マーラー交響曲第9番 : ハーディング

ハーディングマーラー9

ワールドカップが始まって数日経ったが、さすがにこのクラスの試合になるとサッカーファンではない僕ですらうっかり観始めると目が離せなくなる。序盤で屈指の好一番と言われたスペイン対ポルトガルは寝てしまって見過ごした(笑)が、ゴールデンタイムに行われたフランス対オーストラリアとアルゼンチン対アイスランドは思わず最後まで観戦してしまった。

特に国の人口がわずか35万人という小国であるにも関わらず、アルゼンチンに最後まで怯まなかったアイスランドの強さには驚いた。人口の少なさもさることながら、国土は北海道の1.2倍程度もあるという事実にも驚いた。北海道は札幌以外、過疎化ですっかりさびれてしまった感が強いが、それでも500万人以上の人口を有している。人口密度は北海道の20分の1という国にこれだけのことができるってなんだか勇気づけられる。

アイスランドもそうだが、ブラジルに引き分けたスイスしかり、ペルーを下したデンマークしかり、やっぱりヨーロッパ勢ってサッカー強いんだなと再確認。翻って我らが日本は大苦戦の予想だが、グループ内最弱と言われるチームと戦う相手にだってプレッシャーはあるはず。(前回奇しくもコロンビア戦で同じことを思ったような気もするが、)戦ってみなければわからない。頑張れ、日本!

昨日の夜はもう一つ嬉しいニュースがあった。トヨタがル・マン24時間耐久レースで優勝である。それもワン・ツー・フィニッシュ。91年にマツダが日本のメーカーとして初めてル・マンを勝った時はもっと大きなニュースになったような記憶があるが、F1も大いに盛り上がっていた当時と比べてモータースポーツ全体の人気が低調なんだろうか。いずれにしても日本チーム、日本製レーシングカー、日本人ドライバーによる快挙である。とても嬉しい。

さて、次に紹介したいのが、ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送響によるマーラーの交響曲第9番。アルミンク、ハーディング、ネルソンスというそれぞれ日本との縁が深い若手指揮者の演奏にはひときわ興味が沸く。ハーディングのマーラーと言えば、東日本大震災当日に振った5番がとりわけ有名だ。そのエピソード以来、僕はハーディングが大好きだ。

このところ10番を聴くことが多くて、9番を聴くのはちょっと久しぶりだったが、この演奏はすっと心に入ってきて、最後まで飽きさせることがなかった。ライブ録音だが必要以上のエモーションを感じさせることなく、全体の彫琢が洗練されている。まだ40代前半だというのにハーディングもネルソンス同様、成熟した感じが凄い。終楽章は速めのペースでさらさらと進むが細部まで研ぎ澄まされた音が美しい。総じて録音もとても良好で良い演奏だった。
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ベートーヴェン交響曲第9番 : フルトヴェングラー

フルトヴェングラーレガシー

いよいよ土日を残してGWも終わりになってしまう。こういう長期休暇のたびに同じことを嘆いているが、休みはあっという間である。まる一週間以上休んでいたのだから当然と言えば当然だが、月曜日からの予定は忙しそうだ。。翌週には海外からビジターが来る予定でプレゼンやらミーティングやらの準備もしなければ。。う~ん、憂鬱である。

まず、いつもの通り、今日明日が普通の土日であると思い込むことにしよう。そう考えることで楽しい週末感を出そう。土曜日の午前中を有意義に過ごすために今朝は部屋を掃除してみた。窓を開けてみると天気も良いし、すごく暑くもなくて快適である。うん、良い感じ(笑)。

そこそこ部屋がきれいになったところで郵便配達が到着した。家ではノートブックパソコンを使っているのだが、モニターの位置が下過ぎて首が痛くなる。なので、パソコン用スタンドを調達してみたのだ。何も考えずに購入した今のパソコンは15.6型のモニターだが、このサイズに合うノートパソコン用スタンドの選択肢は意外と少なかった。届いたスタンドはアルミの板を分割したようなデザインで、角度調整ができるし使わない時はパタンと倒すと一枚の板になる。よく考えられているが、実際、パソコンを載せてみると相当ギリギリのサイズである。パソコンで映画やYouTubeを観るには丁度良いと思うが、載せたままタイピングすると少々ぐらぐらする。使えないわけではないが、使用感はちと微妙。。それでも画面ははるかに見やすくなった。

今日は実に久しぶりにフルトヴェングラーの「第九」を聴いた。現状、我が家のセンタースピーカーはONKYOのレシーバーで駆動している。TA-P9000ESはプリアンプなので、別途パワーアンプが必要である。フロントはステレオ用システムを流用、リアはアクティブスピーカーを繋いでいるが、センタースピーカーはパッシブなのでアンプが必要で、結果としてこういう組み合わせになった。スピーカーもアンプもばらばらというありあわせシステムだが、使っていて不満はない。あえて弱点を言えばリモコンがやたら多いことと、たまに電源を切り忘れることくらいである。

そうか、レシーバーとセンタースピーカーを単独で使えば即席モノラルセットになるじゃないかと閃いて、さっそくモノラル録音を聴いてみた。フルトヴェングラー/バイロイト祝祭管の「第九」についてはこのボックスセットを買った当初に記事にした。(ベートーヴェン交響曲第9番 : フルトヴェングラー)この時の感想はそこにもあるとおり、以前、所有していたEMI盤の国内盤よりましかなというもので、演奏には相変わらず感銘を受けたものの、やっぱりクラシック音楽はステレオで聴きたいと思ったのが正直なところである。

しかるに今日、センタースピーカー一本で同じCDを聴いてみると印象が全然違った。よくモノラル録音を聴かれる方がモノラル録音はスピーカー一本で聴くに限ると言っていたが、本当であった。あるいは左右のスピーカーのセッティングによる微妙な響き方の違いがモノラルの音像を乱すせいかもしれない。完璧にセッティングされたステレオスピーカーで聴くならともかく、我が家のフロントスピーカー二本でモノラル再生するよりずっと良い。ちなみに現状、センタースピーカーは小口径フルレンジである。したがって上も下もそれほど伸びていない。が、これもハンデには感じず、むしろ録音の古さを必要以上に感じさせなくて良いかもしれない。よし、次はなんとかしてモノラルレコード再生を試してみよう。

Blue Moon : アーマッド・ジャマル

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今日は完全休暇にしようと思って寝たせいか、起きてみれば時計の針は9時を回っていた。年のせいか、家人の朝が早いせいか、8時以降に目を覚ますことはまれになってきた昨今、9時過ぎまで寝れたという事実が嬉しい(笑)。こういう小さな幸せが大切である。

のんびり朝食を取りながらニュースに目を通す。このところの北朝鮮の動きは一体、何を意味するのだろうか。本当に南北が和解して統一でもしたらそれはすごいことだと思うが、過去の歴史を考えるとそう簡単ではないだろう。東西ドイツの統合と比較しても北朝鮮が一緒になることで韓国経済が受けるインパクトも大きいだろうし。いずれにしても、国際社会が大きく動いているこの瞬間、地理的にこれだけ近接している日本国内のニュースがゴシップ中心なのは嘆かわしい。。ついついスポーツニュースに逃避してしまうな。

今日は朝食時間が遅かったのであっという間にランチタイムになってしまった。ふだん朝食と昼食はかなりしっかり食べるのだが、今日はさすがに空腹感を感じなかったのでトーストをコーヒーで流し込んで終わり。完全休暇にしようと思ったものの、iPhoneには昨日一昨日受け取った未読メールがどっさり残っている。やれやれと思いつつ、とりあえず未読メールを確認し、最低限の返信だけ済ませた。社会人なり立ての頃はGWに入ったら連絡つかずが当たり前だったが、最近は便利すぎて不便である。

いけない、いけない。せっかく小さな幸せを感じつつ起きたのに、いつの間にか、なにやら愚痴っぽくなってしまった。そんなこんなで時間が過ぎたのちに聴いたのがアーマッド・ジャマルの「Blue Moon」。先日、記事にした「Saturday Morning」の前年に録音されたアルバムである。

「Saturday Morning」でもアーマッド・ジャマルの老いを感じさせないピアノにたいそう驚いたのだが、それは「Blue Morning」でも同じである。とにかく冒頭からアルバムの終わりまでアーマッド・ジャマルのピアノは縦横無尽の大活躍で、それをバックのミュージシャンたちががっちりサポートしている。オリジナル曲が3曲収録されているが、どの曲も親しみやすいものばかりでこの人のメロディメーカーとしての才能も大したものだと思う。これが2011年、81歳の時の演奏である。前回からしつこいが、お爺ちゃんなのに凄すぎる。尊敬以外の何物でもない。録音も優秀で気持ちいい。

The Swinging Star : ドリームズ・カム・トゥルー

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今週末も昨日今日とゴルフ二連荘。天気予報はかなり微妙だったが、うちの辺りは昨日の夜ザーッと雨が降っただけで濡れずにプレーできた。のだが、昨日の後半くらいから何かの花粉にやられたらしく、目は痒いわ鼻水は出るわでプレーに集中できず。加えて今日は時折ものすごい突風が吹いていてアイアンの距離感がとても難しかった。まあ、なんやかんや言っても楽しかったが。

さて、今日のCDはまた古いものである。Dreams Come Trueの「The Swinging Star」。CD自体は92年の発売だが、僕がこのCDをよく聴いたのはもう少し後で94年~95年くらいのことだ。それまで乗っていた車にはカセットデッキしか付いていなかったのだが、ちょうどその頃、CDデッキの装着された車に乗り換えた。それからはやたらとこのCDを聴いた。

まだMDデッキはほとんど普及していなかったと思う。カセットにせよCDにせよ嵩張るので車の中にたくさんは持ち込めない。几帳面な人ならドライブに出かける前に何を持っていくか吟味して毎回CDを入れ替えるのだろうが、僕はそういうタイプではないので車の中にはいつも同じCDが何枚か置きっぱなしだった。その中の一枚がこのCDである。

なぜそうなったか自分でもよくわからないのだが、先週末関西に出張している間に急にこのCDがもう一度聞きたくなってHMVで中古を買った。324円だった。たくさん売れたCDだから中古も豊富である。この際だから、デビューアルバムから95年までに発売されたアルバムを全部中古で買った。ストリーミングに浮かれてCDを買わずに済むと思っていたがDeezerでは今のところ僕が知っている頃のドリカムは聴けない。世の中なかなか思う通りには行かないものである。

最近、どんな曲を歌っているのか知らないのだが、久しぶりに聴くドリカムはとっても良かった。このCDを通しで聴いたのはおそらく20年ぶりくらいだが、すべての曲を空で歌えた。最近、新しいことはとんと覚えられないのに人の記憶力って本当に不思議である。オーディオのクオリティがぜんぜん違うせいか、記憶よりもずっと良い音だった。

ヘンデル「水上の音楽」 : ブーレーズ

水上の音楽ブーレーズ

今日で3月も終わり。今年も4分の1が終了である。ひえー、あっという間。

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一昨日、海外から来ていたビジターと一緒にお昼の千鳥ヶ淵を歩いた。ちょうど満開の桜を観る人で千鳥ヶ淵はごった返していた。会社から歩いて15分くらいのところなのに千鳥ヶ淵まで桜を観に来たのは10年振りくらいである。ビジターにそう話すと驚いていた。こんな綺麗な景色を見ないなんてもったいないと言う。その通りだと思うが、会社のすぐ周りに咲いている桜を目にするだけで満足していたのである。でも、今年は彼のおかげで良いものが見れた。

日中、そんな感じで楽しく過ごしていたのだが、帰宅したら頭とのどが痛い。その晩は風邪よりも花粉症を疑って寝たのだが、昨日、目覚めてみると症状はさらに悪く、午後遅くにはどうにもならないほど頭が痛くなった。家にあった市販の風邪薬を飲んで寝たのだが、目の奥が痛くて痛くておちおち眠れないレベル。今朝、起きてすぐに医者に行った。インフルエンザも疑ったのだが、幸いそうではなかったようだ。鎮痛剤と抗生物質と風邪薬をもらったので食事をした後すぐに飲んでしばらく寝た。昨日眠れなかったせいで思いのほか長めの昼寝になった。結局、せっかくの土曜日は一日中寝ている状況になってしまったが、おかげで頭痛はかなり良くなった。

Deezerを使い始めて以来、CDを聴く頻度がめっきり減ったのだが、時たまこうしてCDを聴いてみるとやっぱりCDプレーヤーでCDを聴く方が我が家では音が良いと感じる。まあ、本気でやるにはPCの選択から始まっていろいろと追及しなくてはいけないのにとりあえず音が出るようにしただけの我が家の体制では当たり前かもしれない。

ブーレーズの「水上の音楽」はこれが二回目の録音である。現代音楽の旗手であるブーレーズにとってヘンデルはどういう意味を持っていたのだろうか。演奏はブーレーズの指揮するラヴェルの古典的楽曲やストラヴィンスキーの「プルチネルラ」と同一線上のイメージである。典雅で格調高いモダンクラシック。一見古風だが中身は最新のエンジンを積んだ改造車みたい。おそらく普通の編成で古楽器風奏法でもないが、出来上がった音楽は古風な響きという矛盾が面白い。NYPの演奏も素晴らしい。

Complete Best : スイートボックス

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明日が土曜日の振替休暇なので今日は気持ちに余裕がある。なので何週間かぶりでゴルフに行ってきた。今晩から明日にかけて雪が降るという天気予報だったのでかなりの冷え込みを覚悟していたのだが、たしかに気温は低かったものの風がまったくなかったので存外に快適にラウンドできた。

今日出かけたのは友達が会員のゴルフ場。ゴルフをする人なら誰でも知っている有名ゴルフ場チェーンである。グループ内でもゴルフ場によって料金はまちまちで、今日行ったところはその中ではもっともリーズナブルなグループに属するそうだが、それでも安くはない。1ラウンドで昨日のいきなりステーキが10回くらい食べられる。2ラウンド我慢すれば昨日高いと文句を言ったMTTのマーラー全集を買ってかなりのお釣りがくる。往復の交通費を考慮すればなおのことである。

そう考えたらいまさらながらゴルフって高いなあって気がしてきた。今年これからゴルフを行くのを我慢したら浮いたお金でオーディオでも音源でもそれなりのものが買えそうだし。でも、ゴルフで心身のバランス取っているような気もするんだよね。止めたらお金じゃ買えないものを無くしそうな気もする。

閑話休題。いい歳したおっさんがこんなの聴いてるの?しかも古いし。。と言われてしまいそうだが、Sweet Boxが好きなのである。と言っても、歌っているグループのことは全然知らない。それじゃ、この記事が書けないので調べてみたらドイツ出身のグループであることがわかった。メインヴォーカルが何回も交代していて、今や実態は違うグループみたいだが、僕が聴くのはこのベストアルバムに収録されている2000年代前半の曲だけである。

クラシック音楽をサンプリングしてそこにポップスを乗せるっていうのはかなり昔からある手法だと思うが、その中でもこのグループの楽曲は大成功の部類だろう。いくつかの曲は世界中で売れたようだが、実は次第に活躍の舞台はアジア中心になっていたみたいである。クラシックががっちり根付いている欧米ではこういうアプローチは長続きしないのだろうか?それともアジア系のヴォーカルが親しみやすかったからだろうか?

Saturday Morning : アーマッド・ジャマル

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先日、「But Not For Me」のLPがとても気に入ったアーマッド・ジャマルの現時点で最新のアルバムである「Saturday Morning」が届いた。前の年に録音された「Blue Moon」も一緒に買おうと思ったのだが在庫切れだったのでとりあえずの一枚。

録音した時に83歳というお爺さんだが、矍鑠とした演奏で知らなければ絶対そんな歳とは思わない。十分な重みをもちつつ濁りのないキラキラした音でスタインウェイを弾いていてなんとも素敵である。アーマッド・ジャマルはフランスで人気が高いらしく、二枚のアルバムとも彼の地で録音されている。

ライナーノーツに短い言葉で収録されたオリジナル曲について本人が解説しているが、曰く「いつもコンサートにケーキを焼いてきてくれるスタッフの妻への曲」とか「土曜日に自宅で書いた」とか脱力感溢れるコメントで良い感じ。演奏スタイルともどもとってもお洒落である。

スチューダーのオープンリールデッキを使いながらフィルターなしリミッターも最小限で収録されたとクレジットされている録音は鮮明でありながら音に厚みがあってこれまたとても良い感じである。

ベートーヴェン交響曲第3番「英雄」 : レヴァイン

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昨日まで出張だったので今日はその分の振替休日。予報ではいい天気だったのでゴルフ行こうかとも思ったのだが、届いてからしばらく手元にある書類とにらめっこした上で思いとどまった。代わりに午前中、申請書類を整えて午後一番で確定申告に行ってきた。毎年、ぎりぎりに書類を作成するので税務署に行く時間もなく郵送していたのだが、今日は時間があったのでこのあたりを管轄する税務署まで出向いた。

行ってみると締め切りまでまだ三週間以上ある平日だというのに駐車場は満車である。仕方ないので近くのコインパーキングに車を止めて歩いていったのだが、中は税務署の職員と一緒に書類と格闘する人たちで溢れている。総じて年齢層は高く、女性が多い。外国人と思しき方も何人かいる。自分でビジネスを営んでいたり、収入源が多数にわたる人、加えて外国でも税金を納めてたりすると計算も大変そうである。それに比べれば僕の場合、単純なのでまだ助かる。入り口そばの申請書提出窓口で作ったばかりの書類を渡して無事終わり。ああ、これで今年は締切前にハラハラせずに済む。

帰宅するとちょうど宅急便が届いたところだった。ジェームス・レヴァインがDGに残した録音をまとめたボックスセット。最近の報道を見る限りこのまま引退してもおかしくないレヴァインだし、理由が理由だけにひとたび廃盤になったら再販されないかも?と思って手に入れることにした。僕はレヴァインがRCAに残した録音は良く聴いたが、DGの録音はあまり聴いたことがない。完全にオペラの人という印象だったので管弦楽曲はほとんど興味なかった。

23枚組のCDの中できちんと聴いたことがあるのはBPOと組んだ「オルガン付き」やCSOと組んだ「惑星」くらいである。「幻想交響曲」とか「春の祭典」なんて存在も知らなかった。「天地創造」、「ミサ・ソレムニス」、ベルリオーズの「レクイエム」に加えて「大地の歌」と歌モノが多いのが、歌劇場の人らしい。ブラームスとシューマンの交響曲は旧録を全集で持っているので比較も楽しみである。

最初の2枚がベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」だったので一回くらい聴こうかとおもいつつやっぱりパス。で次に入っていたのが「英雄」と「未完成」の組合せ。オケはメトロポリタン歌劇場管弦楽団である。レヴァインとMETの「英雄」「未完成」とはなかなかの組合せである。これってアメリカ以外でも売れるのだろうか?最近珍しいベートーヴェンとシューベルトの組合せというのはボックスセット化の結果なのかなあ。

なんてことをつらつら考えつつ聴いてみたのだが、冒頭の「ジャン。ジャン。」二発ですっかりお気に入り(笑)。ちなみにこの部分に重さと厚さを求める人は聞かない方が良い。93年録音なので当時レヴァイン50歳。まだ実に溌剌としている。全体に流麗かつアップテンポな演奏で深刻にならずネアカな感じ。2楽章の木管も3楽章のホルンも達者な演奏だが、音楽は終始弦楽器主導のバランスでそこに管やティンパニが巧みにアクセントを付けていく。無数の演奏がある「英雄」の中で一番にはならないだろうが、良い演奏、好録音だと思う。

ブルックナー交響曲第4番 : ワルター

ワルターロマンティック

もしかしたら花粉症かなと思い始めたら自己催眠のようなもので、だんだんそうに違いないと思えてきた。試しにマスクをして出勤したらなんとなく調子が良いような。タイミングよく午後少し時間が空いたので、会社の近くにあるメディカルモールに立ち寄ることにした。午後1時をちょっと回ったところだったので、お昼休みのクリニックが多かったのだが、1時半まで空いているところを見つけて入ってみると運良く誰も待っていない。受付を済ませて数分後には名前を呼ばれて診察室へ。

「先生、かくかくしかじか、今まで花粉症という自覚はなかったのですが、かくかくしかじか。」と話をし終わるや否や「はい、じゃあ、花粉症の薬出しましょう。ひと月分で良いですか?」と言う返事。「いや、先生、話がわかる!」とも言えるし、「いやいや、先生、ぜんぜん患者のこと診てないじゃない。」とも言える。

まあ、せっかく処方していただけるものを断るのもなんなので、メジャーな抗アレルギー薬を処方してもらって同じビルの中の薬局で薬をもらうまでまた数分。都合10分くらいだろうか。首尾よく薬をもらえたわけだが、内心、これじゃ日本の医療費は嵩むわ、と思いつつ仕事に戻った。昼食後だったので早速一回目の薬を飲んだが、確か、この手の薬は血中濃度が上がるまでしばらく時間がかかるはず。まあ明日中には効果のほどがわかるだろう。

さて、今日も家に帰ってワルター/コロンビア響の演奏を聴いた。実はリッピングしたCDのほとんどがワルターのBOXセットなのである。何枚かのCDを手始めにリッピングした後、この39枚組のボックスセットに挑んで力尽きたというのが真相。まあ、そのおかげで最近、集中的に聴けている。

ワルター/コロンビア響の録音はオケが貧弱だとか音が薄いと言う意見も見かけるが、ベートーヴェンやブラームスを聴いてみると個人的にはぜんぜん気にならない。一方、この「ロマンティック」については、確かにオケの分厚さや迫力には欠けるかもしれない。低音域、特に低弦が足りないかなあ。ワルターの指揮も大きな演出がないのでなおさらそう感じるのかもしれない。が、一体、他の演奏とどこがどう違うのか僕にはわからないのだが、この「ロマンティック」は実に魅力的な演奏だった。音が薄いというか、実際、奏者の数も少ないのだろうか?それが不利に働かず、逆にあたかもすごく大きな編成の室内楽曲を聴いているような感じがする。全員が一斉に強奏している時ですら、それぞれの奏者が周りの音を聴きながら有機的自発的に細かい表情付けをしているような、そんな演奏だった。これはこれで素晴らしい。

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 : ブレンデル/アバド

アバドブレンデルブラームス2

午後、打ちっ放しに出かけたら昨日までのポカポカした陽気が嘘のように冷たい北風が吹き荒れていた。混雑を避けるつもりでお昼過ぎに行ったにも関わらず打ちっ放しはすごく混んでいて二階しか打席が空いていなかった。手がかじかむほどの寒さだったので100球だけ買って打ち始めたのだが、風にあおられて曲がる曲がる。こういう時に無理をするとスイングがぜんぜんわからなくなってしまうので後半はアプローチの練習に専念した。二階からアプローチと言うのもイマイチだったが、とにかく買った分の球を消化してそそくさと帰ってきた。

テレビを観たら平昌でも強風が吹き荒れているらしい。女子のスノーボード競技に至ってはほぼ全員転倒したと聞いたが事実ならちょっと選手がかわいそうだ。練習中に怪我をして決勝に臨めなかった選手もいるというし、天候はどうしようもないとはいえ、とにかく気の毒だと思う。

しばらくテレビを観た後に音楽を聴き始めた。今日は、このところ悪戦苦闘しながらリッピングしたCDをいろいろと聴いてみた。前にも同じことを感じたのだが、PCオーディオ(と言うのか?)って、手元、うちの場合はiPadで操作ができるのは便利なのだが、それが災いして一曲通して聴くのに忍耐力がいる(笑)。ある曲を聴き始めてはすぐに違う曲が聴きたくなったりして落ち着かない。LPは言うに及ばずCDであってもアルバムを入れ替えるには立ち上がって作業が必要なせいか、一枚聴き始めたらそれなりの時間聴き続けるのが普通だが、ファイルオーディオ(と言うのか?)の場合、曲のさわりを聴いたらすぐ次に行ってしまったりする。

そういう状況で、今日、曲を聴き通すことができたのはワルター/コロンビア響のブラームス交響曲第1番とブレンデル/アバド/BPOのピアノ協奏曲第2番だけだった。二曲ともブラームスってところが自分でも面白い。自分でも気づかずに今日はブラームスの日だったのだろうか。

ワルターの1番もすごく良かったので今度感想を書こうと思う。まずピアノ協奏曲第2番の方。この曲、古今東西のピアノ協奏曲の中でも個人的には1、2を争うお気に入りの曲である。高校生の頃に当時リリースされて間もなかったアシュケナージ/ハイティンク/VPOのLPを手に入れてしょっちゅう聴いていた。なのでこの曲を聴くともれなく高校時代を思い出す。特定の場面ではなくてあの頃をぼやーっと思い出すのである。今から思えばもっといろいろなことができたと思うのに実際は何もできなかったあの頃。あの頃、なんとなく思い描いていた将来と今の僕はずいぶん違ってしまったが、まあ、それはそれ。とにかく、この曲には思い出が詰まっているのである。

てなわけでいつもとおりちっとも演奏の感想がない。アバド指揮と言うと若い頃にポリーニと入れた演奏を思い出すが、血気盛んな印象だったそれと比べて15年後のこの演奏はやはり円熟している。もちろん、それはブレンデルのピアノあってのことに違いない。年齢はたった二つしか違わない二人だが、なんとなく若い頃から落ち着いた感じのブレンデルのピアノはちょうど還暦を迎える頃のこの録音では実にこの曲に相応しいと感じる。相変わらずの語彙不足で、まあ、一言で言えばとても素敵な演奏であった(笑)。だからこそ、最後まで聴いてしまったのである。
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