ドヴォルザーク交響曲第8番 : サヴァリッシュ

GW前、しばらくの間、アメリカに駐在している弟夫婦が日本に一時帰国していた。オーディオ機器がようやくハイハイできるようになった甥の餌食になりかねないので弟夫婦は僕の部屋に入ってこないようにしていたが、ある晩珍しく顔を出して「この曲、なんて曲?すごいきれいなメロディだね。」と言った。その時、僕が聴いていたのがこの曲。

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その時、僕が聴いていた演奏はカラヤン/VPOのLPだった。この曲のメロディラインを「これでもか!」とばかりに聴かせる最良のエンターテイメントである。それに比べるとこのサヴァリッシュ盤は実にすっきりとした味わいだ。フルーティな若いワインのような爽やかな演奏である。フルボディの赤ワインがいつでも飲みたいわけではないのと同じように、時にはこのサヴァリッシュ盤の味わいを楽しみたくなる。フィラデルフィア管の機能美はここでも素晴らしいが、それを引き出しているのはサヴァリッシュの力に他ならない。実に良い演奏である。
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ラヴェル「ボレロ」 : クリュイタンス

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クリュイタンス/パリ音楽院管弦楽団によるラヴェルの管弦楽曲集はスタンダード中のスタンダードなので昔から何度繰り返し聴いたかわからないが、いろいろ他の演奏を聴いてこの演奏に戻るたびにこの演奏が一番だと思う。本当に素晴らしい演奏である。以前も取り上げたが、それに加えてベートーヴェンの交響曲全集やベルリオーズ、ドビュッシー等々名だたる演奏が数多く収められたこのBOX SETは実にお買い得だ。

昨日からApogeeにX-PM7の組み合わせで試聴を続ける中、テラーク盤で久々に「ボレロ」を聴いてやっぱり良い曲だなあと思って次に聴いたのがこの演奏。ロペス=コボス/シンシナティの演奏も相当良いのだが、クリュイタンス/パリ音楽院管弦楽団の演奏が始まると最初の小太鼓一発から「そうそう。これこれ。」という感じになる。僕の中のデファクトスタンダードがこの演奏なのだ。

レコ芸でいろいろな名曲をスコアから分析して解説する企画が以前あったと思う。「ボレロ」の解説の時、解説者の方がこの曲の構成からクリュイタンスの演奏に疑問を呈し、対してショルティ/シカゴの演奏を称賛されていた。それを読んで人気のないショルティの廃盤CDをあちこち探し回りようやく見つけて聴いてみたが、大のショルティファンの僕ですらクリュイタンスより良いとは思わなかった。スコアに忠実(ということだと思う。)だからと言って必ずしも名演にあらず。

ボレロは61年の録音。ベートーヴェンは58年、その他も同じくらい時期の古い録音だが、いずれも音の状態は非常に良い。ヒスノイズが多少聞こえるし、高音が賑やかで少し音が硬いが、総じて実に良い音で録音が残って何よりである。名盤中の名盤。

Nmode X-PM7

今日は友人達とゴルフに行ったのだが、ラウンド後にお茶をしながらなんとなく4年前の大震災の話になった。家に帰って風呂に入り、さて音楽を聴こうかと思った矢先、テレビで地震速報が流れた。テロップを読んでいたらグラグラとかなりの揺れが来た。小笠原沖の地震が2、3分経ってから到達するとは夢にも思わなかった。家の辺りは震度4だったが、相当広範囲に揺れたようだ。今のところ大きな被害がなさそうなのが何よりだった。

落ち着いたところで音楽を聴き始める。今日はNmodeのX-PM7を借りて聴いてみた。以前、SM-SXシリーズを所有していたし、Nmodeのアンプは初期のシリーズや真空管アンプも聞いたが、どれも自分好みの音がする。X-PM7は最新の1ビットアンプで今までのものから大幅に電源が強化されているという。確かに箱から取り出した段階で、というよりも箱を持った段階で、SM-SXの3桁シリーズほどではないが、かなり重い。出てきたアンプは写真で見るよりもかなりしっかりしている。

スピーカーはApogeeのStage。故障がちで苦労したESLに別れを告げたのに平面スピーカーへの想い断ちがたく、懲りもせず中古を見つけて買ってしまった。Apogeeの中では圧倒的に小型とはいえオールリボンのこのスピーカー、公称インピーダンスは3Ω。方やX-PM7の推奨最小負荷は4Ω。まず、まともに鳴るかどうかと思ったのだが、使ってみた感想はまったく問題なし。とてつもなく広い部屋で聴いたり家を揺るがすような大音量で聴く場合にはどうかわからないが、僕の普段の音量では危なげなくStageを駆動している。

ESLがそうであったようにStageも定位が素晴らしく音場が奥に展開するが、X-PM7もその辺りが優れているらしく、ステレオイメージが鮮明でスピーカーの存在を全く感じない。軽々と音が出てくるし、Low Modeで聞くとSN比も非常に良好で無音時のスピーカーノイズはほぼ皆無。SM-SXシリーズ同様に低音のグリップ力はすごい。A級アンプや真空管アンプのような熱さは感じないので好みに合うかどうかは人それぞれだと思うが、僕は実に良いアンプだと思った。

Fidelix LZ-12

人によってはプリアンプは「必要悪」で、ない方がいいという人もいるが、僕はいつもプリアンプに惹かれてしまう。ソース機器からスピーカーまでのオーディオ機器の中ではプリアンプが一番好きである。

セパレートアンプを使い始めて以来、パワーアンプは常時一台しか持っていない(まあ、それが普通である)が、プリアンプは断捨離できず何台か所有している。常用するのは一台で、その他は箪笥の引き出しや物入れでひっそりと暮らしている。といってもそうした機器もぜんぜん出番がないわけではなく、気分に合わせてトランジスターと真空管のプリアンプを交代させたりしている。

そうした中、最近、FidelixのLZ-12MCというプリアンプを手に入れた。フォノイコライザーのLEGGIEROがすごく良かったのでFidelixのプリアンプも試してみたかったのだ。このプリアンプは1979年から95年まで16年間も販売されていたようだ。発売開始は35年以上前なので設計はずいぶん古いことになる。入手した個体が何年頃製造されたものかは知る由もないが、外装はそれなりにヤレているものの、簡単にチェックした範囲において明らかな不具合はない。

CDプレーヤーを選択して音を出してみると一番絞った無音状態からワンクリック上げただけで結構な音量である。フラットアンプをバイパスすれば音量はかなり小さくなる。ウェブサイトの資料で回路図を見ると、この状態はセレクター付きアッテネーターのように見えるが、筐体内を覗くといろいろなパーツが並んでいるのでそんな単純なものではなさそうだ。(追記:バイパスの場合、パッシブプリになるということでした。milonさん、ありがとうございました。)

出てくる音には素直に驚嘆させられた。「生々しい」という表現はよく見かけるが、それを言うならこのプリアンプ以上に相応しいものを聴いたことがない。「生々しい」と言っても、70年代から80年代前半くらいの、まだデジタル機器が出現する以前のアンプのように中音域中心のアンプとは違って上から下まで十分にワイドレンジである。それもそのはず、周波数特性を見ると上限は驚きの1MHz(−3db)となっている。スペックと音は必ずしも比例しないが、このプリアンプに関して言えば本当に素晴らしい音がする。しばらく聴いてからできればオーバーホールに出そうと思う。末永く大切にしたいアンプである。

GW明けは厳しい。。。

GWに12連休もしてしまったためにGW明けはちょっと殺人的なスケジュールだった。先週から今週にかけて北海道から九州まで出張した上に本社にいる間は会議漬け。メリハリが効いていると言えば聞こえは良いが、週末はもうフラフラである。仕事をしているのは決して嫌いではないが、それにしてもちょっと詰め込みすぎた。

今週は前半が北海道、後半が大阪だった。北海道出張前の日曜日、車の外気温計が30度を超えていたので油断して夏物のスーツで行ってしまったのだが、旭川は気温15度くらい。火曜日には雨も降り涼しいを通り越して寒かった。でも食べ物美味しかったです。後半の大阪は一転して汗ばむ天気。この季節、日本列島の大きさを実感する。

今日はホッと一息。完全休暇しようかとも思ったが、久しぶりにゴルフに行った。43が二つ並んで86。天気も良くていい気分転換になりました。


プロコフィエフ「ロメオとジュリエット」 : ムーティ

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ムーティが2010年シーズンから音楽監督を務めるシカゴ響と収録した「ロメオとジュリエット」抜粋盤。組曲から10曲が抜粋されているが、これが実に良い演奏だった。

最近のシカゴ響はオーケストラ独自レーベルによるライブ録音がメインだが、聴衆の気配はまったくなく録音バランスも完璧でまるでスタジオ録音のようが。もちろん演奏も完璧。シカゴ響の力は少しも落ちていないようである。

とにかく10曲どれを取っても隙がなくて素晴らしい演奏である。「ロメオとジュリエット」での繊細な表現とそれに続く「タイボルトの死」の当たり、思わず繰り返して聴いてしまったほど。名盤だ。

ぐるっと回って元に戻る。

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アナログ熱が本格化するきっかけとなったトーレンスのプレーヤーとSMEのSeries IIIの出番が最近ではすっかり減ってしまって、一時はヘッドフォン専用機になっていたのだが、最近になってまた稼働率が高くなった。

というのも久しぶりにオーディオテクニカのAT-F7を装着してみたところ、これが実に良いのである。AT-F7と言えば僕が最初に買ったMC型のカートリッジだが、ほんの短期間、使用した後はもっと高価なMCカートリッジや個性的なMMカートリッジに主役の座を奪われて箪笥の肥やしと化していた。

光カートリッジを導入後、MCトランスの行き場がなくなったのでトーレンスにMCカートリッジを装着しようかと考えたのだが、Series IIIに合うMCカートリッジというとあまり選択肢がない。ほとんど消去法でAT-F7を付けてみたが、これは本当にピタッと合う。明るくて屈託のない実に伸びやかな音がする。周波数のバランスもすごく好みに合う。

321Mk2にSeries IIIを装着した当初にも一時AT-F7を付けて聴いていたが、今思えばその頃はとにかくいろいろなカートリッジを試してみたくてじっくり音を聴くこともなかった。それに、もっと高価なカートリッジならもっと良い音がするだろうと思い込んでいた。ぐるぐるっといろいろ聴いてみて元に戻った感じだ。しばらくはこのカートリッジで行こう。

シューベルト交響曲第9番「グレート」 : アバド

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アバドの交響曲録音をまとめた「シンフォニーエディション」からシューベルトの「グレート」を聴いた。

オーケストラはヨーロッパ室内管弦楽団。リピートをスコアの指示通りに演奏しているようだし、それ以外にも通常聴く演奏とはちょっと違う部分があって新鮮。それ以上にアバドの指揮は実に伸びやかで爽やか。若々しい演奏で心地よい。小編成のオケなんだろうが音が薄いようなこともなく、これは実に素晴らしい演奏だと思った。録音も鮮明で言うことなしである。

こうして聞いてみると、やっぱりアバドは良い指揮者だなあ。

マーラー交響曲第3番 : ゲルギエフ

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GWも終わってしまうなあ。。。今年はカレンダーに恵まれてずいぶん休むことができただけにGWの終わりが格別悲しい。まだ明日が休みとはいえ、心に隙間風が吹いている。まあ、ちょっと大げさか。

昨日からマーラーの交響曲第3番を四種類続けて聴いている。バーンスタイン、ハイティンク、マゼールとすべてそれぞれの旧盤を聴いた後、実に久しぶりにゲルギエフの全集から聞いてみた。

3番はことのほか長いので日頃頻繁には聞かないのだが、こうしてまとめて聴いてみるとそれぞれの演奏の違いが明確で面白かった。旧録でもバーンスタインはバーンスタイン、いつもながらの完全燃焼系、ハイティンクを続けて聴くと実にスマートで端正である。マゼール/ウィーンフィルはある意味バーンスタイン以上に粘っこいがVPOの演奏が素晴らしい。フィナーレの迫力も満点。

この4つの演奏の中でゲルギエフを取り上げるのは、個人的に意外と(というと失礼かもしれないが)良い演奏と思ったから。やはりゲルギエフは謎の指揮者である。

ゲルギエフの3番は非常に単純明快でわかりやすい演奏だと思う。強奏時はテンポが上がり弱奏時は少しゆっくり。いずれにしても必要以上に粘らない。ホールの影響か録音の好みか残響が少ないので全体としてカラッとしている。あまりマーラーらしくないかもしれないがそもそも明るい音楽である第3番はこれくらいで良いと思う。何より良いのはフィナーレ。はっきりくっきりとしたティンパニの連打とともに実に爽快でスピーディ。これ以上前向きなフィナーレは聞いたことがない。元気の出る演奏である。

グリーグ弦楽四重奏曲ト短調 : ランズダウン弦楽四重奏団

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A面のニールセンについて先日記事にしたランズダウン弦楽四重奏団の演奏でB面に収録されているグリーグの弦楽四重奏曲を聴いた。グリーグというと「ペール・ギュント」が飛びぬけて有名でそれ以外はピアノ協奏曲くらいしか聞いたことがない。弦楽四重奏曲を聴くのもまったく初めてである。

序奏に続いて主題が出てくるが、これがなんとも劇的で印象的なメロディである。いやはや、これはなかなか男前でクールなメロディだ。例えて言えば、ちょっとシリアスなテレビドラマで主人公と敵役が意外なところで出会った時のバックグラウンドに流れていそうなテーマである。この表現ではわかりにくいと思うので、気になる方はぜひ実際に聞いてみて欲しい。

循環形式をとっているので第二楽章以降もそこここで同じようなテーマが繰り返されつつ、曲は牧歌的メロディと劇的なテーマが入れ代わり立ち代わり現れる。初めて聞いても最後まで飽きずに楽しめる。この曲、もっとずっと有名であってもおかしくないと思った。(あるいは僕が無知なだけで有名なのか?)

ニールセンとグリーグという渋い選曲のLPだが、これは思わぬ拾い物であった。

プラズマクラスターイオン発生機

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某SKIIIは細かいところを掃除するブラシとしては非常に優れものなのだが、期待していた除電効果については正直「どうかなあ。。」というところがある。実際にレコードをブラッシングしても帯電状態に変化がないことが結構多い。

レコードが帯電して埃を吸い寄せているのは事実なので、この静電気が除去できたら音が良くなりそうだ。調べてみると主に製造業用途の静電気除去装置というものがある。オーディオ関連でも類似の製品があり、ORBというメーカーからはハンディタイプの装置が2万円くらいで販売されている。「2万円、う~ん。」と思っているとマイナスイオンドライヤーでも同じような効果が得られるという情報もある。

なるほどドライヤーならオーディオに効果がなくても本来用途で使えて無駄がない。それに安いものは凄く安い。なんてことを考えながらさらに検索しているうちにヒットしたのがこれ。シャープのプラズマクラスターイオン発生装置である。これなら空気は浄化できるし臭いは取れるし静電気の発生も抑制できる。もしかしたら音も良くなる。これは良い。どうやらかなり売れている商品らしく、中古市場にもたくさん出ている。ということで早速中古品を購入した。

実物は程よい大きさでなかなかスタイリッシュ。ファンは強弱の切り替えができるが、残念なことに「弱」でもけっこう騒がしい。少なくともクラシックを静かに聴きながら同時使用は僕には無理であった。でも、まあ、良い。音楽を聴いていない時に使用するだけでもこの製品本来の目的は達せよう。もしかしたら静電気の発生が少なくなるかもしれないし。

一応、巷で囁かれている方法で音質改善を試してみた。上部のプラズマクラスター吹き出し口にCDやLPをあててみるのである。さて、どうかな。

(゜-゜) まあ、こんなもんかな。

ブラームス交響曲第2番 : ヴァント

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以前、第1番の交響曲を取り上げたヴァント/北ドイツ放送響のブラームス交響曲全集から第2番を聴く。

第1楽章から勇壮でキリッとした演奏が聴ける。ブラームスの田園と呼ばれることもある曲だが、ヴァントの指揮はシンフォニックでとてもダイナミック。それでいて弱音部はデリケートで美しい。北ドイツ放送響の鄙びた音色も曲にとても合っている。特に弦楽器とホルンが良い。総じて第1番よりもこちらの方が気に入った。

世紀の一戦

今日はメイウェザーとパッキャオという二人の英雄がついに対決するということで大いに盛り上がった。リングサイドには有名人がたくさん詰めかけたようだし、全世界で何百万人という人が観戦したに違いない。二人のファイトマネーは総額300億円以上ともはや想像を絶するレベルだ。

フィリピンの貧乏な家庭に生まれ、マニラで路上生活をしてこともあるというパッキャオのその後の人生はまさにアメリカン・ドリームそのもの。試合前、いや試合中すら素敵な笑顔を見せながら果敢に打ち合いに挑むパッキャオに個人的には是非とも勝って欲しかったが結果はメイウェザーの判定勝ち。負けない利口なボクシングを貫いたメイウェザーはやっぱり凄いと思ったが、ファンの心を掴んだのは間違いなくパッキャオだろう。

もっとも、メイウェザーはKO勝ちしなければ世論はパッキャオに流れることを戦前から百も承知だったに違いない。無敗の記録のまま大金とともに引退という筋書きどおりの完璧な展開である。一方、負けたパッキャオも何一つ傷ついたわけでもなく、今日のファイトはファンの心に永遠に残る。そう考えれば実に優れたマッチメイクであった。

以上、あたかもファイトを目の前で観たように書いているが、実は写真を見ただけである。日本ではWOWOWのみの放送だったようだが、せめてダイジェスト版が見たいなあ。

シュトラウス名曲集 : クリップス

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ヨゼフ・クリップス/ウィーン音楽祭管弦楽団によるJ・シュトラウスの名曲集。ウィーン音楽祭管弦楽団というオーケストラがどういうものなのかちょっと調べてみたが良く分からなかった。同名のオーケストラが現存するが、1999年創設というので別団体である。クリップスにはこのLPより前にVPOと録音したシュトラウス名曲集もある。「コンサートホール」ソサエティに録音するに当たり、録音用の団体として組織されたのかもしれない。

普段、ニューイヤーコンサート以外ヨハン・シュトラウスのワルツを聞くことはないが、「美しき青きドナウ」や「こうもり」序曲、それに皇帝円舞曲と言った名曲をウィーンで生まれ大戦時を除いてウィーンで活躍したクリップスの指揮で聴いてみると予想以上に楽しめる。正体不明のオーケストラも好演。それに録音も思った以上に良かった。

バーンスタイン

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昨日、母親の車をちょっと借りたところ、驚いたことにいまだにスタッドレスタイヤを履いていた。考えてみれば母親が自分でタイヤを入れ替えるわけもなく、父親がサボっていたらしい。休暇で時間もあるので洗車がてらガソリンスタンドに行ったのだが、結構混んでいて作業に一時間かかると言う。歩いて家に帰るにはちと遠い。ということでスタンドの向かいにあるモールで時間を潰すことにした。

本を買ってコーヒーでも飲もうと思い、本屋で手にしたのがこの本。このシリーズは「ビル・エヴァンス」と「カルロス・クライバー」を持っているが、個人的には「バーンスタイン」が一番面白かった。岩城宏之さんや大植英次さんの思い入れたっぷりの話も良いし、片山杜秀氏による深読み解説や書簡によるエピソードも面白い。

膨大な録音を考えるとディスコグラフィーは中途半端だし、宇野氏による名盤紹介はマーラー、ショスタコ、モーツァルトのみという思い切りの良いものなので参考にならない。(ちなみに宇野氏のコーナーは確信犯に違いない。タイトルも「宇野功芳氏が自信満々にお薦めするバーンスタインの名盤」と半分ギャグだ。)

ところで岩城宏之さんがバーンスタインのお薦めとしてマーラーと並んでハイドンを挙げていた。これは大賛成。バーンスタインのハイドンは素晴らしいと思う。とにかくこの本のおかげで一時間はあっという間に過ぎた。

メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」 : プレヴィン

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プレヴィンがNHK交響楽団を指揮したライブ録音。2枚組のCDでメンデルスゾーンの「イタリア」、ドボルザークの8番、ブラームスの4番という実に魅力的なラインアップ。CDでN響の演奏を買うのは(たしか)初めてだ。

まだ「イタリア」を聴いただげだが、演奏は非常に素晴らしい。プレヴィンらしく速くも遅くもない中庸なテンポの中、一つ一つのフレーズの表情がとても豊かで聴きごたえがある。弦楽器を中心にN響の演奏も凄く良い。技術的に優れているだけでなく、すべての楽器が丁寧に美しいハーモニーを生み出している。思わず「N響、やるじゃん!」と言ってしまう快演だ。

演奏は95年にNHKホールで収録されている。適度なホールエコーとともに各楽器がバランス良く録音されていてとても聴き易い。楽章間に聞こえる聴衆ノイズも含め、あたかもコンサート会場にいるかのような録音だ。これは名盤。
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ばけぺん

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