チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」 : カンテッリ

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珍しくモノラル録音のクラシックを聴いてみる。カンテッリ/フィルハーモニア管の「悲愴」。これはハイファイ堂のレコード福袋に入っていた一枚だが、モノラルなので今まで一度も聴いていなかった。盤質も外装も少々難ありなのに5,800円の値札が付いているということは多少珍しいレコードなのかもしれない。外袋に「半円ニッパー(金文字)」という暗号のようなシールが貼ってある。

カンテッリという指揮者の名前は辛うじて聞いたことがあるが、演奏を聴くのは初めて。トスカニーニに将来を嘱望されながら飛行機事故のためにわずか36歳の若さで亡くなったという。この録音は1952年なので死の4年前のものである。音溝ががさついているのか冒頭から始終「プチパチ」言うものの、音楽を鑑賞するにはさほどの支障はない。モノラルなので音の広がりはないが、楽器の音は意外なほど鮮明である。

「悲愴」は一時期結構好きだったのだが、このところめっきり聴いていなかった。よく聴いていた頃にはバーンスタインの演奏みたいに「これでもか」という演出の演奏が好きだったのだが、そんなものばかり聴きすぎて食傷気味だったかもしれない。そういう意味ではカンテッリのこの演奏はずっと胃に優しい。

若者らしく早めのテンポでサクサクと進んでいくが、乱暴なところはなく、全体的に折り目正しい端正な演奏である。と言って、楷書的な演奏というわけではなく、時にメロディを朗々と歌ったり、アップテンポに盛り上げたりする。終楽章はどことなく古風なオケの音とローファイな録音とも相まって寂寥感が漂う良い演奏だと思った。たまにはこういう演奏を聴くのも悪くない。
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 相変わらず佳いCDの紹介、ありがとうございます。
 水難事故でなくなったケルテスさんといい、飛行機事故でなくなったこのカンテルリさんといい(まだまだいますが)、素晴らしい指揮者が若くして亡くなっていますね。
 カンテルリさんでは、私もLPでこの悲愴と、第4番を所有していました。悲愴の方はあまり聴いてこなかったのですが、第4番の方はとても推進力があり颯爽とした演奏に痺れ何度も聴いたものです。悲愴も聴いてみたくなりました。
 でもそれには、LP生活を復活せねば!(今はもっぱらCD+ヘッドフォンの簡易音楽ライフなので)

バルビさん、こんにちは。

こんにちは。コメントありがとうございました。

カンテッリのことはほぼ知らなかったのですが、若くして事故死という話で僕もケルテスを思い出しました。二人とも長生きすれば大成してその後の指揮者界も変わっていたと思います。

ネット情報を読みますとこの「悲愴」、特にスタジオ録音についてはまあまあという評価が多いようです。それでも僕は良い演奏だなあと思いました。

せっかく良いレコードをたくさんお持ちのようなので、ぜひぜひLP生活を復活ください!
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