レコ芸創刊800号

レコ芸800

レコード芸術は最近、気付いた時に買うくらいである。肝心のレコードに新譜が少ないのでだんだん読む機会が減っている。そんな中、「創刊800号」という見出しに惹かれて5月号を買ってみた。

帰宅してから気付いたのだが、5月号には「レコ芸」創刊号(昭和27年3月号)の完全コピー版が付録でついていた。中身は記事だけでなく広告まで実に丁寧にコピーされていて、広告を眺めているだけでも世相が偲ばれて興味深い。

記事を読むとそこらじゅうに戦争の傷跡を感じる。直前に迫っていたとはいえ、まだ主権回復前なのだ。LP登場直後でレコードと言えばほぼSPの話。評論する側が早くLPを聴きたい、LPのかかるプレーヤーが欲しいという状態である。広告に載っている一番安いプレーヤーが28,500円~となっている。大卒の初任給が6,000円~8,000円くらいのようなのでやはり相当高額である。同じ広告にLPレコード一枚2,300円とある。レコード一枚の価格が戦後を通じてほとんど変わっていないのも驚き。卵もびっくりの物価優等生だったのか。

そういう周辺部分の話だけでも面白いが、記事そのものはもっと面白い。評論家同士の座談会だったり、レコード会社を交えての座談会だったり、どこを読んでも来るべきレコード普及時代に対する希望と期待が感じられる。非常に面白い読み物だった。
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