マーラー交響曲第6番 : ヤンソンス

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マリス・ヤンソンスという指揮者はどうも掴み所がない。良くも悪くも「この指揮者ならこういう演奏かな?」というイメージが持ちづらい。バイエルン放送響とコンセルトヘボウという二つの偉大なオーケストラを掛け持ちするくらいだからすごく高く評価されている指揮者だと思うのだが。

ヤンソンスはマーラーの交響曲を結構たくさん録音しているが、録音の進み方がかなり迷走しているように見える。オスロ響、ロンドン響、バイエルン放送響に断片的に録音が残っている一方、コンセルトヘボウとの録音も進んでいる。コンセルトヘボウとはたしかBDで全集が出ていたと思うのだが、CDの方はどうなったのだろうか。

このCDは2002年にロンドン響と録音された6番の演奏。ロンドン響の自主制作レーベルであるLSO Liveからリリースされている。ちなみに、ヤンソンスはこの3年後、同じ曲を今度はコンセルトヘボウと録音している。最近でも日本公演に合わせて日本でのライブのベートーヴェン交響曲全集をリリースする等、ずいぶんとパッケージメディアの作成に熱心な指揮者だ。

どんなアプローチで演奏するのかイメージが湧かなかったのだが、蓋を開けてみれば非常に筋肉質でスマートな演奏だった。ライブ録音だが、バービカンセンターのホールエコーは非常に少なくかなりデッドな録音である。それを承知で演奏したせいかもしれないが、第一楽章は速めのテンポでクールに演奏している。「冷たい」というより「格好いい」意味のCoolだ。オーケストラも実に巧い。この演奏では第二楽章にアンダンテを置いている。小さめの音で静かに始まる。泣いたり叫んだりせず、抑制された佇まいだが、それが却って良い。楽章の終わりに向けて少しずつ熱を持つが大げさな身振りはない。第三楽章スケルツォは過不足ない好演。第四楽章はライブらしくだんだん熱気を増してくる。マーラーの他の曲もヤンソンスの指揮で聴いてみたいと思わせる名演奏だった。
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