シューベルト ピアノ五重奏曲「ます」 : ブレンデル

時差ボケに散々苦しめられながら一週間の海外出張を終えて帰国。彼の地はすでに涼しくなっていて出かける前の暑さを身体が忘れていたので成田に着いたらまだまだ蒸し暑いことに驚いた。でも、やっぱり日本が最高。帰宅してまずはゆったりと風呂に浸かって一休み。久しぶりの音楽鑑賞で聞いたのがこの曲。

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クラシック音楽が好きでも嫌いでもこの曲の第4楽章のメロディを知らない人はいないだろう。この楽章のベースになっている歌曲「鱒」を初めて聞いたのは小学校か中学校の音楽の授業だった。漁師が鱒を釣るところを描写した歌詞には「鱒をだまして釣るように男は女をだまそうとするので要注意。」という意味が込められているらしい。こんな平和な音楽なのに裏にはそんな訓話が隠されていたとは。。授業では習わなかった。

それはさておき、この曲の編成はよく知られているように変わっていて、第二ヴァイオリンの代わりにコントラバスが入っている。レコ芸で、「シューベルトが友人と演奏を楽しむためにそういう編成にした」という趣旨の話を読んだ記憶があるのだが、ウィキペディアによれば、同じ編成のフンメルの五重奏曲を演奏する室内楽団を念頭に置いて書かれたとある。自筆譜もないし生前に出版すらされなかったので、この辺り真相は誰にもわからないのかも。個人的にはコントラバスが良い味を出していて好きなのだが、本来、楽器の特性を考えるとこの組み合わせにはいろいろ難しいところもあるようだ。

ブレンデルは90年代にこの曲を再録している。その演奏のジャケットもなかなか印象的なのだが、僕にとってはシューベルトの「ます」のアルバムと言えば、昔からまずはこの演奏であり、ブレンデルと共演者が笑顔で写るこのジャケットだ。77年の録音でブレンデルはまだ40代半ばだが、他の共演者に比べれば十分ベテランで終始演奏をリードしている。とはいえ強引にぐいぐい引っ張っていくようなところは微塵もなく、あたかも友人同士が自分達の楽しみのために演奏しているかのように聞こえる。ジャケット写真のまま、アットホームでリラックスした雰囲気だ。とっても癒される身体に優しい演奏である。録音も良好。
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何と、そんな裏が!…

…あったとはつゆ知らず。クラシックが好きでいつも聴いているのですが、音楽オンチだからというのを言い訳に、背景に関する知識までおろそかにしているので、コダーイの結婚のハナシにせよ、今回のシューベルトにせよ、有り難い思いをしております。

こんばんは。

のす爺ィさま、こんばんは。コメントありがとうございました。

私もこの記事を書くために歌曲のことを調べて初めてそんなオチがあることを知りました。クラシック音楽の背景には男女にまつわる話が多いですね。

この話にせよ、このブログに書き散らしていることはきちんとした裏付けまで取っていないので、間違っていたら申し訳ありませんが、こうやってコメントをいただけるとブログも書き甲斐があります。これからもよろしくお願いします。

名曲探偵アマデウス

ばけぺんさん、おはようございます。

室内楽の傑作ですね。優しく親しみやすいメロディーは一度聴いたら忘れられませんね。
昔、NHKで放送していた「名曲探偵アマデウス」でこの曲が取り上げられていました。
http://www.dailymotion.com/video/x14uqft_%E5%90%8D%E6%9B%B2%E6%8E%A2%E5%81%B5%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%87%E3%82%A6%E3%82%B9-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88-%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E4%BA%94%E9%87%8D%E5%A5%8F%E6%9B%B2-%E3%81%BE%E3%81%99-35204450-pandora-tv_music
楽曲を分かり易く面白く解説していますよ。

こんにちは。

akifuyu102さん、こんにちは。コメントありがとうございました。

早速、ビデオ見てみました。これは面白くてためになりますね!なるほど作曲の依頼者がチェリストだからチェロが活躍できるようにコントラバスを入れたということですか。納得しました。

こういう解説を見ると一段と興味深く音楽が聴けますね。もう一度レコード聴いてみます。
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