ブラームス交響曲第1番 : 小澤

310.jpg

小澤征爾さんはブラームス交響曲第1番を若い頃にBSOと録音しているし、90年録音のこのアルバムに加え、2年後には映像作品、さらには病気療養後のコンサートでもこの曲を録音している。欧米の伝統音楽に飛び込んだ小澤さんにとって、ドイツ音楽、中でもブラームスはきっと特別な意味があるのだろう。LP時代、マーラーの交響曲第1番とカップリングされていたBSOとの録音は僕にとって最初期のブラ1体験だっただけでなく、その後いろいろな指揮者のこの曲を聞いた中でもスピード感と緊張感で際立つ存在だった。

バブル絶頂期に録音されたサイトウ・キネン・オーケストラとのこの録音は発売当時大いに話題になったと記憶するが、その反動か、それ以降の録音の陰に隠れてか、最近ではぜんぜん注目されていない感じだ。僕は「クラシック音楽の中心地から遠く離れた日本の音楽家でもここまで出来ることをヨーロッパで証明した」的な売り込みがあまり好きでなかったので、実はサイトウ・キネン・オーケストラの演奏をあまり聞いたことがない。

この演奏も今日、初めて聞いてみた。聴いてみてとても感心した。冒頭のリズムから深く重く、じっくりとした演奏である。奏者が皆ソリストでも十分通用する方々なのだろう。技術的に優れているだけでなく自発性を感じるフレージングが良い。歌いすぎて縦の線がぶれる寸前、要所要所でテンポを引き締める小澤さんの指揮も素晴らしいと思った。フィナーレの盛り上がりは生理的な快感を覚える。とても良い演奏だと思う。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは

私もこの演奏での小澤さんのテンポ感、リズム感の良さが気に入っています。オーケストラが上手いのもいいですね。一緒に収められているハンガリー舞曲も秀演だと思います。

こんばんは。

sankichi1689さん、こんばんは。コメントありがとうございました。

80年代の終わりくらいから小澤さんの演奏は面白くないと思い込んでいましたが、とんだ勘違いでした。。仰るとおりオケもすごく上手ですし、ハンガリー舞曲も良いですね。良すぎてあっという間に終わってしまうのが玉に瑕です(笑)。
プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク