プッチーニ「ラ・ボエーム」 : カラヤン

113947724.jpg

カラヤン/BPOにパヴァロッティ、フレーニ、ギャウロフといったスター歌手を揃えた「ラ・ボエーム」。1972年の録音。非常に有名な録音だが、全曲を通して聴いたのは初めて。デッカ制作の重量盤LP2枚組。

オペラは言葉がわからないと本当のところはよくわからないと思う。外国人が歌舞伎や能を見てもセリフに込められた細かい感情を理解するのは難しいのと同じことだ。(日本人にとっても歌舞伎や能の言葉はわかりづらいが文章で読めばわかる。)

それでも舞台を観に行くと雰囲気はよくわかる。私にとって「ラ・ボエーム」は実際に舞台を観たオペラの中で、感動した数少ないオペラの一つ。ベタなストーリーだが、おかげで難しいことを考えなくても音楽に入り込みやすい。

LPやCDでオペラを聴くと映像がないのでさらに共感しづらいのだが、この演奏には心底感動した。まずもってカラヤン/BPOの演奏が凄い。微に入り細にわたってこの悲劇を描き尽している。もともとプッチーニの曲は良い意味で大衆的、歌謡曲的なのだが、カラヤンの手にかかるととんでもなく立派な音楽になる。

パヴァロッティの歌も最高だ。声質と役がマッチしているようだし、良い声で朗々と歌ってくれる。最高のオーケストラをバックにパヴァロッティが高々と歌い上げるところで何度も鳥肌が立った。人の声の力はやっぱり凄いと実感させてくれるような歌である。

フレーニのミミも当たり役ということで素晴らしいのだと思うが、正直言って、ソプラノの善し悪しというのはどうも良く分からない。一言で言えば、心地良い歌声であり、病に倒れる主人公の歌唱としてまったく不満はない。

デッカの録音は極めてクリア。劇場で聴いているほど間接音はなくダイレクトな録音だが、とげとげしいところはなく、この演奏のレベルを引き立てている。総じて素晴らしい演奏であり、録音だと思う。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは

ばけぺんさん、こんばんは。
ボエーム実際に見られたのですか。うらやましい・・・。カラヤン/BPOはCDで楽しんでおります。はじめて買ったオペラのCDなんです。LPも2枚組なのですね。私はオペラは何回か見たぐらいで、良し悪しどころか、知識もないようなものなのですが、いい感じがします、この演奏。時々聴こえる立派すぎる響きで、ああ、BPOだったなと思い出します(笑)

たまにはオペラにもチャレンジします

ばけぺんさん、こんばんは。
オペラは長くて敬遠しがちなのですがこれは面白そうですね。
私は「冷たき手を」しか聞いた事がないのですが全曲を聴いて見たくなりました。
ちょうど図書館にカラヤン盤がありましたので予約を入れました。ラッキー(^^)

Re: sankichi1689さん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございます。

「ラ・ボエーム」、ニューヨークに駐在していた時、レヴァイン/メトロポリタン歌劇場で観ました。ゼッフィレッリの演出だったのでわかりやすくて豪華な舞台で、雪の場面などとてもきれいでした。ただ、実演だと主演のソプラノが瀕死の病気のはずなのに健康そのものといった身体つきだったりするのですが。。。

舞台で観た時の印象とカラヤンの演奏を比べるのは難しいですが、こちらは録音芸術として素晴らしい完成度ですね。オケを意識せず聴き始めて、途中で確認しました。ああ、やっぱりBPOだなって(笑)。

akifuyu102さん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございます。

オペラが苦手な人でもプッチーニは馴染みやすいと思います。私は最初こそ「アイーダ」だったのですが、その後は「椿姫」、「ラ・ボエーム」でオペラがちょっと好きになりました。イタリア・オペラは総じて親しみやすいと思います。とはいえ、私もオペラは決して多くは知りません。ワーグナーは「トリスタンとイゾルデ」くらいしかちゃんと聴いたことがないですし。。

先日も同じことを言いましたが、akifuyu102さん御用達の図書館の品揃え、本当に侮れないですね(笑)。

プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク