シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」 : ショルティ

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「ザ・グレイト」の名前にふさわしい堂々たる演奏である。クリスプで歯切れが良く、カラッとした響きで明るく爽やかに聴かせる。リズミカルでメロディを引き摺らないので深みに欠けると感じる人もいるかもしれないが、そういう深刻系の演奏は他の人に任せておけば良い。

ウィーンフィルもショルティの指揮に良く応え、万全の演奏をしている。響きが明るくウィーンフィルのイメージと少し違う。初期のデジタル録音の影響か、そういう意図で演奏した結果かわからないが、これはこれで悪くない。機能的にはアンサンブルなど実に見事だ。

ショルティの指揮は基本、あらゆる曲においてインテンポでストレートでリズム重視なので、一本調子で情感に乏しいと批判されることが多いが、私自身は、結果として不要な化粧や垢を落としたピュアな音楽が聴こえてくることを好ましく感じる。「ザ・グレイト」の演奏も愛聴盤の一枚だ。繰り返し聴いても飽きが来ない。

この演奏では繰り返し記号を忠実に守っており、また、最終音はアクセントではなくディミニュエンドで終わる。「未完成」は最近の演奏のようにアクセントではなく消え入るように終わるほうがそれらしいが、「ザ・グレイト」の終楽章はそれまでかなり盛大な演奏が続くので最後がディミニュエンドなのはちょっと不思議な感じだ。

録音は81年。デジタル初期の録音のせいか、少し高音寄りで中低域が軽いが、解像度は高く感じる。
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ばけぺんさん、おはようございます。

ザ・グレイト、良い曲ですね。私は遅まきながら2月のsankichi1689さんのブログ「石狩国音楽記」で初めてこの曲に出会いました。それ以来、シンフォニーでは今一番良く聴いているお気に入りの曲です。
図書館で借りたジュゼッペ・シノーポリ指揮、ドレスデン国立管弦楽団との出会いもラッキーでした。端正あるいは精巧、と言う言葉が似合う演奏で特に1、2楽章が好きです。
ショルティ/ウィーンフィルの演奏も記事を読んで非常に興味を抱きました。早速Amazonのショピングカートに入っちゃいました。(*^_^*)

こんばんは。

akifuyu102さん、こんばんは。コメントありがとうございました。

「ザ・グレイト」はシューベルトの交響曲の中で一番好きな曲です。以前、取り上げたジュリーニを含め、この曲にはたくさん良い演奏があります。私はシノーポリの演奏をまだ聴いたことがないので、中古で見かけたら買ってみます。

ショルティの演奏はこの曲に限らず人によって好き嫌いがはっきり分かれるので、お聴きになった感想、ぜひまた教えてください!

ショルティ/ウィーンフィル盤、聴きました。

こんばんは。
歯切れよく豪快な響きで明るく朗々と、と思いきや第二楽章などはなかなかの歌いっぷり。凄いですねぇ
それまで壮大なスケールで演奏していると思っていたシノーポリ/ドレスデン管が急に大人しく感じます。
いや、ショルティ閣下、恐れ入りました。

こんばんは。

akifuyu102さん、こんばんは。コメントありがとうございます。

早速、聴いていただいたんですね。印象悪くなかったみたいで良かったです。
ショルティはマーラーにせよベートーヴェンにせよかなり硬派なイメージですが、モーツァルトやシューベルトみたいな優しい音楽もなかなか良いと個人的には思ってます。

ドヴォルザークの「新世界より」とかチャイコフスキーも悪くありません。それに幻想交響曲も激しくお薦めです。ぜひいろいろ聴いてみてください!
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