マーラー交響曲第4番 : クレンペラー

IMG_0394 (2)

このLPの解説は1967年6月の日付があるが、そこには冒頭、「第4交響曲は、この人の10曲の交響曲の中では最も一般に親しまれている名作である。」と記されている。最初に読んだ時には時代を感じるなあと思ったのだが、しかし、案外、管弦楽の編成も演奏時間も比較的小ぶりなこの曲は今でも「最も一般に親しまれている」のかもしれない。考えてみると、マーラーの交響曲の人気とかメディアリリース数、あるいは実演数といったことに関する順位みたいなものは見たことがない。まあ、それは例えばベートーヴェンでも見たことがないが、ちょっと興味がある。

以前も書いたことがあるが、第4交響曲は個人的にはそれほど思い入れがない。ないはずなのだが、このブログには割と演奏の感想を書いている。おかしな話だが、自覚していないだけで意外と好きなのかな。とりあえず、日曜日が終わりに近づいて心に平穏が欲しい時には良い曲だと思う。

さて、クレンペラーの演奏だが、この人ならではのインテンポ、といっても楽譜がないので果たしてそれがスコアに忠実なインテンポなのか、スコアの指示を無視してのものなのかはわからないのだが、聴感上はインテンポである。そして、いつもながら木管が目立つ楽器バランスとか、おそらく本人はそのつもりはないのに他の演奏とは少し違って聴こえる、というなんともクレンペラーらしい演奏だ。クレンペラーが正しいとすれば、他の指揮者は相当自分流の演奏をしているということになるが、どうなんだろう。このクレンペラーの演奏の解説には「その豊かな感情の表出はマーラーの交響曲をこよなく美しいものにしている。」と書かれている。これは昨今、クレンペラーについて言われる「無骨」とか「無表情」とか、さらによくわからない「ドイツ的」といった表現とはかなり違って面白い。60年代後半当時のスタンダートではクレンペラーは情熱的な指揮者だったのにバーンスタインみたいなさらに情熱丸出しの指揮者がどんどん出てきて今や「無骨」で「無表情」な指揮者になってしまったのだろうか。まあ、それはともかく、プロの解説者にはできればスコアに照らしてクレンペラーの演奏のどこに個性があるのかを教えてもらえるとありがたい。

僕自身は最後のシュヴァルツコップの歌も含め、この演奏にはとても満足だった。繰り返しになってしまうが、楽器のバランス、全体の構成、そしてテンポ感といった点でこの演奏は無二のものだ。そして録音も十分に美しい。クレンペラーのマーラーは自分にとってどれも名盤である。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク