ベートーヴェン交響曲第3番 : ショルティ

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初めて買ったベートーヴェンの交響曲全集がショルティ/シカゴ響のLPだったので、僕の中ではショルティのベートーヴェンがデフォルトの演奏になっている。ショルティの演奏はクラシックを聴き始めた頃からずっと毀誉褒貶半ばの評価だが、シカゴ響と組んだ最初の交響曲全集は非常にクオリティが高い名演だと思う。この思いは他の指揮者によるベートーヴェンをたくさん聴いた今も変わりない。

面白いことにショルティに対する評価が割れているのはアメリカでも変わらないようで、この全集に対するamazonのカスタマーレビューを読んでも絶賛の5つ星からほぼ完全否定の1つ星までバラバラだ。あえて言えば奇数番の曲に対する評価は悪くないものが多く、一方、偶数番の曲に対する評価は良い悪いの前に見当たらない。私見では偶数番の曲もそれぞれとても良いと思うのだが。

「英雄」の演奏はショルティ/シカゴ響の数多い録音の中でもひときわ優れたものだと思う。筋肉質で力強い演奏を想像される方も多いと思うが、無駄肉はないものの力こぶや額に汗といった暑苦しい部分は皆無で、落ち着いた大人の演奏である。これみよがしの演出もなく、どちらかと言えばゆったりとしたテンポの中、実に堂々とした演奏が展開される。アメリカの中西部当たりのひたすら真っ直ぐなハイウエイを上質なサスペンションとシートを持った大型車でクルーズしているような感じだ。それじゃベートーヴェンじゃない?音楽室にあった眉間にしわを寄せたベートーヴェンが好きな人には向かない演奏だが、これも一つの立派なベートーヴェンだと思う。名盤。
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