マーラー交響曲第1番「巨人」 : 小澤

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小澤征爾が40歳代前半の77年にボストン響と録音したマーラーの「巨人」は、後に全集を完成させる彼の一連のマーラー録音の中で飛びぬけて素晴らしい演奏だと思う。このLPを聴いて以来、小澤征爾のマーラーはそのほとんどを聴いたが、残念ながらその後、この演奏を超える演奏には巡り合えていない。

写真はCDのジャケットだが、小澤/ボストン響の「巨人」(旧録)というと「花の章」付きの演奏が有名だ。「花の章」はこの録音の7年後に初リリースされており、その後は「花の章」を追加してLPもCDも販売されている。私の持っているLPはブラームスの交響曲第1番と組み合わせの2枚組み廉価盤だが、「花の章」リリース前のもので通常の4楽章での演奏である。

冒頭の弦楽器から非常に清潔で透明感溢れる音色が聞ける。清々しい朝の音楽だ。管楽器の響きも美しい。ホールトーンを取り込んだ録音も良い。いやあ実に良い音楽である。クライマックスは喜びに満ち溢れて終わる。

第2楽章以降もみずみずしさに満ち溢れた演奏だ。若い音楽監督とともにボストン響がしなやかに流れるような音楽を紡ぎ出す。若々しい音楽だが、落ち着いたテンポで奇を衒ったようなところはどこにもない。だからといって後年のマーラーみたいに安全運転過ぎて面白くない(と感じてしまう)演奏とは違う。

併録されているブラームスの交響曲第1番も秀演だ。こちらはサイトウ・キネン・オーケストラとの演奏も評判が良いのでいつか聞き比べてみたい。
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こんにちは

「花の章」入りのCDを持っていますが、別録音だったのですか。知りませんでした。この小澤さん最初の「巨人」。若々しい勢いがあって愛聴しています!HMVのレビューを見ても人気ありますよね。

こんばんは。

sankichi1689さん、こんばんは。

この「巨人」は本当に素晴らしい演奏ですね。勢いがあって清々しくて、雄弁な名演奏だと思います。

ところで「花の章」の録音ですが、sankichi1689さんのコメントを拝見してネットで調べたところ、録音は同時で初リリースが84年という話もあって、どっちが事実か確認できませんでした。すいません、いい加減な話を書いてしまったかもです。記事も修正します。どうもありがとうございました。
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