ラヴェル「ダフニスとクロエ」: ブーレーズ

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演奏時間の短さゆえか、「ダフニスとクロエ」は第3場の「日の出」以降を抜粋した第二組曲がやたら有名だが、この曲は全曲版で聴く方が圧倒的に良い。曲が面白いので誰の演奏でも(といってもオーケストラの技術的に問題がないことが前提だが)それなりに楽しめる。

このブーレーズ/NYP盤は私が初めてこの曲を聴いたLP。1975年の録音で高校生の時に購入したもの。ジャケット写真に惹かれて買ったCBSソニーの2000円シリーズだ。今思えばこれはダフニスなのだろうが、高校生の私は沖田浩之に似ているなあと思っていたのを思い出す。

演奏は精緻で繊細。録音は独特。最初から最後まで一枚薄いベールがかかったように響く。靄がかかったような幻想的な響きである。オーケストラの厚みには欠けるが、ラヴェルの色彩感豊かなオーケストレーションを堪能できる。合唱は完全にオーケストラと一体化している。個々の響きは決して冷たくないのに全体的にはひんやりとした印象を受ける。エスプリという言葉がぴったりくる演奏だ。

ブーレーズは後年ラヴェルの管弦楽曲を再録していてこの曲もBPOとの演奏で聴けるが、個人的にはNPOとの演奏の方が好み。良い演奏である。
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