ガーシュウィン「ポーギーとベス」 : マゼール

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ガーシュウィンのオペラ「ポーギーとベス」の3幕全曲盤。75年の録音でこのオペラの世界初の全曲録音だった。72年にクリーブランド管の音楽監督になったマゼールが同オーケストラと残した数多くの演奏の中でも間違いなく歴史に残る一枚だと思う。

「ポーギーとベス」は黒人音楽やジャズの影響を色濃く受けているが、ライナーノーツでマゼール自身は「この曲はオペレッタでもジャズでもブルースでもなくれっきとしたオペラである。」から「他のオペラのマスターピースと同じレベルのケアと情熱」をもって演奏した旨述べている。演奏はその言葉のとおりこの曲に対する強い思い入れを感じるもので、管弦楽も歌も合唱も非常に立派である。

3幕で3時間という大作なので全曲を通して聴くのはなかなか大変なのだが、冒頭から組曲で聴きなれたメロディに引き続き有名な「サマータイム」が歌われるし、ガーシュイン特有の親しみやすい音楽の連続なので退屈せずに聴くことができる。

初演後まだ80年だが、時代背景、社会背景が現代とかなり異なる上、差別の色濃く残る時代の貧しい黒人達の生活を描写したオペラなので、セリフや歌詞を通して登場人物の心情に思いを馳せるのはなかなか難しい。それでも充実した歌と合唱を聴いているだけで聴き終わった時の満足感は高い。

録音はすこぶる良い。デッカらしい鮮烈な音だ。
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