マーラー交響曲第6番 : マゼール

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マゼール/ウィーンフィルによるマーラー交響曲全集の二枚目の録音。ショルティの6番のような強烈なリズムで始まるわけではないが、開始から意外と俊敏で硬派な演奏だ。第二主題ではテンポを落とすが聴き手をびっくりさせるような表現ではない。相変わらずマゼールに何かビッグサプライズを求めてしまうのだが、ちょい聴きでのけぞるような作為はなく第一楽章全体、がっちりとした構成である。その中でもオーケストラ全体に埋もれがちな木管の副旋律がスポットライトを浴びたりと細かい創意を感じる。

この録音では第二楽章にスケルツオを配置している。2003年以降、第二楽章はアンダンテとされているようだが、個人的には初めて聴いた時がスケルツオ→アンダンテだったせいか、こちらの方がしっくりくる。この楽章は楽譜にある音一つ一つをルーペで拡大したようなイメージの演奏。なかなか良い。ウィーンフィルの音色も心地よい。

第三楽章アンダンテは予想に反し速めのテンポだ。(演奏時間は16分なので標準だが、もっと遅いテンポを予想していた。)ここでもウィーンフィルの音色は効果的だ。特に弦楽器がほのかにともる希望の光のような音色と木管やホルンのどことなく寂しげな音色が相まって表現上のあざとい工夫無しに不安や悲しみを感じさせる。

第4楽章は劇的な演奏。テンポも音量もかなり動く。オーケストラは一杯一杯といった感じでマゼールのリクエストに応じている。終結部の最後の一撃は来ることがわかっていても心臓に悪い。

全体として評価が難しい演奏だ。第二楽章、第三楽章は非常に良い。第一楽章、第四楽章も悪くない。が、この曲のベストではなさそうだ。6番が好きでいろいろな演奏を聴いたことある人向けか。




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