ATC SCM7

まだOnkyo D-TK10は試聴できていないのだが、先日のショップにぶらっと立ち寄ったところ、ATCのNew SCMラインの中で一番小さいSCM7を聴くことができた。SpendorやHarbeth同様、イギリスのメーカーであるATCは70年代に創設されている。いずれもスタジオモニタースピーカーの製造から始まっているが、今でも実際にプロの現場でモニターとして使われているのはこの中ではATCだけではなかろうか。

ATCはモデルチェンジしても型番を変えないのでややこしいのだが、僕が試聴したのはエンクロージャーがリュート型で黒っぽいパンチングメタルのグリルが付いた現行品である。レコード大賞の話で世間を騒がせているグループと同じく3代目だ。
atcscm7.jpg

13㎝ウーファーに25㎜トゥイーターの2ウェイ。HB-1やD-TK10ほどではないが、横幅17㎝奥行き22㎝なのでとても手ごろなサイズである。重量は7.5kgとサイズの割にずしっと重い。ショップの説明によれば、総重量のほぼ半分がウーファーユニットの重さだと言う。ATCと言うとこれまたアンプ食いなイメージがあるが、強力な磁気回路を持つこのウーファーが難敵なのであろうか。

ショップにはこれより2サイズ大きいSCM19もあって、どちらを試聴しようか迷ったのだが7の方にした。ちなみにATCのスピーカーの場合、数字はキャビネットの容積を示している。その名のとおりSCM19はSCM7の3倍近く大きく、ウーファーのボイスコイルの重さも3倍である。良さそうだが、スタンドに載せた時にFocus 260より投影面積の大きいスピーカーは今のところ興味ない。

さてさっそく、聴かせてもらった。この店の場合、アンプが弩級なのでその点は差っ引いて考える必要がある。(前回のA-1は売れて店になかった。)定価16万円、中古で10万円のスピーカーにプリ・パワー合わせて500万円のアンプを使う人はいないと思うが、仕方がない。

そういう環境での試聴であるが、それにしても、いやはや、ATC良いわ。小さいのに、なんというかとても重みのある音がする。出自がモニタースピーカーなので正確な描写をしつつ、ちょっと暗めでウェットな音がすごい好み。今まで密閉型のスピーカーはどこか詰まった感じの音がすると感じていたのだが、このスピーカーからは感じなかった。スペックを見ると低音が足りなそうだが、聴感上は十分出ている。それも重たい感じの落ち着いた音が出てくるので賑やかにならず上品である。キャビネットを響かせるHB-1とはずいぶん方向の違うスピーカーだが、これはこれで素晴らしい。
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ATC

ばけぺんさん こんにちは。

このATCのSPは私のオーディオ仲間が所有しているので何度も聴きました。
使用アンプはクレルです。

小さいのにとにかく前に出る音には驚かされました。そのくせモニターSPらしく音場表現も中々のものでした。

その方はブリティッシュ ロックが好きな方で 上手い組み合わせで鳴らしているなぁと思った次第です。

JBLやアルテックなどの前に出る音ともちょっと違った 個性的な音のような感じがします。

キタサン、こんにちは。

こんにちは。コメントありがとうございました。

> 使用アンプはクレルです。
クレルの駆動力ならばっちり鳴ってくれそうですね。もっともこのスピーカーは言うほど負荷が重くないのでちゃんとしたアンプ(というのがトリッキーですが、)なら問題ないという話でした。

> その方はブリティッシュ ロックが好きな方で 上手い組み合わせで鳴らしているなぁと思った次第です。
試聴中にクイーンを聴いたのですが最高でした。派手ではない暗めの音色がすごく良かったです。ストーンズやディープ・パープルはATCオーナーだそうです。

試聴環境では3次元的な表現でクラシックも良かったです。好みが千差万別なだけにスピーカーの価格対性能比は簡単に論じられないですが、僕はこのスピーカーは大変お買い得と思いました。
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