Clearaudio TT-3 (4)

さて、先日の記事通りTT-3にIkeda 9cIIIを装着してみた結果どうだったかと言うと、光カートリッジ装着時のトラブルがうそみたいに消えた。トレースに何ら問題なし。TT-3としては最重量級の錘を付けたにも関わらず、どのレコードを聴いても途中で引っかかることはなくなった。カートリッジの自重増プラス錘の重量増を考えると針圧の印加による効果よりも水平方向へのコンプライアンス増加の方が影響大のようだ。

ところが、これにて一件落着なら良かったのだが、今度は別の問題が出てきた。トレースには問題ないものの、サ行の発音がかなり耳障り。さてさて。中古で購入したカートリッジなので針に問題がある可能性も否定できないが、ボリュームを絞ってみるとアームパイプが盛大に鳴いているのでこっちの問題かもしれない。いずれにしても、一度、じっくり時間をかけて向き合ってみる必要がありそう。僕はボーカル物をそんなに聴くわけではないが、気になるので9cは外すことにした。

ということで、TT-3はこうすることにしました。

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結局、一番信頼できるShelterで。今度こそ大丈夫でしょうか。
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ブラームス交響曲第二番 : マゼール

マゼールブラームス全集

まだ8月なのに今日の最高気温は22度。おまけに一日中雨が降ったりやんだり。二週間前くらいにはこのまま行けば40度を突破する日も近いと感じていたのに。考えてみれば明日は31日。もう今週は9月である。夏休みの宿題が終わっていない子供達はきっと今頃憂鬱な時間を過ごしているであろう。ちなみに僕も明日からの仕事を考えただけで憂鬱だ。大人になっても年を取っても変わらないものは変わらない。

さて、このところ仕事が忙しいのもあるのだが、なかなかこのブログを更新することもできない。なぜかと言うとレコードばっかり聴いているからなのだ。レコードの入手は主として中古。CDと違ってボックスセットを買うことは少ないし、ネットショッピングも限られている。だいたい高いし。ということで勢いレコードを聴く場合には同じレコードを繰り返し聴くことになる。ということで音楽鑑賞の感想日記についてはちょっとネタ切れなのだ。買ったきり聴いていないCDがたくさんあると言うのに。

たまにはCDも聴かなくちゃという訳でもないのだが、今日は久しぶりに一枚、CDを聴いてみた。以前も記事を書いたことがあるマゼール/クリーブランド管の演奏によるブラームスの交響曲全集から交響曲第二番を聴いてみた。

クリーブランド管時代のマゼールはキャリア初期の天才の閃きといったスタイルから脱皮してぐっと洗練された大人の演奏を聴かせるようになったが、引き換えに何が起きるかわからないスリルや快刀乱麻を断つ切れ味を失った。結果としてつまらなくなったという声も多い。しかし、実際に聴いてみると実に知的でスマートな演奏が多い。

この交響曲第二番の演奏、デビューしたての頃のような強引さはないが、同じコンビのベートーベンにも通ずるような各パートの見通しの良さや、それでいて全体のバランスが絶対崩れないオーケストラのコントロールが見事である。まだ40歳代の演奏だが細部のクローズアップやところどころの減速にはその後のスタイルが垣間見える。もやもやと曖昧なところが少ないのはしっかりとした録音のおかげでもあろう。伝統的なブラームスとも古楽器的ブラームスとも違うなかなか面白い演奏だと思う。

Clearaudio TT-3(3)

Clearaudio TT-3の導入から2か月経った。もともとDS Audioの光カートリッジを組み合わせたくてドイツから輸入したので、最初から光カートリッジをセットアップした。見た目に反して重心の低い光カートリッジとこのアームの組み合わせは実に良い音なのだが、実は当初から動作が不安定だった。レコードによって、曲の途中で先に進まなくなってしまうのだ。傷がついたレコードでよくあるように、同じところを何度も再生してしまう。

TT-3の動力は針が盤面をトレースする力のみ。その力が足りないとアームパイプを前に進めることができない。最初はなんらかの事情でアームパイプの動きが渋くなっているのかとも思ったが、手で動かしてみる限り、しごくスムーズ。やはり針と盤面の摩擦によって生み出される動力が不足しているようだ。

ネットで調べてもTT-3の情報は非常に乏しい。英語で検索してもこうしたトラブルは見当たらないし、そもそも記事がほとんどない。取説を読むとこのアームの適合カートリッジとして自重7g以上に限るとある。実は光カートリッジは自重6.5g。なので追加の錘をカートリッジに付けている。

付属するウエイトの重量を考えるとそれより軽いカートリッジでもゼロバランスを取ることに問題はない。あまり軽いとトレース中に上下左右に振られてうまくパイプを水平移動させられないのだろうか?と思って、カーボン製のスペーサーを足してみたところ、結果は症状が悪化しただけだった。重量が増えても針圧を増やす訳ではないので重量増でむしろ動きずらくなってしまったようだ。

光カートリッジはコイルもマグネットも積んでいないので振動系が非常に軽い。その軽さがこのカートリッジならではの音を生み出す理由の一つなのだが、どうやらTT-3との組み合わせにおいてはそれが禍になってしまっているようだ。Clearaudio純正のカートリッジを調べてみると自重はさほどないのに適正針圧が2g台の後半と現代のカートリッジとしてはかなり重い。ローマス・ローコンプライアンスというちょっと珍しいタイプである。

TT-3のリード線はフォノケーブルと接続するためのRCAプラグまで直結していて非常に細い。Series IIIもそうだが、交換型シェルのリード線とは違ってカートリッジの脱着に神経を使う。それに光カートリッジを使いたくて購入したのに、という思いも強かったのでここまでだましだまし使ってきたが。。

しばらく悩んだ末に、この週末、ついにカートリッジを交換することにした。光カートリッジがダメなら何を付けたいか。手持ちのカートリッジの中で次に興味があったカートリッジを装着することにした。

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そう、Ikedaの9cを装着してみた。フォノイコもLeggieroに変更。針圧は1.5gから2gに増えるが自重は一挙にほぼ10g増である。さて、まともにトレースしてくれるだろうか?

R・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」 : カラヤン

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R・シュトラウスの「ツァラトゥストラかく語りき」が一躍有名になったのはなんと言っても「2001年宇宙の旅」でこの曲の冒頭部分が実に効果的に使われたことがきっかけだと思うが、その際に使用された演奏はこのカラヤン/ウィーン・フィルのものだったようだ。

カラヤン/ウィーン・フィルの古いステレオ録音はレコード全盛期には聴いたことがなく、CD時代になってから廉価盤を購入していくつか聴いてみたが、いずれもただただ音が荒くて乱暴なイメージしか持てなかった。ステレオ初期のデッカ録音は本来優秀なものが多いのに、どうもデジタル化するに当たってそうした側面を強調し過ぎて失敗している気がする。

59年の録音で版権も切れているのだろう。今回はそうした古い録音をリマスタリングしてLP化しているヨーロッパのレーベルが販売するLPを購入してみた。このVINYL PASSIONレーベルの製品は前にも何度か買ったことがある。

カラヤンが後年BPOと録音した演奏と比較するといくぶん若々しい表現を感じるが、あくまでカラヤン指揮による演奏との比較である。序奏の直後の部分からもうかなりねっとりと濃い演奏を聴かせてくれる。VPOの演奏もまた濃い。

マスターテープも古いせいか、ヒスノイズは多め。個人的にヒスノイズは気にならないが、少々残念なのはダイナミックレンジが狭いところ。弱音時は(ヒスさえきにしなければ)問題ないが、フルオーケストラが盛り上がると全体の音量が下がったように感じてしまう。オリジナル録音がどうだったか今となってはわからないが、その点がなければ実に良い演奏だ。

いろいろ試聴してみました。

お盆明け早々、少々仕事が押し気味。かなり涼しくなったと思ったら酷暑がぶり返したりの天気にも翻弄されてちょっと疲れ気味。ブログの更新も滞ってしまった。

先週の振り返りになるが、休み中いくつかの機材をまとめて試聴した。結論から言うとどの機器もそれぞれ良かった。まず最初は以前フォノイコライザーを購入したテクノクラフトオーディオデザインさんが新たに開発した真空管プリアンプModel 11II。

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(写真は同社のウェブサイトからお借りしてます。)

この会社の製品は何よりデザインが良い。実機は31.5cmの正方形で高さも10cmないのでかなり小振りである。そこが良い。十分高級機だが重くもない。そこがまた良い。真空管によるフルバランス回路。電気の知識はないが、これは簡単ではないことのはず。何度ウェブサイトを読み返しても技術的な面はとんと理解できないが、実際にシステムの中に組み込むと実に良い音がする。こってりねっとりという感じではなく、さらっとしていて芳醇。何もしていないようでパッシブプリやセレクターとは一味違う良い仕事をしてくれる。ただし受注生産で80万円也。国内有名ブランドや海外製品と比較すれば安い。が、すぐには買えないなあ。。

次いでNmodeのX-PM100。11日のブログでいつか聴いてみようと書いたが思いがけず、すぐ聴けた。こちらはX-PM7から正常進化。筐体もガッチリ、前面に配置された電源部はさらに充実しており、持ち上げる時に前半分がとても重い。試聴機は卸したてでバーンインも終わってなさそうだったが時間がなかったので電源投入後1時間くらいで試聴開始。パワーアンプ化できるのが魅力だったが、短時間の試聴の感想では組み合わせる プリアンプをかなり選びそうな感じ。というより、それだけX-PM100のプリ部の出来が良いということかもしれない。プリメインとして聴くと、個人的にはもう文句ない。レンジも広いしうるさいところが皆無。めちゃめちゃ優秀で育ちが良いお坊ちゃまという感じのアンプである(意味不明)。実売価格は40万円台後半くらい。う~ん、これもすぐには買えないなあ。。

最後は一気に古くなってマッキントッシュのプリアンプC-29。もちろん中古である。中古を自宅試聴する機会はあんまりないが、懇意にしているショップから借りることができた。オーディオに嵌ってすぐマッキントッシュの名前は覚えたが、自宅のシステムに組み込んで聴くのはこれが初めて。レビュー記事等を見るとC-29は70年代の終わりには販売されていたようなので40年近く前の製品になる。実機はヤマギワが輸入元だった頃のもので正規輸入品だが120V仕様。

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なるほどこれがマッキントッシュのイルミネーションかぁ。確かに格好良い。ただし日本の蛍光灯文化では本領発揮する場面が少なそう。

マッキントッシュと言うと中低域が太く高域が輝かしいエネルギッシュなサウンドをイメージしていたのだが、実際にプリアンプを組み込んでみると正直びっくりするほどの変化は感じなかった。球の方は違うかも知れないし、出力トランスを積むパワーアンプがマッキンサウンドの正体なのかもしれない。もちろん音は変わるが、至極真っ当な音と思った。いろいろ先入観があったのでもっとハチャメチャなバランスを期待していたのだが、その意味では期待外れ。もっとも、トーンやラウドネスを弄れば話は別である。

C29で一番良かったのはフォノ入力に直接シュアを繋いだ時。今となってはごくごく普通のフォノイコだと思うが、とても良い。ジャズやロックを聴いてみたが最高である。時間がなくてクラシック音楽をゆっくり聴けなかったのだが、悪くないと思う。ワイドレンジで薄味のプリアンプより音楽を聴いていて楽しいことは間違いない。

Magic Windows : ハービー・ハンコック

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ハービー・ハンコックをLPで集めようと思う。ということで「Maiden Voyage」「Head Hunters」「Man Child」「Future Shock」に続いて入手したのがこのLP。ディスコグラフィを見ると50枚くらいはアルバムがある。そのうちLPがどのくらいあるかわからないが、いずれにしても完了までにはかなり時間がかかりそうだ。

このLP、中古レコード屋さんのハービーの棚に並んでいたアルバムから適当にセレクトしたので内容を承知せずに購入したのだが、一曲目をかけて間違いなくどこかで聞いたことがある。と言っても、どこで聴いたか思い出せない。81年のアルバムだから中学生時代に誰の曲かも知らずに聞いていたのかな。とにかくノリが良いメロディアスな曲である。

ブルーノート時代のジャズも好きだが、音楽の境界線を大きく踏み越えた70年代以降のハービー・ハンコックも大好きだ。このアルバムも全曲退屈することがない。いつもよりちょっと大きめの音で聞いてみた。うーん、気持ち良い。

R・シュトラウス「英雄の生涯」 : ジンマン

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ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団のボックスセットを購入した。「Great Symphonies」という大見出しだが、R・シュトラウスの管弦楽曲集も収められている。よく読むと小さめのフォントで「& other classical works」と書いてあるので間違いではない(笑)。このボックスセット、50枚入りで1万円くらいで帰るので非常にお得だが、Amazon等では海外のショップからの直送がさらに安く、6000円くらいで買える。迷わずそちらで購入したが、届いた商品はどこかで落としたらしくボックスの角が凹んで破れていた。不良品で返送もできるが実に面倒くさい。中のCDは無傷なので僕は気にしないことにしたが、やはり国内で品質管理された商品を購入する方が良いと思う。それにしてもベートーベン、シューベルト、シューマン、ブラームス、マーラーの交響曲全集に加えてR・シュトラウスの管弦楽曲集その他もろもろがセットになっているのだから、これは本当にお買い得である。単品と違って普通のCDだが、録音は非常に良い。

ジンマンと言うと僕にはどうしてもモダン楽器で古楽器風快速演奏を行ったベートーベンのイメージが強く、R・シュトラウスの重厚長大イメージと合わない。ということで50枚あるCDから一番最初に「英雄の生涯」を聴いてみたのだが、なるほど例えばカラヤンのアプローチとは全然違うものの、細部まで目が行き届いた実に聴かせ上手な演奏である。チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏はフルオーケストラが最強音を奏でている時もまったく重たくならない。各パートの動きが良くわかる透明度の高い演奏だ。低音が控えめなバランスで濁りが少ない。弦楽器の美しさが印象に残るなかなか良い演奏だと感じた。

サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」 : 小澤

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今日から楽しい夏休み。と言っても今年はそんなにまとまった休みは取れず、今日明日+土日の4連休のみ。今年は9月のいわゆるシルバーウィークのカレンダーが良いのでそっちに期待しよう。

休日初日はゴルフに行ってきた。友人が会員権を持っているということで、ふだんはほとんど行かない茨城県のゴルフ場に行ったのだが、これがまた長いコースでスコアは厳しいことに。。休日ゴルファー向けコースのホワイトティから回っているのとは格段に違う。飛距離とスコアは直結しないとは言うが、そこそこグッドショットでもセカンドが常にロングアイアンでは正直手に負えなかった。もう少し練習しないとだなぁ。

やはりお盆休みの人が多く、行きも帰りも高速の車はかなり多め。特に朝は混んでいたが、帰りは幸い大きな渋滞もなく、帰宅後、最初に聴いたLPが小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団演奏によるサン=サーンスの「オルガン付き」。仕事帰りに立ち寄った神保町のレコード社で購入したところ、たまたまお盆セールだったようで値札から2割引きだった。ちょっと得した気分である。

今回、小澤さんの指揮するLPを3種類買ったのだが、他の2つはまだボストン響の音楽監督就任前の録音。このLPもなんとなく同じくらい古い録音かと思っていたところ、実は結構新しい85年のデジタル録音だった。買えなくても新譜を一番熱心に追っかけていた頃だが、記憶にない。

80年代半ばの演奏なので、小澤さんの指揮も快活でスピーディというよりは丁寧でふくよかな感じ。ホールエコーをたっぷり含んだ録音もあってしっとり感がなかなか良い。重厚長大ではないが軽くもない。2楽章や終楽章終わりの方は非常にゆっくりとしたテンポでじっくり進む。この当たり、収録場所の残響も十分考慮に入れた演奏ではないかと思う。

録音データを見るとどうもオルガンは別テイクのようだ。確かカラヤン盤も同じような手法だったと記憶するが、聴いていて違和感はない。オルガン演奏もまた丁寧な感じで好印象だ。

X-PM100

NmodeのX-PM100が発売になった。X-PM7を試聴させてもらって非常に好感触だったのでこのアンプもそのうち試聴してみたい。X-PM7でもうちのStageを鳴らすのに十分なパワーだったが、X-PM100は電源部をさらにパワーアップしているという。デジタルアンプはアナログアンプに比べてもともと電源効率が良いが、だからと言って電源部がお粗末ではやはり良い音はしないのだろうか。

個人的にもっとも興味が沸くのはX-PM100になってパワーアンプとして使用できるようになったこと。我が家のプリアンプ資産を活用するためにはプリとパワーの分離が望ましい。この進化は非常にありがたい。

それにしてもネーミングが気になるところだ。X-PM100はおそらくSM-SX100を意識してのことだろう。そう考えるとX-PM10はSM-SX10相当ということだったのだろうか。では7はなんだったのかな?まあ、いずれにしても設計者がSM-SX100を意識しているとすれば、それはかなりの自信作に違いない。

帰国

一週間の米国出張を終えて帰国した。東海岸もかなり暑かったが、やはり日本の暑さにはかなわない。何と言っても湿度が全然違う。今日は少し風があったので比較的過ごしやすい気温だったようだが、それでも蒸し暑いことに変わりない。

金曜日の昼まで仕事だったので自由時間はその日の午後しかなかったのだが、せっかくだからと思ってニューヨークで久しぶりにミュージカルを観た。今更ながらの「シカゴ」。まだ観てなかったのだ。

どんな話か知らなかったのでPlay Billを読んだのだが出演者の紹介に終始してあらすじがどこにも書かれていない。ということでぶっつけ本番の観劇は台詞、というより歌詞を半分も理解できずだったが、歌と踊りの迫力満点、かつ、ステージ上に生バンドが陣取ってずっと演奏しているのが実に良く、とっても楽しいミュージカルだった。

そういえばそんな話をどこかで聞いたことがあったが、女優の米倉涼子さんが短期間とはいえ主人公役を務めたことがあるらしい。実際のステージを見れば、それは実に画期的なことである。どんな経緯でそんなことが実現したのか知らないが、あの舞台であの役を日本人が務めたというのはほとんど信じられないような話だ。オファーを受けた勇気だけですでに絶賛に値すると思う。

ロングランミュージカルだったが、夏休みということもあってかほぼ満席だった。唯一の問題は冷房が効きすぎていること。まあ、これはミュージカルだけの話ではない。会議中も僕はずっと長袖シャツとジャケットが手放せなかった。

夕方、打ちっぱなしに行った帰り道、みるみる雲が出てきてしばらくすると雷が鳴り始めた。今日も日中はすさまじく暑かったので、よくある夕立かなと思ったのだが、雨が降り始めると程なくして土砂降りになった。かなりの勢いである。

高架橋の手前の信号で止まってふと右側を見上げると雨が風で流されている。あれ、と思った瞬間、車もろとも揺れた。と同時に雹が落ちてきた。かなりの大きさの粒だ。車の窓ガラスと天井に容赦なく雹が当たり、嫌な音を立てる。跳ね石が当たったような音がする。周り中の車が突然の嵐に動揺しているのがわかる。信号が変わってもなかなか前に進まない。皆、前に進むべきかその場で時をやり過ごすべきか迷っているのだ。

家まで約2km。嵐に突っ込んでいくのか、嵐から逃げているのかまったくわからなかったが、とにかく一刻も早く家に帰ることに決めて車を走らす。途中の信号が煩わしい。しばらく進むと道路上に木の葉や小枝が目に付くようになり、どうやら様相が悪化していることがわかったが、もう止まるわけにはいかない。うっすら冠水しているのも無視して一目散に家に戻った。

家に辿り着いた時には雷と雹がひどく、庭の植木鉢が倒れているのに気付いたが、まったく構っていられない状態。車庫のシャッターを開けて車を入れて少しだけほっとしたが、車から降りると雹が天井に当たる音が車庫中に響いて恐ろしい状況である。車庫から家まで歩くのも憚られるほどの雨と雷だったのでしばらく車庫の中で車に乗ったままじっとしていた。

こんな天気、子供の時から、この辺りで経験したことがない。絶対、異常である。

R・シュトラウス「アルプス交響曲」 : ハイティンク

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先日のメータ盤に続いてハイティンク/LSOによる「アルプス交響曲」を聴いた。LSO自主制作盤はゲルギエフのマーラーやコリン・デイヴィスのシベリウス等、何枚か所有しているが、演奏・録音ともに優れているものが多い。今のシステムでは聞けないのだが5.1ch録音も収録されている割には価格も手ごろ。アプローチが異なるとはいえ、BPOもぜひ見習ってほしい。

この録音が行われた段階ですでに80歳に手が届きそうなハイティンクであるが、演奏はもう見事としか言いようがない。若い頃の録音に比べれば多少テンポが落ちていると思うが、高齢化に伴う緩みではなく、まさに円熟の為せる業だと思う。不要なデフォルメは一切なく、淡々とした指揮であるが、音楽は自然に盛り上がる。実に感動的。録音も良い。
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ばけぺん

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