ベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」 : クリュイタンス

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今年の年末はどの「合唱」を聴こうかと迷った末、取りだしたのはクリュイタンス/BPOのベートーヴェン交響曲全集。このボックスセット、5枚組CDで1,400円という破格のベートーヴェン全集だが、ステレオ初期の録音にも関わらずびっくりするほど音が良いし、演奏も素晴らしい。

僕はクリュイタンスと聞くとラヴェルの管弦楽曲集がすぐに頭に浮かぶ。パリ管になる前のパリ音楽院管弦楽団と録音した管弦楽曲集は高校時代から数えきれないほど聴いた。ミュンシュ、マルティノン、ブーレーズ、デュトワといった指揮者のラヴェルもそれぞれ良いが、結局、最後に戻るのはクリュイタンスの演奏だ。この人のベートーヴェン交響曲全集はベルリン・フィルにとって初めての全集だということは知識として知っていたが、この組み合わせで「合唱」を聴くのは実は今日が初めて。ラヴェルの印象が強すぎて、「英雄」や「合唱」のイメージが沸かなかったのだ。

聴いてみてすぐにまたまた勝手な思い込みを反省。格調高く硬派なベートーヴェンである。年代を考えると録音は文句なしに良く、BPOの音色はどこか鄙びた感じで歴史を感じさせる。カラヤン時代とは違う、フルトヴェングラーの録音で聞こえるBPOの音がする。フルトヴェングラーがステレオ録音していたらこんな音がしたかもしれない。

演奏は緊張感の高い第1楽章、ティンパニの響きが印象的な第2楽章、弦楽器が美しい第3楽章と来て、最終楽章を迎える。さすがに合唱まで入る最終楽章では最新録音のようには行かず、ダイナミクスが厳しい部分もあるが、全体の造形が見事な演奏が聴ける。加速して終わる最後の部分も聴きごたえがある。歴史的な名盤だと思う。

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