最後の将軍

なかなかまとまった時間が取れなかったのでずいぶん長い間をかけて読むことになってしまったが、今、さっき、徳川慶喜を描いた「最後の将軍」を読み終えた。

この小説が書かれたのは昭和40年代の前半、ちょうど僕が生まれた頃だ。あとがきによると単行本化されたのが昭和42年とある。1967年だが、大政奉還が1867年、王政復古が1868年だからちょうど100年後に当たる。と書きながら思ったが、あの頃って江戸時代が終わってからまだたった100年しか経っていなかったのか。

いまさらながら、この間の100年の日本の変化はすさまじいものがある。「最後の将軍」に描かれた徳川慶喜は当時の権力者の中でもっとも時代の変化を理解し、モダンな考え方の持ち主だが、当時の文化や社会、思想はやはり今とはかけ離れた想像も難しいようなものだし、彼自身の考え方や振る舞いも今の価値観では理解できない点が多い。明治維新後の100年間、日本は短距離走を走り続けてきたかのようだ。

300年以上、15代にわたって続いた徳川幕府の最後の将軍。最初で最後となった水戸藩からの将軍となり、わずか二年間弱の間に大政奉還を決意することはどれほど大きな決断であったか。もちろん想像もつかない。司馬遼太郎の小説では大政奉還の考えは慶喜の意にかなうもので、苦渋の決断というよりも渡りに舟の話として描かれているが、それでもなお本当にそうするまでの慶喜の心中はどんなだったのだろう。

王政復古により将軍職を辞した段階でまだ数えで33歳だったらしい…。そう考えると自分の人生に関する些細な事柄すらなかなか決断できない僕ってどうしようもないなあ。



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