シベリウス交響曲第2番 : オーマンディ

プレヴィンの演奏について前回書いたが、シベリウスの交響曲第2番の演奏の中で僕のお気に入りの一つがオーマンディの演奏だ。オーマンディのステレオ録音は72年の再録音もあるが、手持ちの演奏は57年に録音されたもの。オーマンディのシベリウス録音をまとめたBox Setの中の一枚。

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57年の録音にしては非常に良好な録音だ。もちろんヒスノイズはあるが、ステレオ最初期の録音であることを考えれば、これだけの音で録音が残っていることに感謝しなくてはなるまい。

オーマンディの演奏は(シベリウスに限らずほとんどすべてのレパートリーに共通だが、)実に明快かつ爽やかなものだ。あっと驚くような特殊な解釈やアクセントはないのでサラッと聴けてしまうのだが、テンポのとり方、メロディの歌わせ方、全体の構成、どれをとってもまずは非の打ち所がない。スタジオ録音であることも有利とは思うが、オーケストラの技術は常に万全である。

72年録音と比較して(記憶との比較になってしまうが)いずれの楽章もテンポは速めだ。第三楽章から第四楽章にかけての移行部は新旧録音でかなり印象が異なる。好みから言えば第四楽章冒頭はもう少しゆっくりどっしりと主題を演奏して欲しい。ただ、楽章が進むにつれ、少しずつ歩みが落ち着くとともに音楽はどんどん熱を帯びてくる。少しデッドでオンマイク気味な録音も手伝って、旧録音の方が劇的な演奏である。

オーマンディの演奏を聴いたシベリウスがその演奏を高く評価し、また、オーマンディもシベリウスを敬愛して最晩年に作曲者の自宅を訪ねたのは有名な逸話である。アメリカで活躍した指揮者によるアメリカのオーケストラの演奏ではあるが、並み居る北欧の演奏家達の演奏に一歩もひけをとらないオーセンティックな名演だ。
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