テクノクラフトオーディオデザイン Model44a

相変わらずフォノイコライザー探しを続けている中、最近、ちょっと素敵な製品に巡り合った。テクノクラフトオーディオデザイン 社のModel44aという製品である。テクノクラフトオーディオデザインは京都に本社がある日本のメーカーで、真空管アンプが主力製品。同社の真空管アンプは雑誌「MJ(無線と実験)」で高く評価されている。

インターネットであれこれ調べているうちに同社のウエブサイトを発見したのだが、その中で半導体で構成されたこのフォノイコライザーが目についた。MM専用機で8万円強と決して安くない製品だが、製品の技術的解説が興味深く、自宅試聴もできるということで早速連絡してみた。メールに対する返信も迅速で翌日には試聴機を発送していただき、二日後には実機が自宅に届いた。

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ご覧のとおりシンプルなデザインだが、実際に手にすると作りもしっかりしているし適度な重量感で写真で見る以上にずっと所有欲をくすぐる製品である。同社は他社の製品ではまったくケアされていない左右のグラウンドの分離にこだわっていて、同社の製品はすべて左右の信号グラウンドが分離されている。(本当のところ正確に技術的なことがわかっているわけではないので、詳しくは同社のウエブサイトを見てください。テクノクラフトオーディオデザイン社HP)

試聴しての第一印象は「高音域が固い。かな?」というものだった。製品の到着連絡も兼ねてその旨メールすると再び迅速に返信があり、試聴機のコンデンサーが新しいこともあるが、もしかしたらケーブルが原因かもしれないということでこれまたグラウンドアイソレーションに気を配ったケーブルを送付していただけるという。僕も再びウエブサイトを眺めていたのだが、今度は同社製品以外の製品と組み合わせてグラウンドアイソレーションを実現する「KANADE」という製品を発見。これに興味があると返信したところ「KANADE」の試聴機まで送ってくれた。実に親切、丁寧な対応である。ちなみにこの「KANADE」を繋いだところ、先日、記事にしたとおりノイズが取れたのだが、こちらについては追ってまた詳しく書こうと思う。

せっかく送っていただいたものの、我が家のセッティングの中でケーブルは長さが合わずきちんと聴けていない。実は「高音域が固い」と感じた点については別に心当たりがあり、そこを対処したところ最初の印象はすっかり消えた。それまで使っていたベルデンのケーブルでは少々高音域がきつく、これが聴きづらかった原因だった。スピーカーをQUADに変えて以来、それまで聞き取れなかったケーブルの差が俄然気になるようになった。極力色付けの少ない機器とケーブルでないとどうも違和感を感じる。ケーブルなんてどれも同じと思っていたが、やはりそれなりに差があることは間違いなさそうだ。

お借りしてからかれこれ二週間になる。(結果として複数機器を組み合わせて貸していただくことになったので例外的に長く貸していただいている。)その間、アーム、カートリッジを交換しながらいろいろなジャンルの音楽を聴いてみたが、Model 44aはそれぞれの製品が持っている特性、カラーや温度感みたいなものをそのまま開放してくれる製品だ。Model 44a自体が音を作るのではなく、それぞれの製品のベストを引き出すような感じ。あえて言えばほんの少し明るくて元気な表情を加えてくれる。グラウンドアイソレーションの効果なのかスピーカーからの音離れが良くステージが広がるが、録音の良し悪しはハッキリと明らかにしてしまう。へんてこりんなマスタリングの録音はそのままへんてこりんに聞こえる。

フォノイコライザーも「KANADE」もすっかり気に入ってしまって、実は今、真空管パワーアンプの試聴もお願いしている。
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ウ~ン、いろんな考え方が…

…あるもんなんですねェ!

ご紹介のテクノクラフト社のサイトもざぁーッと見たところで…というのは、キチンと読んだところで、どうせこちらの知識がついていけないことが分かり切ってますんで…何とはなしに納得が行くような行かないような気分になりつつ、購入なさったフォノ・アンプのデザインが優れているのに感心してました。実に購買意欲をそそる姿をしてますね。

真空管のパワー・アンプの導入をお考えとのこと、これも、なるほどなァと思いました。昔からコンデンサー・スピーカーには管球アンプが合うと言われてましたし、それに私の憧れたQUADのパワー・アンプも左右が完全に別々だった…。もっとも、あれはモノーラル時代に開発されたからであって、テクノクラフトの理論とは無関係でしょうが…。

こんばんは。

のす爺ィさん、こんばんは。早速のコメント誠にありがとうございます。

技術論は正直、私もわかったようなわからないようななのですが、長い間気にしていたノイズが取れたりと結果が出ているのですっかり気を良くしております。フォノイコライザーもその他の製品もデザインがさりげなく優れてますよね。しかもカスタマイズ可能なので本当に買うとなったらカラーリングを変えてもらおうと思ってます。ちなみにまだ試聴している段階で購入はしておりませんです。。

真空管のパワーアンプは以前、短期間だけ所有していたことがあるのですが、QUADと巡り合う前に売却してしまいまして、今、考えるとちょっと惜しいことをしました。仰るとおり相性が良いと言われているコンデンサー・スピーカーと組み合わせでどんな音がするか楽しみにしております。

眉目秀麗

ばけぺんさん こんばんは。

いやはや 素晴らしいフォノイコライザーですね。

ばけぺんさんのセンスの良さが分かります。「オーディオは やはり音だよ」と おっしゃる方も多いですが その造形美に魅せられる事もありますよね。

本当に良い物は音だけではなく形も美しいと思っています。

美しいと言う形容は女性に対する事が多いですが このフォノイコは男性的でもあり 正に 眉目秀麗 かと思いました。

キタサン、こんばんは。

こんばんは、コメントありがとうございました。

キタサンにそう言っていただけてとても嬉しいです。この製品、実際に手にすると写真よりも良い佇まいです。最初はデザインはいいけど、音はどうかなあと思ったのですが、しばらく聴いてみると音も良いです。音楽を楽しく聴けます。

音楽を聴いても聴かなくても部屋の一部として存在しているので、やっぱり見た目も大切ですね。

ぜひ機会があれば実機を確認してみてください。
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