チャイコフスキー交響曲第4番 : 小澤

小澤チャイコ4番

若い頃はそんな風に思わなかったのだが、あらためて小澤征爾さんのキャリアを辿ると日本人として本当に奇跡的と言うしかない。もちろん若くして国際コンクールを制する才能があってのことではあるが、その後、カラヤンに見出されたのも凄いし、さらにその宿敵とも言えるバーンスタインに預けられたっていうのが驚きである。

普通、スポンサー通しがあまり良好な関係でない場合、両方に通じていると言うのはかなり微妙であろう。この人の場合、どうしてそういう中をすいすいと泳げてしまうのか。実力さえあれば関係ない、なんて綺麗な世界とも思えないのだが。

70年にパリ管とチャイコフスキーを録音できた背景には、69年からパリ管の音楽監督を兼務していたカラヤンの影響があると勝手に思ってしまうのだが、それはともかくとして当時若干35歳の小澤青年が、ミュンシュの後の音楽監督はみな短命という、魅力的ではあるが一筋縄では行かないオーケストラを指揮したこの演奏は「お見事」な出来である。

第1楽章冒頭からオーケストラは抜群のアンサンブルを聴かせてくれるし、小澤さんの指揮は後年に比べてずっと爽快感に溢れるものだが、だからと言って若さに任せた荒っぽさとは無縁。両端楽章のフィナーレでわずかにテンポを上げる意外、終始落ち着いたテンポで細部を磨き上げたスタイルは当時から変わらない。こういう演奏を聴くと小澤さんはやっぱり若い頃の輝きに満ちた演奏が良いなと思うのであった。
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