メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」 : テンシュテット

テンシュテットイタリア

この記事を書くために調べてみたらクラウス・テンシュテットが亡くなったのは98年だった。もう17年も前のことかと思うと月日の経つ早さにあらためて驚く。僕の中ではテンシュテットといえばやはりマーラーの交響曲全集なのだが、個人的にその演奏が好きかと言うと必ずしもそうでもない。なんと言うか、記憶では雑な演奏という印象である。

世評でテンシュテットの演奏は高く評価されているし、雑ではなく真実味のある演奏なのかもしれない。あるいはEMIの録音がイケてないか、僕の装置がイケてなかったのかもしれないが、いずれにしてもそういう印象があるものだから今まであんまりその演奏に触手が伸びなかった。

最近、中古LPでこの録音を発見。メンデルスゾーンとシューマンの4番という魅力的なカップリングにも惹かれて購入した。テンシュテットの録音を買うのは20年以上ぶりである。

調べていて笑ったのだが、テンシュテットの指揮ぶりは「石をぶつけられたコウノトリ」と呼ばれているらしい。ジャケット写真がまさにそれである。誰が呼んだか知らないが悪意を感じる。VPOとはまったく上手くいかず、ここで組んでいるBPOにも嫌われていたらしい。それでいてロンドン・フィルには激賞されているところが、ドイツ人なのに面白い。

特にBPOに嫌われていたというのは意外であった。この演奏も含め、共演が多いと思うし、結論を先に言えば「イタリア」もシューマンも非常に優れた演奏だと感じたのでてっきり相思相愛かと思っていた。

「イタリア」はセッション録音なのにライブ録音のような勢いがある。単純に突っ走るような勢いではなく、緩徐楽章は実に味わい深い。歴史的建造物を思わせるようなクラシックな雰囲気を醸し出しながら熱い音楽を聴かせてくれる。これはなかなか良い。録音は良いのか悪いのかよくわからない、ある意味典型的にEMIっぽい録音である。鑑賞するのに問題はまったくないが、「抜け」や「透明感」が不足している。それを加味してもなお一聴の価値があると思う演奏。
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