ブルックナー交響曲第8番 : ショルティ

昨年はショルティの生誕100周年だったので、それを記念していろいろな企画もののCDが発売されたが、そのなかに「ショルティ名盤50」というシリーズがあった。一枚1200円でルビジウム・クロック・カッティングというオーディオ好きならついつい聴いてみたくなるカッティングが施されている。

カッティングだけでなく、たとえばマーラーの演奏は70年代~80年代のシカゴ響との録音ではなく1回目の録音であったり、あるいは90年代のライブ録音であったりと定番ではない演奏がいくつか含まれている。

このブルックナー交響曲第8番は1990年にサンクトペテルブルグで行われた演奏をライブ録音したもの。ショルティはブルックナーの交響曲全曲を録音しているはずなので、この演奏もおそらく定番ではないものだと思う。

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さて演奏はというと、いつものとおり剛速球のショルティ節。見栄を切らない節回し、まったくためのないリズム、フルオーケストラの中でも埋もれず耳を直撃する金管楽器、そして完璧なアンサンブル。ブルックナーを愛して止まない多くのブルックナー愛好家が眉をひそめそうな演奏である。

僕はショルティのブルックナーの中では6番と9番がベストと思っている。この両曲については他の誰の演奏と比較しても引けをとらないと思うのだが、このシリーズで取り上げられているのは7番と8番のみ。たしかに曲自体の人気で言えば7番と8番の方が人気があるのだろうが、8番はともかくとして7番はショルティの演奏と合いそうにない。このシリーズで初めてショルティのブルックナーを聴く人達がその演奏を嫌いにならなければ良いが。。。

個人的にブルックナーの交響曲第8番は難しい曲だ。一昔前はこの曲ばかり聴いていたこともあったのだが、今は誰の演奏を聴いていても全曲通じて聴きとおしたいと思うことがほとんどない。曲が長いということもあるが、同じように長くても第5番はずっと聴いていたいと思うので、結局好みに合わないのかもしれない。

そんな中、このショルティの演奏は悪くない。特に第4楽章は良い。ただし、かなり前のめりのリズムなので万人には薦められない。あまり誉める人の多くない演奏だと思うが、いろんなスタイルのブルックナーが聴いてみたい人、それから自宅のオーディオシステムに自信のある方には積極的にお薦めしたい。

家人がいない時、大音量で聴くと爽快な演奏だ。
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