マーラー交響曲第8番 : ギーレン

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ミヒャエル・ギーレン/フランクフルト市立劇場オペラ管弦楽団が1981年にフランクフルト・アルテ・オーパーの杮落としとして行った演奏のライブ録音。30年以上前の録音だが、日本初発売とのこと。

8番は個人的にマーラーの全交響曲の中で「大地の歌」と並んで苦手の曲。そもそも交響曲というフォーマットを大幅に逸脱していると思うし、声楽が曲の中心にあるので言葉が理解できないのはやはり厳しい。8番はなんといっても巨大なスケールのオーケストラ曲なので、音楽的というか半ばオーディオ的には楽しめるのだが、ほとんどの場合、第1部を聞いて終わりである。マーラーファンなのでかなりの種類の演奏を聴いたが、この曲は演奏も録音もショルティで決まりだった。

このCD、ギーレンのマーラーに興味があったのと一枚に収録され、かつ、お求め安い価格につられて購入したのだが、予想以上に素晴らしい演奏だった。どこが良いのか?というとなかなか表現が難しい。聞いてすぐ気づくのはものすごくテンポが速いこと。72分台はクーベリックを上回る最速ペースらしい。特に第1部は(比較的聴く回数が多いので)かなり速く感じる。ただ、速いからといってさほど呼吸が浅いようには感じない。サラッとしているが、これはこれでありだと思う。

この演奏が良かったのはむしろ第2部の方。第2部の方はそれこそ歌劇のような曲なので、繰り返しになるが言葉がわからないのが本当に痛いのだが、それでもこの演奏を聴いていると言語の壁を越えて言葉が訴えかけてくる。そんなに劇的な表現ではないのに。ギーレンの表現はどちらかといえば第1部と同様、あっさりサラッとしているのだが、耳に心地良い。ちなみに今日、初めて感じたのだが、第2部の一部は「ラ・ボエーム」にそっくりだ。

81年のアナログ録音なので最新のデジタル録音のような透明感はない。歌入り超大編成オケによるライブ録音なのでステージ感も厳しい部分があるが、しかし、聴きづらかったり聞こえなかったりということもない。ただし、正規CDには珍しく途中10箇所くらいスクラッチノイズのようなノイズが入る。おそらく個体差や我が家のシステムの問題ではなく、マスタリング時に入り込んだものと思う。まあ、レコードを聴いていると考えれば何でもない。

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8番だけは

ばけぺんさん、こんばんは。
私は8番だけは苦手ですね~
ショルティ盤は名盤と言われていますが、
新しい録音ではないですよね。
スペクタクルな曲なのに最新録音の超名盤というのは
意外にないのかも。

おはようございます。

sankichi1689さん、おはようございます。コメントありがとうございます。

ショルティの録音は優秀ですがギーレンのものより古いです。たしか1971年の録音だったと思います。
それ以降、かなりの指揮者がこの曲を録音しましたが録音だけで考えてもこれはすごいという演奏は聞いたことがないです。これだけの編成だと録音も難しいと思います。

個人的にはオペラの得意なマーラー指揮者、たとえばレヴァインあたりが新しく録音してくれるとなかなか面白いのではないかと思います。
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