47研究所 4704 PitRacer

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昨日、少しだけ記事にしたが、新しいCDプレーヤー、厳密にいえばCDトランスポートとDACを購入した。47研究所の4704 PitRacerと4705 Geminiの組み合わせ。PitRacerは中古、組み合わせるDACは少々迷ったのだが、純正の音に惹かれたので新品でGeminiを購入した。

写真のとおり、いわゆるCDプレーヤーを見慣れた目からは奇抜に見えるデザインである。CDとレンズの位置関係が常識とは逆なので、CDはデータ面を上にしてアクリル製のターンテーブルに置き、スピンドル軸にスタビライザーをねじ込んで押さえる。ターンテーブルはアクリル製で外周と中心の穴の周りが少しだけ高くなっている。ねじ込むことによりこれらの部分がCDと線接地して反りを矯正する。この辺り、ミッチェルエンジニアリングのターンテーブルやViv Laboratoryのターンテーブルシートと同様の考え方である。

CDのデータはレコードと逆で内周部から外周部に向かって記録されているので、まず一番内周まで本体上部が移動して読み込みが始まる。音楽が進むに連れて本体はだんだん後ろに下がっていく。言ってみれば、リニアトラッキングのレコードプレーヤーと同じような動きをする。本体の移動を司っているのは糸と滑車というハイテクなのかローテクなのかよくわからない仕掛けである。

このCDトランスポートはCDが偏心していてもレンズが追従し、データ面とレンズの角度を常に90度に保つ。と言ってもよく分からないと思う。僕も正直言って、偏心を測定しジャストタイミングで追従するための仕組みについては良く分からない。が、そのために一生懸命レンズを動かしていることは正面左手前にあるギヤボックスを見ると一目瞭然である。しかもこれがCDによっては驚くほど激しく動く。まったく動かないCDは今のところ皆無、程度の差はあれ、工業製品としてのCDは予想以上にラフに製造されていることがわかる。CDプレーヤーは再生中内部が見えないので今までまったく気にしていなかったが、暗闇の中ではデータを正確に読み出すために大変な努力が行われているようだ。

PitRacerとGeminiの組み合わせから紡ぎ出されるCDの音はにじみがなく芯があって音に重みがある。ピアノや打楽器では風圧を感じる。SCD-DR1も良いCDプレーヤーだと思うが、PitRacerに比べると華やかでオーディオ的に聴こえる。比較してしまうと余計なものを身に纏っている感じがする。現状、比較するDACがないのでどこまでがPitRacerの力でどこからDACの性能なのかわからないが、とにかくこの組み合わせには100%満足だ。

オーマンディ/フィラデルフィア管のショスタコーヴィチ交響曲第4番は実に素晴らしい演奏だが、SCD-DR1で聞いてもリッピングしてPCから再生しても終楽章の最後の部分で音が歪む。63年の録音だし、この部分の音圧を考えると止むを得ないものとずっと思っていたが、驚いたことにPitRacerで再生すると歪まない。その部分でレンズの向きを変えているギヤを見ると全力で動いている。SCD-DR1は読み切れない部分を補正しているのだろうか。リッピングすればそうした部分もきちんと読み取れると思うのだが、なぜ違いが出るのだろう。

PitRacerの誤動作は電源にノイズフィルターを併用したらすっかり無くなった。どうやらやはり電源が問題だったようだ。ただ電源以外にも、たまにリモコンが言うことを聞かなかったり、本体上部が停止位置できちんと止まらなかったりと不安定な部分があることは否めない。大手メーカーだったら製品化も販売もできなかっただろう。でも、音を聞いてしまうとそのくらいのことは許せてしまう製品である。

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