ブルックナー交響曲第6番 : ナガノ

以前、飛行機の中でケントナガノがシューマンのラインを演奏するビデオを見たことがある。ベルリン響との演奏だったが、単に演奏会の模様を伝えるだけでなく、ナガノ自身による解説付きでなかなか面白かった。このビデオはDVD化されているが、これ以外にシューマンの録音はないようだ。ビデオの中でシューマンの独創性を非常に高く評価しており、練習でも楽団員に対して細かい指示を与えていたところをみるとシューマンをずいぶん得意にしているのではないかと思うのだが、CD化となるとビジネス面での問題があるのだろうか。

最近ではバイエルン国立管弦楽団と相次いでブルックナーを録音しているが、しばらく前にベルリン響と録音したのは3番と6番という微妙に地味な選曲だった。何かこだわりがあるか、かなり自信があってのことだろうと思い、6番の方を買ってみた。発売元はこれまたマニアックなことにハルモニアムンディ。

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このCD、届いてみるとプラケースではなく紙ケース。CDをホールドするプラスティックのテーブルもなく、三つ折りになった紙ケースの1面にCDが剥き出しで収められている。さすがフランス。廉価版シリーズは徹底的に廉価なつくりだ。英語でこの廉価版シリーズについての解説があり、これはLP時代から同じつくりのようだ。そう、レコードが入っている代わりにCDが入っている感じなのだ。ご丁寧なことにCDの表面(印刷面)はLPを模していて、ちゃんと模様として溝も刻んである。裏面(データ面)はさすがに溝はないもののなんと真っ黒である。こんなCD初めて見た。プレイヤーが認識するのか心配だったが、杞憂だった。CDの収め方が収め方なので神経質な人にはお薦めしないが、非常に洒落ている。僕は、これだけでこのシリーズのほかのCDが欲しくなった。

演奏の話がどこかに行ってしまった。
やっぱり自信があるのだろう。良く考え抜かれた演奏である。上述のシューマンでも木管に非常に具体的な指示を出していたが、この演奏でも端々でリズムや音量について細かいこだわりが見え隠れする。だからといって全体の構成を崩したり奇異な感じは抱かせない。きちんと味付けされた料理に隠し味としてスパイスが効いているといった感じだ。
この曲が好きなら、ぜひ一度聴いてほしい演奏だ。
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