マーラー「大地の歌」 : クレンペラー

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名演の誉れ高い非常に有名な演奏である。「大地の歌」人気投票で上位入選間違いなし、優勝候補筆頭という感じだろうか。64年~66年にかけての録音なので50年前の演奏ということになる。まさに歴史的名演。

僕が最初に聞いた「大地の歌」はショルティの全集に含まれていた一枚だった。歌詞の意味がわからないこともあるが、それ以来ずっとマーラーの交響曲の中では一番苦手である。一人の指揮者のマーラー交響曲集を買うとこの曲も付いてくることが多いので他の演奏も何度か聞いたことがあるが、皆、退屈だった。第一楽章の劇的な感じは嫌いではないのだが、なかなか最後までいかない。解説を読むとこの曲の白眉は終楽章ということになりそうだが、そこまで聞くことは稀である。しかもあの荒涼とした枯草の中を冷たい風が吹き抜けるような旋律は鬱っぽくて。。。

ということでクレンペラーのこの名盤も積極的に聞きたいと思ったことがなく、今回、4番と「大地の歌」という個人的不人気二曲のセットで中古LPを手に入れて初めて聴いた。

聴いてみると確かにこれは素晴らしい演奏だった。クレンペラーの指揮はいつもながらこの人特有のテンポ設定で超然と進めていく。表現の彫りは深く、肌寒くてうす暗い感じが良く出ている。音色がほのかに暖かいところがなおさら曲の冷たさ暗さを強調していて印象的。それに加えて二人の歌手がもの凄い。テノールのヴンダーリッヒは一曲目から聴き手を圧倒する。オーケストラの最強奏とがっぷり四つの真っ向勝負。実に良い声だ。この録音の後すぐに亡くなったというが、なんとももったいない話である。メゾ・ソプラノのルードヴィッヒの声量もすごい。ルードヴィッヒの声はたびたびレコードに入りきらない。マイクが負けている。(ちなみにヴンダーリッヒの声は絶唱時もきれいに収録されている。)

とにかく、初めて終楽章まで集中して聞き終えることができた。では、この曲が好きになったかというと微妙だが。録音は最新録音のような透明感や解像感はないが、年代を考えればぜんぜん悪くない。
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名盤

こんばんは
ワルター盤と並ぶ名盤ですね。ワルター盤の癖のあるフェリアーを考えるとスタンダードな名演だと思います。

こんばんは。

sankichi1689さん、こんばんは。コメントありがとうございました。

ワルター盤、宇野氏が絶賛していたので一度聞きましたが、僕はダメでした。ワルターはウィーンフィルとの9番もあまりピンとこなくて、他方、コロンビア響との演奏はCDで聴いたらみなすごく良いと感じました。バーンスタインといい、あまり癖の強い演奏はどうやら苦手みたいです。
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