ブルックナー交響曲第3番 : マズア

クルト・マズアという指揮者は私がニューヨーク駐在していた頃のNYPの音楽監督だったので何度かエイヴリーフィッシャーホールで実演を聴いたことがあるのだが、立派は立派だけどなんとも地味でつまらない演奏という印象しかない。NYP自体のクオリティもバーンスタイン、セル、ブーレーズまでがピークでメータ、マズアと急降下してしまった感があった。

心証が悪いのでこの人のCDもほとんど聴いたことがない。収集癖といっても過言ではないほどマーラーの9番の演奏を集めているのでマズアのCDも購入したのだが、個人的にはやっぱりパッとしなかった。

それ以来、実に久々に購入したのがこのLP。LPでブルックナーの3番で中古で300円でなければ購入しなかったであろう。逆に言えば、LPでブルックナーの3番で中古で300円だったら誰の指揮でも買ったとも思う。独オイロディスク原盤のイタリアRCAプレス。イタリア語の解説で皆目内容がわからないがジャケットには原典版と書いてある。

期待せずに聴いてみたが、予想に反してこの演奏はかなり良い。ただ、残念なことにホールの問題か録音の問題か金管全般、特にホルンの抜けが悪い。あるいはオーケストラの配置が理由なんだろうか?真相はわからないが、結果としてどうも本来一番盛り上がる部分が常にモヤモヤした感じなのだ。不思議なのは、ではいつも録音が曇っているかというとそうでもないというとことなのだが、いずれにしても良い録音とは言いがたい。

しかし、なんとも味のある演奏だ。終始落ち着いたテンポで大人の演奏を聞かせてくれる。ゲヴァントハウスの渋い音色が演奏スタイルにぴったりでまた素晴らしい。

食わず嫌いはいけないことだと再確認させてくれる演奏だった。
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