ブルックナー交響曲第5番 : ケーゲル

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ケーゲル/ライプチヒ放送響によるブルックナーの交響曲第5番のCDが未開封で在庫処分になっていたので購入した。ケーゲルは1990年のドイツ統一後にピストル自殺したのだが、そういう指揮者のCDにこのジャケット写真はどうなのかと思う。僕には遺体のマーキングにしか見えないのだが、本来、どういう意図なのだろうか?

演奏は77年のライブ録音。あちこちで観衆の気配が感じられるが、演奏の邪魔になるほどではない。ブルックナーの5番の演奏としては相当快速の部類に入る。加えて金管楽器、打楽器のウェイトが高く、全体として強靭な印象を与える演奏である。弦楽器が劣る訳でも緩徐楽章が物足りない訳でもないが、管楽器と打楽器の圧があまりにも強く、目立たない。

ライブ録音だけに演奏の瑕と言うか、縦のラインが揃わないところは散見される。それもあって初めのうちはやたらと金管が目立って急いた演奏だなくらいしか感じなかった。実際、途中までは「レコ芸」を読みながらBGM的に聴いていたのだが、この演奏、聴き進めるうちにどんどん引き込まれる。特に終楽章は凄い。相変わらずテンポは速く、ヴァントや朝比奈さん、チェリビダッケのように伽藍を構築するような感じではなく、とにかくどんどん前に突き進んでいく感じ。その勢いと金管の圧が相まって、これはこれで並び立つものがないパワーである。実際の演奏会場でもこのバランスで音楽が聴こえたら、きっと呆気に取られ、そして感動するだろう。最後の方は金管とともにティンパニが大活躍でメロディを隈取りしながらリズムを刻む。この部分は明らかにスコアを改変していると思うし、下品と言えば下品なのだが、すこぶる効果的であるのも事実。面白い演奏だ。

満足してCDラックに仕舞おうとして絶句。このCD、すでに持っていた(笑)。ちゃんと開封して聴いた後があるのにまったく記憶にない。聴く装置を選ぶのか、いや、聴く側の態度の問題か。とにかくレコード一枚を買うのが大変だった時代の人が聞いたら怒ること必至の失態である。反省。
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No title

こんにちは。
確かにマーキングみたい。そうだとしたら中々に皮肉がきいてますね。
CDのダブり。ドンマイ。
七味も店頭で、コレ持ってたかな~、どうかな~と思いつつ、エイやっと買って持ってたなんてのはしょっちゅうです。

七味とうがらしさん、こんばんは。

こんばんは。コメントありがとうございました。

う~ん、これ、どういう意味なんですかねぇ。ライプチヒと関係あるのかなあ。不思議です。

励ましの言葉、ありがとうございます。今回の場合、持ってたかなあ、なんて思いはまったくなく、在庫処分ラッキーってな感じで買ってきたのに(笑)。枚数増えてくるとだんだんわからなくなってしまいますね。
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