B&W PV1D

もう4~5年前にホームシアターをやめて以降、しばらくサブウーファーを使わなかったのだが、クラシック音楽をブックシェルフスピーカーで聴いていると時に低音が物足りない。なので、前にフォステクスのサブウーファーを買った。このスピーカーは巷で評判が良いし、ピュアオーディを念頭に置いた密閉型で価格の割に本格派である。大きな期待とともに導入した当初は良いと感じたのだが、そのうち少しずつ違和感を感じるようになった。急峻なローパスフィルターが欲しくてチャンデバも導入してみたが、根本的な解決にはならず。結局、短期間で手放してしまった。

最近、スペンドールのSP2/3を導入したのだが、このスピーカー、現代では相当大きなブックシェルフに属するにも関わらず低音が潔くすっぱりと切られている。無理して低音を絞り出さないからこそ透明度高い良い音がするのだと思いつつ、オーケストラものや低音成分の多いフュージョン系の音楽を聴くとやっぱり不満が残る。元の木阿弥である。ということで、一度失敗したサブウーファーに再度チャレンジしてみることにした。

今回導入したのはB&WのPV1Dというサブウーファー。ありがちな直方体ではなく球体の一部を切り落とした異形のサブウーファーである。20cm径のウーファーを前後に連結し、駆動はデジタルアンプ。このあたり、イクリプスのTD520SWと同等だが価格はPV1Dの方がかなり安い。と言っても、フォステクスの倍の価格。個人的にはサブウーファーにこれ以上の金額は出せない。これでダメなら2.1chは二度とチャレンジしないつもりで導入した。

DSC_9579 (2)
B&Wは言わずと知れたイギリスのハイエンドスピーカーブランドだが、この製品は中国製である。ちなみにB&Wの日本語サイトを見るとこの製品の概要説明はなぜか中国語である。代理店はやる気がないのだろうか(笑)?イギリスのサイトでは激賞されているものの日本語レビュー記事は見当たらず詳細不明だったが、ウーファーを前後連結した構造と球体化によるスペースファクターの良さ、ヨドバシポイントが使えて在庫あり即納だったことを決め手に購入した。

注文翌日に届いたPV1Dを早速設置したのだが、実物は予想以上に真ん丸で小さく感じる。一番の驚きはオーディオマニアを嘲笑するような入力インターフェースだった。各種入力端子はすべて底面にあるのだが、電源ケーブルは細いメガネ型だし、RCAプラグは普及品、スピーカー入力に至ってはモレックス端子で、左右チャンネルを一つの線にまとめた専用ケーブルが付属している。ちなみに底面にあるために高さが足りず、市販の高級ケーブル/プラグはまず使えない。ここまで来るとちょっと痛快である。天下のB&Wが「アクティブサブウーファーにアフターマーケットの太いケーブルとか高級端子とか無駄。」と言っているようだ。

このスピーカーは前面のパネル、または付属のUSBケーブル経由で接続したPCで各種設定が可能なのだが、実にわかりづらい。しばらく試行錯誤して体系が理解できればそれほど難しいことはないのだが、繋いでから音が出るまでに結構時間がかかった。

とにかく、ようやく音を出すことができた。設置位置は左右スピーカーの間、右スピーカー寄り。写真のとおり壁とは角度を付けて置いている。後ろの壁から約30cm、スピーカーまで約70cm。スピーカーの能率に合わせ、マニュアルに従ってスピーカーの低域限界の7掛けに当たる42Hzでローパスフィルターを設定した。位相は聴きながら合わせたが0度が一番干渉が少なかった。2.1chの場合、サブウーファーに両チャンネル入力するか片チャンネル入力とするかは議論があるが、両方入力している。

導入から数週間、PV1Dには満足している。繋いでも存在が気にならない。耳を近づけると確かに鳴っているし、バスドラムや大太鼓が鳴った時にはメインスピーカーだけの時とは雲泥の差で低音を再現してくれる。必要な時に必要な音しか出ない。それにスピーカー自体の振動がきわめて少ない。嵩上げの意味も込めてオーディオボードに載せているが、それにしてもフローリングに伝わる振動は皆無と言って良いレベル。良く出来ている。

耳が馴れてしまうので時々、PV1Dの音を消してみる。低域は軽くなり、すっきりとして見晴らしが良くなったようにも感じる。うん、これはこれで良いのだ。もう一度PV1Dを入れてみる。切り捨てられてしまった低域が復活して音に重みが出る。どちらがオリジナルの演奏に近いか?どちらがマスタリングエンジニアのイメージに近いか?その答えはわからないが、最低音ありなしで音楽表現が違ってしまうことは間違いない。スピーカーそのものを変えなくても別の表現を体験できるという意味においてPV1Dの存在価値は高い。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク