴いている。かなり前からPV1Dをフロントスピーカーに追加した2.1chでステレオ再生していたが、最近、もう一組サブウーファーを追加して2.2chにした。

追加したサブウーファーはフォステクスのPM Submini2というサブウーファーとしては最小クラスのもの。ウーファーサイズは13㎝しかなくて筐体も20㎝四方とごく小さい。その上密閉式なのでカタログスペックでは40Hzまでしか低音が出ない。音圧も低いのでうちでは2台積み重ねて使っている。
DSC_0516.jpg
こんな感じでレフトスピーカーの外側に置いている。逆サイドにはPV1Dが置いてある。左右別のサブウーファーは邪道だと思うが、PV1D2台との差は価格差を超えるものではないと想像する。(PM Submini2はアウトレットで一台10,000円だった。)

サブウーファーのステレオ設置については議論があるが、ローパスフィルターの設定とリスニングポジションとスピーカー間の距離次第でかなり差があるのではなかろうか。うちは今80Hzでフロントスピーカーとクロスさせているが、周波数が比較的高いことに加えてスピーカーまでが近いのでサブウーファーの位置で音像が引っ張られてしまう。実際、両側に置いたら(真中に置いていた)今までよりはるかに良くなった。

さてさて演奏の話。まず、この曲、以前、ステレオ再生で聴いたのと比較するとマルチチャンネルで聴く方が圧倒的に良かった。ホールエコーを含め、音にぐるっと包まれている感覚が実に心地良い。第一楽章のマーチや終楽章のフィナーレみたいにオーケストラ全体が爆発する部分の迫力も良いが、第三楽章の弦楽器の切々としたメロディがホールに溶けていくような部分がさらに良い。終楽章と言えば、この演奏、終楽章の途中くらいから突然それまでのテンポの半分くらいの遅さになる。こういう解釈、ほかにもあったと思うのだが、5番同様、この曲もスコアのテンポ表示に議論があるのだろうか。とにかくその部分、普通にステレオ再生しているときにはいくらなんでも遅くて間が持たないと感じていたのが、マルチだと不思議と気にならなかった。メロディの余韻を聴きながらじっくり前に進んでいくのがなかなか味わい深い。あらためて良い演奏だと思った。

マーラー交響曲第1番 : マイケル・ティルソン・トーマス

MTT巨人

ここ数日、ちょっと肌寒い天気が続いている。今日の朝は久しぶりにジャケットの下に薄手のセーターを着て出かけた。駅には春用のコートを着ている人の姿もちらほら。どういう具合か外よりもオフィスの中がさらに涼しくてそれで体調を崩してしまいそうである。そんな中、四半期の初めで会議が目白押しで忙しい。今日は朝から晩まで会議漬けの一日だった。少々疲れ気味である。

このところ今までの感想の焼き直しみたいな記事ばかりで恐縮だが、念願叶ってマルチ再生に夢中なのでお許しいただきたい。今日聴いたのはMTT/サンフランシスコ響の「巨人」。(マーラー交響曲第1番 : マイケル・ティルソン・トーマス)

この演奏、ステレオ再生で聴いても透明感に溢れた録音でとても良い演奏だが、5CHサラウンドで聴くとさらにコンサートホールの臨場感たっぷりの演奏が聴ける。まだまだ大した枚数を聞いたわけではないが、録音によって前後の音量バランスはだいぶ違っていることがわかった。この演奏は比較的サラウンドチャンネルのボリュームが大きい。フロントチャンネルをミュートして聴いても(後方のサラウンドスピーカーだけで聴いても)しばらく聞いていたらそのことを忘れてしまうくらいの音量で鳴っている。

加えて、こうしてサラウンドスピーカーからの音だけ聴いていても面白いことになぜか音は前から聞こえるような気がする。特に位相に手を加えているわけでもないと思うのだが、音の出所がどこにあるのかよくわからないのである。おそらく他人が何も知らずにリスニングポジションに座って聞いたら前方のスピーカーが鳴っていると勘違いするのではなかろうか。ちょっと不思議な体験。。まあ、いろいろ面白いことが多い。
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