バルトーク「オーケストラのための協奏曲」: セル

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バルトーク「管弦楽のための協奏曲」とヤナーチェック「シンフォニエッタ」の組み合わせ。村上春樹の小説「1Q84」で登場する「シンフォニエッタ」がセル/クリーブランド管の演奏と引用されたことで一時CDが払底したらしい。ジャケット写真はCDのものだが、私が購入したのは「セル/クリーブランドの芸術1300」シリーズ(懐かしい。)のLPだ。その名の通り1,300円の廉価版シリーズを中古で購入したのだが、取り出してみたら開封もされていない新品だった。

この演奏、「1Q84」で有名になる前にはオケコンの終楽章で大胆なカットを行っていることで有名だった。というより悪名高い。セルといえばイメージ的にはスコア至上主義だが、ここでは他の誰も思いもつかないようなアレンジを行っている。清潔好きな日本人には受け入れがたいと思われる人が多いようで、あんまり評価が高くない。

しかし、演奏はいずれの曲も堂に入った素晴らしいものだと思う。ちょうどいいとしか言いようのないテンポ、相変わらず室内楽ばりに一体的な演奏を行うオーケストラ、楽器間のバランス、どれをとっても私にとってはゴールデンスタンダードである。

セル自身ハンガリーの出身だが、祖国出身のバルトークの演奏もチェコ出身のヤナーチェクの演奏も東欧的なところはあまり感じない。そうしたローカル色というか西欧の伝統とは違う文化をもっと強く感じさせる演奏は多々あるが、セルの演奏はもっと普遍的なところで非常に高いレベルにあると思う。良い演奏だ。

録音は65年。レコードで聴くと最内周部はちょっと厳しいが、それ以外はさほど古さを感じさせない素直な録音である。
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