ヴィヴァルディ「四季」 : ジュリーニ

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ジュリーニが協奏曲の伴奏を務めた演奏ばかりを集めた「The Concerto Recordings」というボックスセット。その一枚目に収録されているのがジュリーニ/フィルハーモニア管によるヴィヴァルディの「四季」。もはやフルオーケストラによる「四季」は絶滅してしまった感があるが、分厚い響きで奏でる弦楽合奏曲も悪くない。というか、僕は結構好きである。ただし、この演奏のみがモノラル録音なので音はそれなり。

面白いのは「秋」のみステレオのテスト録音が併録されているところ。モノラル部分を普通にステレオで聞くのとアンプのモノラルモードでモノラルとして聞くのでは印象が違って、やはりモノラルはモノラルで聞く方が良い。考えてみるとなぜ違って聞こえるのか不思議だが、実際、違う。本当はスピーカーも真ん中に一本だけの方がなお良さそう。

ちなみに最後に収録されたステレオのテスト録音を聴くと、もうこれは圧倒的にステレオ録音が良い。こちらは違う演奏を聴いているほどの違いがある。全体がステレオ録音だったらどんなに良かったか。。
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シューベルト交響曲第9番「グレート」 : ケルテス

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ケルテス/ウィーンフィルの演奏と言うと「新世界より」が有名で自分でも所有しているが、このLPを中古レコードショップで観るけるまで同じ組み合わせでシューベルトの「グレート」の録音があったことは知らなかった。

録音は63年なのでかなり古いが、そこはデッカ/ロンドンレーベルだけあって実に鮮明で瑞々しい音だ。夭折してしまったケルテスだが、ウィーンフィルとの間でいくつかの録音が残ったのは実にありがたいことである。

演奏の方だが、個人的にはこれまで聞いたことのある「グレート」の中でベスト。ベームやヴァントの造形美も素晴らしいと思うが、ケルテス/VPOの演奏には加えて若くてしなやかな感性とオーケストラの美しい響きがある。ケルテスと演奏するVPOはとても素晴らしい。技術的に完璧だし、迫力もあってリズムの切れもいい。きっとケルテスのことが好きだったんだろう。名盤。

R・シュトラウス「英雄の生涯」: ブロムシュテット

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ジャケットがとても印象的なブロムシュテット/ドレスデン国立歌劇場管弦楽団のR・シュトラウス「英雄の生涯」。録音後、30年以上経ってようやくLPが入手できた。

ブロムシュテットの指揮でSKDの演奏である。想像どおり派手な音響効果は皆無ながら、盛り上がるべきところはきちんと盛り上がるし、弱音部の美しさは比類がない。

LPでは多くの録音が英雄の戦いの序盤、打楽器がマーチのリズムを刻む手前で片面終了するが、この演奏は英雄の業績の途中までA面に収録されている。音楽が一気に盛り上がるところで勢いを止めないための配慮だろうか。確かにこの部分で席を立って盤を裏返さずに済むが、その分、A面の収録時間が30分近い。録音そのものはとても良いと思うが、再生する上で特に内周は少し厳しい。

最近の機材入れ替え

昨秋の購入以来、だましだまし愛用していたQuadのESL63proだったが、3月末に左側のスピーカーがくしゃみをし始めた。導入以来約半年で右側2回、左側1回の故障である。今回は修理に出さず、諦めることにした。本来、保証は1か月だったのだが、これまでの修理はすべて購入したショップが無料で引き受けてくれた。故障続きは残念だったが、古い上にもともと繊細なスピーカーなので、仕方ない。ESLから出てくる音は他のスピーカーと一味違う。短期間だったが、それを実体験できたのは良かった。

ESLについては故障していることを伝えた上で別のショップに下取に出した。代わりに導入したのは以前一度自宅試聴したGENELECの8050A。ESLとは発音方法も目指すところもまったく違うように思えるスピーカーだが、定位が抜群に良く、ナチュラルで過不足ない音が鳴るスピーカーである。壁から1m、スピーカー間2mでセッティングしている。部屋のレイアウト上、これが限界の配置。聴感上、僕には低音は十分。現状、サブウーファーはオブジェになっている。

もう一つの大きな変更がCDトランスポート。これまた購入以来、複数回修理に出したPitRacerが完全には治らず、こちらは返品となった。最初は電気系のトラブルで挙動がおかしかったのだが、修理の過程でデジタル出力もおかしくなってしまい、ジ・エンドである。こっちは数か月の実働でしかなかったが、故障さえなければこのトランスポートの音は本当に良い。こちらの代替は一体、何が良いかしばらく悩んだ上でCECのTL-1Xを購入した。PitRacerとはかなりの価格差があるが、悪くない。CECのベルトドライブは初めて所有したが、良い製品だ。ただ、見た目が金ぴかなのが玉に瑕。海外の空港の免税店によくあるチョコレートのパッケージが巨大化したような外観である。

SACDについてはソニーのSCD-DR1でずっと聴いていたのだがあまりに聴く頻度が低く、iLink経由であることが災いしてマルチチャンネルも聞けないので思い切って売却した。もうかなり古い製品だが不具合はゼロなので我が家で不動状態はむしろ不憫。買い取ってもらったショップではあっという間に買い手がついたので新しい場所で活躍してくれるはず。

アナログ系統では増えすぎたプレーヤーとアームを処分すると同時に、LEGGIEROに続いて光カートリッジを導入した。このカートリッジ、アルミ削り出しの筐体に青色のLEDが光る超合金ロボ的外観であるが、出てくる音は中低音が圧倒的に分厚く、実にアナログライク。下はどこまでも伸びている感があって、レコードによっては驚くほどの低音が録音されていることに驚くし、盤面の状態を選ぶ。まだ短時間しか聴いていないが、これは面白そうである。MicroのターンテーブルとFR、サエクのアームが引き換えに旅立っていった。
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光カートリッジはひとまずSeries IVに装着したが、これについては次の一手を思案中。

ゴールデンウィーク

年初からずーーーっと忙しかったが、いよいよ今日からゴールデンウィークだ。緊急案件で呼び出されない限り10日まで12日間も休みである。子供みたいに嬉しい気持ちでいっぱい。

仕事が忙しかったうえに4月はひどい風邪を引いたこともあって考えてみればゴルフも久しく行ってない。このところはゆっくり音楽を聴く時間もなかったので何を聞こうか楽しみである。

ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」 : ドラティ

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ゴールデンウィーク前の駆け込み仕事で今週は国内出張が3回で今日も出勤。やれやれだ。。くたくたになったがとにかく無事に帰宅。早めに夕飯を済ましてようやくホッと一息。

そういえば到着以来、封も開けていなかったマーキュリー・リビング・プレゼンス・シリーズのBOX SETを聞こう。1枚目から順にCDを確認すると13枚目にとっても興味を惹くCDを発見。ドラティ/ミネアポリス響の演奏するストラヴィンスキーのCDだ。一曲目は「ペトルーシュカ」。

およそ20年後にデトロイト響と録音した演奏については以前、記事にしたことがある。僕がクラシックを聴き始めた頃に活躍していた評論家の出谷啓氏がドラティに対する評価の低さを嘆いていたが、たしかその時にこのミネアポリス響の演奏を例に出していた。

僕はこの演奏を初めて聴いたが、なるほど細部まで神経の行き届いた素晴らしい演奏である。スタジオ録音とはいえ、ミネアポリス響も完璧な演奏。オーマンディ、ミトロプーロス、ドラティという名指揮者達にいかにも鍛え上げられたという感じがする。良い演奏だ。

録音年代を考えると非常に鮮明な録音だが、マーキュリー独特の3本マイクによる録音のミキシングには多少の違和感を感じなくもない。右、左、真ん中のマイクで収録されたどちらかというと直接音中心のデッドな音がストレートに聞こえてくるせいか、ステレオと言うよりも3つのモノラルの音源を同時に聞いているようだ。

ショパン ピアノ協奏曲第1番 : ワイセンベルク

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10枚組のワイセンベルク Box Setからショパンのピアノ協奏曲を聴いた。伴奏はスクロバチェフスキ/パリ音楽院管弦楽団という、僕にはとても魅力的な組み合わせだ。

60年代後半の録音なのでまだ30代の頃の演奏だが、表現はかなり濃い。冒頭のオケからしてかなり彫りが深い。スクロバチェフスキとワイセンベルクがお互いに一歩も引かず、どっちがショパンの魅力を引き出すか競争しているようだ。

ワイセンベルクのピアノはキラキラとして一粒一粒がとても鮮明。スクロバチェフスキの指揮はいつも通り意外な音を強調したりして聞いてて楽しい。二人とも演出巧者だが、わざとらしさや嫌味は感じなかった。録音が古いのでオケの解像感はもう一歩だがピアノの音は非常に聴き易い。これはなかなかの名演奏だと思う。

ヤナーチェク「シンフォニエッタ」: 小澤

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まだ若い頃にシカゴ響と録音した「シンフォニエッタ」。冒頭から結構飛ばしている。名手揃いのシカゴ響とはいえ、時にリズムやアンサンブルがちょっと危ない。そのくらい勢いのある演奏だ。

小澤征爾さんがチェリストの宮田さんを指導するところをテレビで観たが、何度も繰り返して「若いのだからもっと大胆に」という趣旨のアドバイスをしていた。チェリストは一生懸命にアドバイスに応えようとしていたが、小澤さんはあまり満足していないようだった。すでに大家となった小澤征爾の演奏は盤石といった印象が強かったので、正直、どんな「大胆さ」を期待しているのか良く分からなかったのだが、この演奏を聞くとその意味がちょっとわかる気がする。

確かに一言で表現すれば、ここに聴く小澤征爾の指揮は「大胆」である。テンポも音量もかなりの振幅で変化する。多少の乱れはまったく気にしない感じだ。なんというか、多少の墨のかすれや撥ねがあっても字に勢いがある書のようだ。聞いていてワクワクするような演奏である。

マーラー交響曲第1番 : ノイマン

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70年代後半から80年代前半にかけて収録されたノイマン/チェコ・フィルのマーラー交響曲全集から第1番「巨人」を聴いた。冒頭の弦楽器からとても美しい。

ノイマン/チェコ・フィルのマーラーは数ある演奏の中でも最も自然体で素直な演奏ではなかろうか。チェコ・フィルの妙技とやや軽いが鮮明な録音があいまってどの曲を聞いても不満なく楽しめる。

併録された10番のアダージョも非常にしなやかで美しい。とても良い演奏である。

ニールセン弦楽四重奏曲ヘ長調 : ランズダウン弦楽四重奏団

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「レコード社」でニールセンとグリーグの弦楽四重奏曲という、あまり名前も聞いたことのないカルテットを収録したLPを見つけた。演奏しているのはランズダウン弦楽四重奏団という、これまた僕は初めて聞く名前の団体。テイチクレコードから販売されていた日本盤である。録音データは不明。ライナーノーツによるとニールセンの弦楽四重奏曲ヘ長調というのは、4曲残った弦楽四重奏曲の最後の曲。

ニールセンはまったく初めて聞いたが、聴き易くて面白い曲である。第一楽章冒頭から調性をはずしたメロディで始まるが、全体と通じてはしっかりと古典的な調性と形式に乗っ取っており、ちょっと理屈っぽくてユーモラスで、日が短い冬の午後の日差しみたいなクールなメロディがなかなかいい。ニールセンの交響曲が好きならこの曲も大丈夫だと思う。最終楽章は意外なほど明るい音楽で終わるのも良し。

風邪が治らない。。。

先週末からの風邪がなかなか良くならない。熱は下がったものの、日曜日くらいからひどい咳が出る。特に夜、寝ている間がひどくて眠りに落ちそうになると咳が出て目を覚ますことの繰り返しが続いている。

考えてみるとこんなひどい風邪は久しぶりだ。家人が長い間、風邪をひいていても自分は大丈夫だったのだが。。きっかけを考えてみると先週水曜日の人間ドックが怪しい。年度末の健診駆け込みでいつもよりも待たされたしなあ。

失って初めてわかる健康のありがたさ。でも失わないといつも忘れてしまうんだよな。

チャイコフスキー交響曲第1番「冬の日の幻想」 : カラヤン

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メンデルスゾーンの交響曲と同様、カラヤンは「冬の日の幻想」を実演では一度も振ったことがないらしい。ではなぜ録音が残っているかと言えば、もちろんチャイコフスキーの交響曲全集を完成させるためだ。この事実をもって、カラヤンのこの曲には気持ちが入っていないとかやっつけ仕事だと決めつめる向きもいらっしゃるようだが、録音芸術だから結果がすべてではないかと思う。

「冬の日の幻想」をシンフォニックに、劇的に演奏してほしいというリクエストに真正面から答えを出したような演奏である。第一楽章でヴァイオリンが他の演奏で聞くのと違う旋律を弾いているようにも聞こえる。ブルックナーの「ロマンティック」で1オクターブあげるのと同じような感じだが、実に効果的に響いている。

全体を通じて緩急の変化、強弱の変化が大きい。アンサンブルはカラヤン/BPOの常からイメージすると多少荒っぽい。しかし、あらゆる部分で聞こえるべきものが聞こえ、また、最強音の先にさらなる最強音が残っている当たりは黄金期の録音である。さすがである。

この曲が好きなら一度は聴くことをお薦めする。この表現が個人的に好みどうかは別として優れた演奏であることは間違いない。

R・シュトラウス「ドン・キホーテ」 : ケンペ

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昨日の朝から少し喉が痛かったのだが客先とのアポがあったので休むわけにもいかず、普段通り営業していたところ午後になって状態が悪化。寒気とともに身体の節々が痛み出し、だんだん声も嗄れてきた。夕方のアポが終わったところでたまらず最寄りのクリニックに立ち寄って熱を測ったらなんと8度5分もあった。幸いインフルエンザではなかったが、薬をもらってそのまま帰宅し、8時過ぎから今日の11時過ぎまで15時間断続的に寝続けた。薬のおかげで熱は下がったがまだ本調子ではない。でも土日の前で良かった。今日明日は何もせず音楽を聴くことにした。

会社が神保町に近いので歩いて行ける範囲内にいくつか中古レコードショップがある。オーディオユニオンは移転でちょっと遠くなってしまったので、以降は「レコード社」に行くことが多い。そのまんまの名前のレコードショップだ。1930年創業というからほぼレコードの歴史とともに歩んでいることになる。

木曜日に久しぶりに立ち寄って何枚か購入した中の一枚がケンペ/BPO/トルトゥリエによる「ドン・キホーテ」。ケンペは後年ドレスデン国立歌劇場管弦楽団と有名なR・シュトラウス集を録音しているが、僕はこのLPを見つけるまでその前にこの曲を録音していることを知らなかった。演奏は管弦楽曲集よりも10数年前、ケンペもトルトゥリエも40代の録音である。

余白に収められた「ティル・オイゲンシュピーゲル」ともどもとっても若々しくて好感を持てる演奏である。ドレスデンの渋い音色も良いが、BPOの響きは比較してずっと芳醇でスッキリしている。年代を考えるとまだフルトヴェングラーの影響がたっぷり残っていると思うし、同年代に同じEMIが録音したクリュイタンスの録音と比較しても音色がずいぶん明るい。BPOが過渡期だったのか指揮者によってここまで音が変わるのかどちらかわからないが面白いことだ。それにしてもケンペという指揮者も当たり外れのない良い指揮者である。

58年という録音年代を考えると素晴らしい音で収録されている。

入社式

今日から新年度。うちの会社でも入社式があって今年のまた初々しい新人たちが仲間になった。

そこそこの人数がいるので辞令交付は全員の名前を呼んだ後、代表者一名のみが受け取るのだが、50音順で最初に呼ばれた代表の男の子は傍目にもとても緊張していて、まるでコメディみたいに手と足が一緒に動いていた。学生時代の環境も社会人全体の気質もすっかり変わってしまったが、昔も今も変わらないものは変わらないようだ。

彼らが僕の年齢になる頃、日本経済はどうなっているのだろうか?厳しい時代を迎えるだろうが、負けずに頑張ってほしい。なんて人のことを言っている場合でもない。その頃、ナイスなおじいさんになっているように自分も頑張ろう。
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