Michell Engineering ORBE SE (2)

稼働以来、快調に動いていたORBEだったのだが、一昨日の夜、ジャコ・パストリアスを聴いていたら突然止まってしまった。急にテンポが落ちたと思ったら、数秒間惰性で回転した後、ぱったり動かなくなった。モーターに動力を供給している別筐体の電源が死んでしまったのだ。その瞬間、しばらくは狐につままれたような気持ちだった。最初はブレーカーが落ちたかと思ったが、電気も点いているしクーラーも動いている。ラックのすぐ上の段に置いてあるプリアンプのランプも点灯している。次に疑ったのはヒューズだったが、電源部の底部にあるヒューズボックスを開けて中を見ても何も問題なさそう。コンセントを抜き差ししたり、念のために別のコンセントに差してみたりもしたのだが、うんともすんとも言わない。

それまで並行輸入で買って大正解と思っていたのだが、こうなると個人輸入は非常に面倒だ。修理するにも本国に送らなければならない。直るとは思うが時間がかかりそうである。だいたいどういう手段で送るか、送料は誰が負担するのか、等々考えるだけでも鬱陶しい。その日は電話会議もあったし、それ以上、考えたくなかったので朝になったら自然復活していることを祈ってそのまま寝た。翌朝、念のためにもう一度スイッチを入れてみたが、やっぱりダメだった。

出勤途中で対応を考えた。もちろん、まずは購入元に連絡するのだが、同時に日本の輸入代理店に相談すべきか、しばし悩んだ。こういう時だけ代理店に頼るのも虫のいい話だとは思ったが、結局、代理店にも連絡することにした。前にも書いたが、国内仕様は電源部が改造されている。今の電源を国内仕様に改造するか、国内仕様の電源を部品として買うことができないか、それだけでも聞いてみることにした。

朝8時過ぎに購入元と代理店にメールをした。午後3時前にまずイギリスから返事が来た。時差が7時間あるので向こうの8時前。おそらく出社直後に返事を送ったのだろう。この当たりの対応は実に速い。「今までそういう事例は聞いたことがない。とにかく電源部を送ってくれないか。」というメールだった。まあ、そうするしかないか。しばらくORBEでレコードが聴けないな。

夕方、日本の代理店からも連絡があった。特に個人輸入のことを指摘することもなく、部品として購入できるという連絡だった。価格と納期を現地に問い合わせるが、担当者が夏休みなのでしばらく待ってほしいとのこと。親切な対応に感謝だが、こちらも時間がかかりそうだ。

夜、帰宅して、電源部のサイズと重さを確認した。ぎりぎりEMSで送れるかもしれないが、いびつな形なので梱包が問題だ。梱包する前にダメ元で分解してみることにした。分解といってもトランス本体と基盤については手のつけようがない。ネジを外してカバーを取り、配線が外れたり基盤が焦げたりしていないかを目視でチェックするだけ。再度、ヒューズも外し蛍光灯に透かして見る。問題なし。トランスのカバーを外す。配線をたどる。問題なし。基盤を留めているネジを外し、基盤の裏側を見る。特に問題なし。実に不思議だ。なぜこれで電源が入らないのか。せっかく蓋を開けたのでカメラ用のブロワーで埃を飛ばしてからネジを締め直した。念のため、もう一度、電源を入れてみる。

すると、何事もなかったのごとく緑色のランプが点灯し、電源部は再び稼働し始めた。僕は再び狐につままれたような気持ちになったが、しかし、間違いなく電源が入っている。ケーブルをモーターに接続し、もう一度スイッチを押す。澄ました顔でプラッターが回転した。一体、なんだったんだろう?

とりあえず直った旨イギリスにメールすると5分と置かずに「Ah Ok. Thank you!」という返信が来た。向こうもホッとしたことだろう。国内仕様の電源については価格と納期を聞いた上で再度検討することにした。いずれにしても代理店の方の対応には感謝している。

オーディオ機器の個人輸入にはやはりリスクが伴う。個人的にはもうこりごりだ。
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