ストラヴィンスキー「春の祭典」 : ジンマン

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ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団による「春の祭典」の新譜は1913年の初稿と1967年の最終改定稿による二つの演奏に加えてジンマン自身による両者の解説を収めたもの。昨年行われたコンサートを丸ごとCD化したという。ジンマンとストラヴィンスキーという組み合わせからしてピンとこないが、「春の祭典」を初演したモントゥーがジンマンの師匠なので、思い入れはあるに違いない。スイスの博物館に収蔵されている初稿のスコアを読み込むジンマンの写真がライナーノーツに載っている。「春の祭典」を演奏するにしても他とは違う何かを求めるところが僕的にはいかにもジンマンらしいと思った。

僕はHMVで輸入盤を買ったのだが、レビュー記事を読んで初稿と改定稿はかなり異なるという印象を受けた。が、実際に聴いてみると率直に言ってあんまり違わない(笑)。二つの演奏は間違いなく違うのだが、実はスコアが違うということは事前に知らなければ僕にはわからなかっただろうと思う。改定稿の演奏の後に収められたオーケストラによる演奏付きのジンマンの解説で聴くと確かにかなりの差がある。しかし、この二つのスコア間にある差異と実際の演奏時における指揮者ごとの表現の違いを比べると後者の違いの方が大きい気がする。

肝心の演奏は二つとも正確無比。ライブなのに演奏にはミス一つない。しかし、演奏から「熱いもの」は全然伝わってこない。音は鮮明に捉えられている。打楽器も鮮烈に鳴っている。でもいくつかのこの曲の名演で聴けるような迫力だったり高揚感だったりというものとは無縁。でもきっとこれがジンマンの狙いに違いない。無駄な表情はつけないのだろう。加えてジンマンの他の録音でもあったが、録音レベルが低いのでボリュームを上げて聞く必要がある。
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