ショスタコーヴィチ交響曲第15番 : 井上

井上ショスタコ

井上道義さんは私見では日本一格好良い指揮者である。十数年前に初めて写真を見た時は日本人にもブルース・ウィリス並みに禿頭が似合う人がいるんだと感動した。ずっと後になって井上さんはハーフであると知り、ああ、なるほどと思ったものである。画像で見る限り、指揮姿も普段着も実に決まっている。

そんな井上さんが2007年に日比谷公会堂でショスタコーヴィチを連続演奏した記録が12枚組のCDボックスセットとして発売されている。基本的に2007年の公演記録であるが、9番と15番の2曲のみ2016年に再録されていて、ボックスセットにはそちらが収載されている。井上さん自身の解説によればこの2曲を取り直したいという思いがボックスセットの発売を遅らせていたらしい。実際に発売されたのは10年後の今年2月である。このセット、文章では説明が難しいが、今までに見たことのない装丁が施されている。ボックスと言うより本のような造り。

まず東フィルとの4番を聴いたのだが、日比谷公会堂の乾いた響きと相まってなかなか歯切れの良いダイナミックな演奏だった。収録レベルが低いなあと思って聴いていたのだが、最後のコラールにピークを合わせてあるようで夜聴くのは危険なレベル(笑)。スラットキンの演奏と並んでダイナミックレンジが広い。

15番は新日フィルとの演奏。前述のとおり、録り直したくらいだから思い入れの強い曲なんだと思う。井上さん自身のサイトにコメントがある。

【交響曲第15番 イ長調 作品141】  2007.12.9.sun 15:00~
[名曲は、いかようにも変貌するもの]
 この曲は指揮者によってどのようにも変貌する。名曲とはそんなもの。怖い。
愛する?新日フィルと心中。
(井上道義さんのサイトより引用)

なるほど。確かにこの曲、いろいろな指揮者/オーケストラの演奏をいくら聴いても飽きない。良い曲だし、演奏ごとに印象がずいぶん違う。コメントの日付からオリジナルの公演も新日フィルと行ったようだが、再録したってことは最初の心中は失敗したか(笑)。

演奏は4番同様、ダイナミックで各楽器の表情付けも大胆で面白い。しかし全体の印象は派手なところはなく大人の音楽である。これはちょっとじっくり聴き込んでみたいと思う演奏。
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No title

こんばんは。
ミッキー、かっこいいですね。
昨年、群響との10番を聴きに行きました。おっしゃるように、とってもカッコイイ指揮姿。スラリとした長身で立っているだけで絵になる、そんなお人でした。

七味とうがらしさん、こんにちは。

こんにちは。コメントありがとうございました。

おー、実演をご覧になったとは良いですね!そうですか、やっぱりカッコいいですか。
一時体調を崩してましたが公演スケジュールを見ると順調に回復されているようで何よりです。
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