ブルックナー交響曲第3番 : セル

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1966年の録音。同じブルックナーの8番とセットになっている。セル/クリーブランド管の8番と同様、見事な造型感覚に溢れた演奏である。第1楽章など意外なほどテンポが動くが、どんなに大音量時にもびくともしないバランスを保っている。指揮者の意図が徹底された演奏である。

セルのブルックナーは3番と8番しか見かけない。両方とも両曲の定番CDという世評ではないが、僕は結構好きだ。それぞれアダージョがとても美しく、スケルツォは完璧な技術だ。両端楽章は感情のコントロールが見事過ぎるのが仇となって迫力が若干不足するものの立派な演奏であることは間違いない。

セルはクリーブランド管を鍛え上げたオーケストラビルダーであり、よく完璧主義者といわれる。また客観的とか冷たいとかいう評価も目にするのだが、完璧主義者や客観的はともかくとして「冷たい」という指摘は良くわからない。クリーブランド管の音色はどちらかというと暖色系だと思うし、この曲でも随所に顔を出す優しいメロディを聴いても実に温かい演奏だと思うのだが…。まあ、受け取り方は人それぞれか。

録音はこの頃のCBSに良くあるタイプでちょっと詰まった感じがしてあまり抜けが良くない。良い録音とは言いがたいが、鑑賞には特に問題ない。
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セル

ばけぺんさん、こんばんは。

「冷たい」というのは私もよくわからないですね。
ドボルザークなんかを聴いていても
一糸乱れぬアンサンブルの中に燃えるものを感じます。
仰るとおり受け取り方は人それぞれ、ということでしょうかね。

こんばんは。

sankichi1689さん、コメントありがとうございます。

私もセルのドヴォルザーク、8番、9番と持っていますが、すごく良いですよねえ。冷たいなんてとんでもない。完璧なのに血が通った温かい演奏だと思います。

まあ、100人100通りの感じ方があるからこそ、たくさんの演奏スタイルが存在し得るとも思いますので、気にせずいろいろ聴いていこうと考えてます。
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