ショスタコーヴィチ交響曲第15番 : ショルティ

ショルティショスタコ選集

ショルティがショスタコーヴィチの録音を始めたのは80年代の終わり。それ以降、ライブでも積極的に取り組んでいたようだが、結局、全集を録音するには至らず亡くなってしまった。タワーレコード限定の交響曲集には1、5、8、9、10、13、15番の7曲が収録されている。15番は97年3月、ショルティ84歳、死の半年前の録音である。

ショルティとザンデルリンクは同い年なので、録音時ショルティは、BPOを振った時のザンデルリンクとさして変わらない年齢であったわけだが、演奏を聴く限り衰えとは無縁である。ショルティらしい、筋肉質で引き締まった快速な演奏だ。全曲で40分強なので、ザンデルリンク/クリーブランド管の演奏より2割近く短く、相当速いムラヴィンスキーとほぼ同じくらいのテンポである。

僕はショルティ/シカゴ響の演奏が大好きなのでとりわけそう感じるのかもしれないが、まずはショルティの正確無比なアプローチとシカゴ響の技術・パワーに脱帽である。ナイーブで美しい最弱音から金管が暴力的に咆哮する最強音まで一切破たんがないし、とにかく細部まできちんとしている。例えば、打楽器の連打一つとってもちゃんと拍を刻んでいる。選集にはライブ録音も含まれるが、オケの各部がシンクロするのが難しい15番がスタジオ録音だったのは正解だと思う。

終楽章は弦楽器による主旋律が聴感上、ザンデルリンクの倍速くらいで進む(笑)。と言って、急ぎ過ぎという感じはない。テンポは急だがフレージングは丁寧でメリハリがしっかりしている。「ボン・ボン・ボ・ボンボン」以降も容赦なくグイグイ進んでいくが、大団円に向けて音楽が大きくなるにつれてリタルダンドし、一転してスローなテンポで頂点を迎える。再現部では再度ペースが上がり、そのままフィナーレを迎える。

録音は非常にクリア。特にこの曲の大切な要素であるたくさんの打楽器の音が鮮明に捉えられていて効果的。この演奏、自分的にはたいそう気に入った。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

ばけぺんさん こんばんは。
スゴイ勢いで15番を聴いていますねー。
ショルティ/CHIのショスタコは全集にならなかったのが残念ですね。
ショルティのショスタコはどれも一本調子なところがありますが、アンサンブルが鉄壁。脱帽です。

七味とうがらしさん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございました。

こんなに一つの曲にのめり込んだのは久しぶりです。ちょうど時間もあったのでいっぱい買ってしまいましたよ。

ショルティのショスタコ、全集未完の上、CSOとの演奏も少ないんですよね。4番、7番、12番当たりはCSOとのコンビで聴きたかったなあ。

> ショルティのショスタコはどれも一本調子なところがありますが、アンサンブルが鉄壁。脱帽です。
ショルティはショスタコに限らず直截な解釈が多いですが、仰る通りアンサンブルの鍛え上げ方は一流だと思います。個人的に15番は結構はまりました。
プロフィール

ばけぺん

Author:ばけぺん

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Since 3/28/2013
検索フォーム
リンク