ストラヴィンスキー「火の鳥」組曲 : ストコフスキー

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ストコフスキー/ロンドン響・スイスロマンド管による管弦楽曲集。AUDIO ADVICE SERIESとあるとおり、解説には楽曲解説に加え、それぞれの曲のオーディオ的聴きどころが時間とともに記載されている。曲目はストラヴィンスキー「火の鳥」組曲、ムソルグスキー「はげ山の一夜」とチャイコフスキー「ロメオとジュリエット」の3曲。

オーディオ的面白さもなるほど満載なのだが、それ以上にストコフスキーならではの濃い表現が面白い。3曲の中ではっきりとストコフスキー編曲と明記されているのは「はげ山の一夜」だけだが、「火の鳥」も「ロメオとジュリエット」も実にメリハリの効いた演奏である。一つ一つの場面でどの楽器を主役にするかがはっきりしていて、目指している方向がわかりやすい。いや、時としてわかりやす過ぎるかも。

外見的な特徴があまりにはっきりしているのでストコフスキーの指揮が嫌いな人も多いだろうと思う。日本人好みの薄化粧ではまったくない。アジア的な薄口な顔でもない。ケバイとか厚化粧だとかいう指摘も宜なるかな。でも僕はストコフスキーの演奏、結構好きだ。(ちなみに女性の場合、外人的な濃い顔は特に好きではないのだが。)確かに厚化粧、でも化粧を落としてももともと綺麗。そんな感じ。

おそらく、そういう批判は生前のストコフスキーにも届いていたのではないかと思うのだが、最後まで自分の流儀で押し切った感じが素晴らしい。きっと、クラシック音楽の伝道師として、良い音楽をいかに聞き手にわかりやすく届けるかが最も大事とわかっていたのだろう。(と思う。)

ストコフスキーが編曲した「はげ山の一夜」は「ファンタジア」に用いられたものだと思うが、全曲通じて聴くとけっこうやりたい放題である。これはニセモノだとかやり過ぎだという指摘もあろうが、まあ、そういうなら普段良く聴くリムスキー・コルサコフの改訂版もニセモノだろう。アバドみたいに基本的に原典版以外は認めないと言うならまだしも理解できるが。

録音は非常にデッドで直接音が強い。印象的にはかなり録音段階で手を入れている感じである。個々の音は鮮明だが、音作りが古臭い。
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