Fidelix LZ-12

人によってはプリアンプは「必要悪」で、ない方がいいという人もいるが、僕はいつもプリアンプに惹かれてしまう。ソース機器からスピーカーまでのオーディオ機器の中ではプリアンプが一番好きである。

セパレートアンプを使い始めて以来、パワーアンプは常時一台しか持っていない(まあ、それが普通である)が、プリアンプは断捨離できず何台か所有している。常用するのは一台で、その他は箪笥の引き出しや物入れでひっそりと暮らしている。といってもそうした機器もぜんぜん出番がないわけではなく、気分に合わせてトランジスターと真空管のプリアンプを交代させたりしている。

そうした中、最近、FidelixのLZ-12MCというプリアンプを手に入れた。フォノイコライザーのLEGGIEROがすごく良かったのでFidelixのプリアンプも試してみたかったのだ。このプリアンプは1979年から95年まで16年間も販売されていたようだ。発売開始は35年以上前なので設計はずいぶん古いことになる。入手した個体が何年頃製造されたものかは知る由もないが、外装はそれなりにヤレているものの、簡単にチェックした範囲において明らかな不具合はない。

CDプレーヤーを選択して音を出してみると一番絞った無音状態からワンクリック上げただけで結構な音量である。フラットアンプをバイパスすれば音量はかなり小さくなる。ウェブサイトの資料で回路図を見ると、この状態はセレクター付きアッテネーターのように見えるが、筐体内を覗くといろいろなパーツが並んでいるのでそんな単純なものではなさそうだ。(追記:バイパスの場合、パッシブプリになるということでした。milonさん、ありがとうございました。)

出てくる音には素直に驚嘆させられた。「生々しい」という表現はよく見かけるが、それを言うならこのプリアンプ以上に相応しいものを聴いたことがない。「生々しい」と言っても、70年代から80年代前半くらいの、まだデジタル機器が出現する以前のアンプのように中音域中心のアンプとは違って上から下まで十分にワイドレンジである。それもそのはず、周波数特性を見ると上限は驚きの1MHz(−3db)となっている。スペックと音は必ずしも比例しないが、このプリアンプに関して言えば本当に素晴らしい音がする。しばらく聴いてからできればオーバーホールに出そうと思う。末永く大切にしたいアンプである。
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大事ですよね

こんばんは。

私もプリアンプ派?です。オーディオ初心者の時(今でも…)プリメインのアンプをパワー代わりにしプリアンプを始めて導入した時の驚きは今でも忘れません。

それからパワーアンプも購入したのですがプリアンプを導入した時ほどの驚くべき変化はありませんでした。

プリアンプは音楽の質を変えるものでパワーアンプは音の質を変えるもの。と独自の解釈をしています。

実は私も1台 欲しいプリアンプがあるのですよ(笑)

No title

こんにちは。
LZ-12はバイパスにするとパッシブプリです。
音も自然なので私はセレクターとボリュームのみ使用して今でも手放さず持っています。
内蔵のフォノイコの音としては私には柔らかすぎるのでレジェーロと組めば最高ですね。
私の記事にもありますがメンテ時にダイオードの交換がお薦めです。

キタサン、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございました。

僕も同じで、プリアンプを変更したときほどのインパクトをパワーアンプに感じたことはありません。重たいウーファーや極端な低インピーダンスのスピーカーを使っていれば違うのかもしれませんが。

あんまりたくさん持っていても意味がないのですが、気になるプリアンプがあるとついつい試してみたくなっちゃうんですよね。

> 実は私も1台 欲しいプリアンプがあるのですよ(笑)

それはどんなものなのか興味津々です(笑)

milonさん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございました。しかも、本件、milonさんのブログでも紹介していただいたんですね。恐縮です。

> LZ-12はバイパスにするとパッシブプリです。
貴重な情報をありがとうございます。やはりパッシブプリになるのですね。

> 音も自然なので私はセレクターとボリュームのみ使用して今でも手放さず持っています。
現状、パワーアンプのゲインを落としてフラットアンプ経由で聞いていますが、パッシブプリの状態でも仰るとおり実に自然で良い音がします。

> 私の記事にもありますがメンテ時にダイオードの交換がお薦めです。
メンテの際には交換をお願いしてみようと思います。オーバーホールをお願いするとその間聴けなくなってしまうので、いつお願いするかが悩みどころです。
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