ペトルーシュカ : アバド

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アバドのストラヴィンスキーは「春の祭典」「火の鳥」と来て次が意外な「プルチネルラ」。二年後にこの「ペトルーシュカ」が録音されている。この順番でLPは発売されているが、録音は「火の鳥」が72年、「春の祭典」が76年、「ペトルーシュカ」が80年なので3大バレエ曲はちょうど4年ごとに録音されたことになる。

「春の祭典」は大好きな曲で一時手当たりしだいいろいろな演奏を聴いた中でアバドの演奏も聴いた。実に鮮烈でスマートなハルサイで膨大な数の録音が入手できるこの曲の中でも絶対外せない一枚だと思う。ハルサイに感心しながらアバドの「ペトルーシュカ」は今日まで聴いたことがなかった。アバドコレクションをまとめて手放した方のLPだと思うが、「春の祭典」とともに購入した。400円。

聴いてみてちょっと驚いた。私が今まで聴いた「ペトルーシュカ」の中ではこの演奏が一番良い。

まず全体の構成が実にしっかりしている。もともとバレエ曲であるこれらの曲は一つのテーマの中でリズムが適当に伸縮するのは本来おかしいと思うのだが、オーケストラ曲として面白く聞ける演奏の中にはそういうものが意外と多い。アバドの演奏は表情豊かに変幻自在な音を聴かせながら基本のリズムは一貫している。そのおかげで聴いていて安定感がある。

次に感じるのはオーケストラ各パートの音がすこぶる鮮明に聴き取れることだ。他の演奏では聞いたことのない内声部が聴こえてきてとても新鮮だ。加えて最初から最後まで本当にキレが良い。まだ40代の演奏だからというのもあるかもしれないが、この当たりはもう天性の素質なんだと思う。

とにかくあっという間に曲が終わる。退屈な部分は皆無。アバドの意図を明確に記した録音も大変良い。とても良いレコードに出会えた。
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