シューベルト交響曲第9番「ザ・グレイト」 : デイヴィス

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サー・コリン・デイヴィスの「ザ・グレイト」は何種類か録音があるが、おそらく最初の録音でオケは当時主席客演指揮者を務めていたボストン響。リピートを省略せずに演奏しているので総演奏時間は一時間を超える。

かなりゆっくりした序奏から大きくテンポを上げて快速に主題に入る。歯切れが良く快活な演奏だ。金管の鳴り方も開放的でおおらかである。こういう能天気な演奏も悪くない。第二楽章もリズムが鋭く始まるが、中間部では弦楽器と木管が繊細で美しい掛け合いを聴かせてくれる。とはいえ、総じて男性的で筋肉質な演奏と言える。ジャケット写真のデイヴィスの容姿から想像するにピッタリの演奏である。

第三楽章スケルツォはテンポが少し遅すぎる。反復を省かないので余計にそう感じる。が、このゆったりしたところが功を奏して中間部は非常に良い。僕は「ザ・グレイト」の中でこの部分が一番好きなので、この点だけでこのアルバムが好きになった。どこか「田園」の中間楽章を想起させる演奏だ。

終楽章はテンポも上がって快適な演奏である。「ザ・グレイト」の名盤としてあまり名前を聞かない演奏だが、最初から最後まで力の籠もった力演だと思う。

録音は80年でアナログ録音末期のもの。フィリップスの録音らしく殊更に解像感を強調しないので大音量で聴いても聴き疲れしない。
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