ワーグナー「ニーベルングの指輪」管弦楽曲集 : セル

セルワーグナー

ワーグナーの楽劇はあらゆるオペラの中でひときわ高く聳え立つ偉大な曲なんだろうと思うのだが、僕には今のところその真価が良く分からない。実のところ、「トリスタンとイゾルデ」を何度か聴いたことがあるだけで、あとの曲は全曲聴き通したこともない。。

歌ものはやっぱり言葉がわからないとなあ。。歌詞はちんぷんかんぷんでもヴェルディやプッチーニの場合、音楽はもっとわかりやすく劇的だから何とか聴いていられるのだが、ワーグナーはその点でもきつい。それにいくらなんでも曲が長すぎる。

そういうわけで「ニーベルングの指輪」全曲を聴くのはもっと歳を取ってからにしようと思っている。時間がたっぷりできたらじっくり聴いてみようと。その日に備えて録音芸術の頂点と言われるショルティの「指輪」全曲はCDで所有しているし。

その日のための準備体操ではないが、セル/クリーブランド管の「指輪」管弦楽曲集は、以前、何枚かの中古LPをまとめた買った時に気になって一緒に購入したもの。聴くのはおそらく初めてである。「指輪」全曲から6つの管弦楽曲が選ばれていて、合計50分弱。これくらいなら、まあ、気軽に聴ける分量である。

有名曲、日本でも人気のある曲だけにハイライト盤もいろいろ出ているが、その中でセル/クリーブランド管を選んだのは、たまたま中古LPが見つかったという理由だけではなく、セルとワーグナーの組合せがちょっと意外だったからである。若い頃は劇場で仕事をしていたとはいえ、あまりオペラのイメージのないセルがどんなワーグナーを演奏するのか興味が湧いて買ってみたのだった。

ジャケットで判断する限り結構古いLPだと思うのだが、見開き形式になったジャケット内側やレコードそのものは非常にきれいだった。CBS・ソニーの国内盤で「SX68サウンド」というノイマンの新しいカッティングマシンを使ったカッティングが紹介されている。クロストークが大幅に改善したという説明があるが、CDのそれからすれば微笑ましいスペックである(笑)。

演奏はセル/クリーブランド管に期待するものに違わない、クリーンでスマートなもの。僕の中にあるワーグナーの勝手なイメージは分厚くて重々しい音楽なのだが、ここに聴ける音楽はそれとは明確に違う。ワーグナー上級者にこの音楽がどう聞こえるかわからないが、入門編としては明快で退屈せずに楽しく聴けた。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

こんばんは。
こちらは台風が接近中で、風が段々と強くなっています。
リングは1セット(ヤノフスキ盤)を買い求め、聴いてみましたがやっぱり途中で寝てしまいました。結局、通して聴いた試しがありません。今のところはワルキューレ第1幕の抜粋盤で充分かと。

七味とうがらしさん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございました。

関東は今日、めっきり涼しく秋らしくなりました。そちらはいかがでしょうか。
あれだけ長いと通しで聴き通せるのは本当のワグナーファンだけかと思います。それでもコンスタントに公演も行われているし、ヤノフスキ盤みたいに新しい録音も出てくるのですから、たくさん好きな人がいるんでしょうね。
プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク