マーラー交響曲第7番「夜の歌」 : マゼール

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マゼールの死去に伴ってフィルハーモニア管とのマーラーチクルスも6番までで終わりかと思っていたら昨年の秋に7~9番が新たにリリースされた。ありがたいことである。この3曲も1~6番同様、録音時期は2011年。心配するまでもなくわずか数か月の間に全交響曲を録音していたようだ。しかし、9番までリリースされたということは残った「大地の歌」と10番はどうなるのだろうか?(VPOとの全集にも「大地の歌」は含まれていないが、10番は録音されている。)

7~9番の中で一番興味があるのは9番だが、せっかくなので後のお楽しみとしてまず7番を聴いた。なんとなくそんな予感はあったが、第1楽章のテンポは冗談みたいに遅い。冒頭部分は今にも止まりそうなペースで1フレーズずつ、あたかも大切な何かを確認しながらのごとく進んでいく。聴くほうも大変だが演奏する方はもっと大変だろう。フィルハーモニア管はこの異常なテンポでも一切破綻することなくしっかりマゼールについて行っている。

第2楽章以降も全体のテンポはかなりゆっくり。おかげでこの複雑な曲のテクスチュアがよくわかるし、演奏のあちこちに新しい気づきがある。ここまで間延びしたテンポだと緊張感がなくなってつまらない演奏になりそうなものだが、そうならないところがマゼールの非凡なところであろうか。まあ、僕はマゼールが好きなので痘痕も靨に見えている可能性はある。

ただでさえ大曲が超スローモーションで進むので全体の演奏時間は1時間半近い。快速なショルティ/シカゴは77分で終わるので2割増しである。さすがにここまで行くと好き嫌いはあると思うが、マゼール好きなら一度はお試しあれ。
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